ショパン国際ピアノコンクール雑感15

10月19日(火)

1:00 J J Jun Li Bui(カナダ)
ピアノ協奏曲第1番

1:40 Alexander Gadjiev(イタリア/スロベニア)
ピアノ協奏曲第2番

2:50 Martin Garcia Garcia(スペイン)
ピアノ協奏曲第2番

3:30 Eva Gevorgyan(ロシア/アルメニア)
ピアノ協奏曲第1番

完全に反田さん応援モードになっているため、彼と比べてどうだったかという聴き方をしてしまい、正常な判断ができません。
朝のNHKニュースでも初の日本人優勝者が出るか?という話題も取り上げていました。
2日目の演奏が終わり、反田さんのあの演奏と場内の興奮をみると期待が膨らむのも無理はありません。
だって、2日目の演奏、反田さん以上の出来栄えの人はいなかった。と思います。贔屓ですが。

J J Jun Li Buiの演奏。若々しく良かったけど、若さ故の独りよがりも…多分お得意の3楽章でちょっともたついた気がしました。

Alexander Gadjievは、どこまでも自分の哲学を通すんだなあ。と思いつつ、なぜ2番を弾いたんだろうと思いました。
彼は、三次のソナタで葬送を弾いているので、1番を弾くべきだった。と思いました。
ソナタ2番も3番と比べると、よくわからないなんとなく、曖昧な表現が多いです。
コンチェルトも2番、歌うように弾く分には良いけれど、構成力を審査するには、不足があるような気がしました。
交響曲的な要素の曲から避けている?と私は捉えてしまいました。

Martin Garcia Garciaも歌うように表現するピアニストですし、熱狂する聴衆もいるかと思いますが、音楽家として生きていく覚悟や真摯に取り組む経過を見たかったなあと思いました。才能に頼りすぎている気も…
正直、Martin Garcia Garciaの演奏は、予選を全く聴いていないので的外れな意見かも知れません。

正直、コンチェルト2番は、協奏曲というより、オーケストラ伴奏付き曲のような気もしました。
コンチェルトの主役は、ピアノだったりチェロだったり、オーボエ、いろいろあって、ソロパートは魅力的ですが、合奏やオケとのスリリングな掛け合いが醍醐味でもあります。
2番を弾いた2人にはそういったオケとのやり取りの良さが非常に少なかったように感じました。
まあ、ずば抜けた個性でソロピアニストとして生きていくのならそれも良し。かな…

Eva Gevorgyanの演奏もやや粘着質。悪く無いけど、反田さんの演奏を聴いた後では、ありがちなコンチェルトのような気がしました。

消去法で反田さんの上位入賞期待が益々膨らみます。
最終日、ポーランドのJakub Kuszlik、小林愛実の演奏があります。
まだまだ目が離せません!
明日の朝には、日本人初の…
を期待しています。


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