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ダニエル・キムの「成功循環モデル」についてコミュニティに活かすには?

コミュニティの理解を深めるために、ダニエル・キムの「成功循環モデル」について考えてみることにした。
まずはじめに、ダニエル・キムの「成功循環モデル」とは何か?

成功の循環モデルでは、組織を4つの質で捉えます。周囲との関わり方やコミュニケーションといった「関係の質」が高くなると、自然と考え方も前向きになり、目的意識が高まって「思考の質」が上がります。それが人々の積極性や主体性といった「行動の質」を高め、成果が生まれて「結果の質」につながります。すると、ますます関係の質が高くなる、といった循環を指しています。

HUMAN VALUE 「成功の循環」



4つの質は、下図のようなサイクルで表される。
ダニエル・キムが提唱する「グッドサイクル(好循環)」「バッドサイクル(悪循環)」、実はサイクルは同じだが「起点」が異なるのだ。

グッドサイクル(好循環)
「関係の質」を起点とする。
周りとの相互理解やコミュニケーションといった「関係の質」が高くなると、自然と目的意識が高まったり気づきが生まれ「思考の質」が上がる。
それがメンバーの積極性や自発性といった「行動の質」を高め、より良い成果が生まれて「結果の質」につながる。結果が生まれることで関性がよくなり、「関係の質」が高まるという循環。

バッドサイクル(好循環)
「結果の質」を起点とする。
目先の成果を上げようと命令や強制から始まる「結果の質」。命令や強制されたメンバーは積極性・自発性が低下し「関係の質」下がる。
受け身の思考となることで「思考の質」も下がり消極的な行動を取るようになる。 その結果、成果も上げることができず「結果の質」がする。結果が上がらないことで、関係性も悪化するというマイナスの循環生まれる。

コミュニティでグッドサイクルを感じた実体験

昨年9月末から3ヶ月間、POOLO JOBという「旅を仕事の1つにするトラベルクリエイターのスキルを身に付けるためのコミュニティ」に参加していた。
ライティングスキルを得られる講座でありながら、コミュニティ要素もあるのが特徴だ。
振り返ってみると、そこでは間違いなくグッドサイクル(好循環)が生まれていた。
コミュニティ自体は50人弱の人数がいる中で、5人程の少人数のチームに分けられていて、更に1人のコミュニティサポーターがついてくれる。
また1on1もしやすいような雰囲気作りをしてくれたメンバーがいたことで、まずは少人数からコミュニケーションを取り、お互いを理解し合うところからスタートできたと感じている。
スタート段階で、心理的安全性を感じられたので、よりコミュニティにコミットしていきたいという気持ちが生まれた。

まさに「関係の質」を起点としたコミュニティだ。


実体験から考えた、ダニエル・キムの「成功循環モデル」を活かすためにコミュマネのできること

◾️チーム分け
大人数のコミュニティの場合、密なコミュニケーションを取るのが難しい。
少人数のチームを設けることでまずはそこからコミュニケーションをとっていくことができる

◾️余白のある課題を提供する
課題について自ら考え行動ができるよう、また周りとコミュニケーションを取りながら進めるように、固め込んだ課題ではなく余白のある課題を提供する

◾️コミュニケーションが活性化するようアシストする発信
全体への働きかけ、もしくはメンバーの特性を活かせるようにアシストをする。ただし、あくまで自主性を尊重するので、強制させない。

◾️相談しやすい環境づくり
コミュニティにおいて、心理的安全性は必須。
相談しやすい環境づくり、そして相談しやすいコミュマネでいたい。

私が感じた「成功循環モデル」における問題点。

「関係の質」を起点にすることには賛成だが、あまりにも「結果の質」を無視しすぎると、馴れ合い・仲良しごっこになってしまう可能性がある。
コミュニティに参加する際に、ひとりひとりある程度の目的意識を持って入るとは思うが、その目的意識(目指す結果)の方向性がある程度共通している必要性を感じた。

前述したPOOLO JOBは、「旅好きの仲間を作る」「トラベルクリエイターになる」「ライティングを習得したい」こういった前提の目的があったので、共通の話題が生まれ切磋琢磨できたのだと感じる。

まずは、今参加しているコミュマネゼミをグッドサイクル(好循環)が生まれるようなコミュニティにしていきたい。

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