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三姉妹の母として

小4長女を筆頭にわが家には3人の娘がいる。
小2次女、年少三女と続く。

「子どもが3人います。三姉妹です」というとだいたいが「まあ華やかね」という返し。そして「3人も育ててすごいわ」とか「3人も産むなんて子どもが好きなんですね」と言っていただくことが多い。

が、私はなぜ3人産んだのかはいまだに理由が釈然としないし、子どもが好き、なんてことはちっともない。今なお「私は子育てに向いてない」と正直思うし、仕事をしていることで自分を表現できるタイプの人間だと思っている。

3人産んだ・産めた理由

自分自身が三姉妹だったということ以外には特にない。
3人はとにかくおもしろい。1対1では行き詰まる関係性も3人いれば何かと楽しい。私は真ん中なので、とくに上と仲がよかった時期もあれば、下と仲がよかった時期もある。年齢が近いこともあるし、出産した時期が近いこともある。子どもたち同士も仲良しのため、今でも実家で何時間もおしゃべりすることが、私の楽しみのひとつでもある。

あとは、保育園に半分育ててもらってきたから、というのも大きい。
会社員でほぼほぼフルタイムで働いてきて、3人産めたのは信頼できる保育園に巡り会えたから。3人とも0歳児で、生後7ヶ月、4ヶ月、7ヶ月で保育園に入り、離乳食からトイレトレーニングなど保育園に丸投げといってもいいぐらい、お世話になってきている。私が一人で育てたらこんなにいい子にはならないだろう、と本気で思えるぐらい優しくていい子に育っているのは、愛情たっぷりの保育士さんに育ててもらい、いつも周りにお友達がいたからだと思う。

こんな母なので、「3人も育ててえらいわね」なんてことは決してなく、私はそうそう子育てで苦労していない。気づいたら現在進行形で子どもは育っているのだ。

親になって学ぶ

そうそう、こんな私でも子どもを3人産んだら、少しばかりは育児で学ぶことがある。

一番の発見は、子どもは自分とは違うということ。子どもそれぞれで全然違うんだなということ。
これまで自分と誰かの違いについて考えたこともなかったけれど、子どもがまったく思い通りにならない経験から「おお、そうか、そんなもんだよな」と気づいた。気づくのに結構時間はかかったけど。
そして3人が全く違う個性だったこともあり、長女が進んでいく道のりの後ろを、次女はまったく違う方向へ進み始めている。同じ方法で励ましたり、注意したりというのもまったく使えずに、本当にその子その子の個性があるもんだと気づいた。3歳三女はまだ個の確立に至っておらず、よくわからない。頑固者ではあるな、ぐらいの認識。

そして、人生にはままならぬことがあるんだなということ。
子どもが小さいうちなんてまさにそれの連続だった。眠い目をこすって夜通し、乳を吸われる経験。そして、大事な時に限って発熱っていうアレね。

大人しかいない社会ってある程度秩序があったり、そんなに思い通りにならないことなんてそうないじゃない?? 少なくとも親になる前の人生はそうだった。
うっかり高慢なばあさんになるところを、ずいぶんと子どもたちに助けてもらっているわけです。

高慢なばあさんにならずに済むか?

深く考えずに子どもを産んでしまったクチではあるけれど、親になったからこそ少しはまともな大人になれているんじゃないか、と思っている。少なくともいろんな人がいるもんだということには気づけた。そして努力してもうまくいかないこともあるんだなということにも。

それまでの「人間、努力しやあ大抵のことはできるんだよ」という高慢チキだった自分を恥じたい。

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