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朝・夜 〜島のお祭り もう東京に帰れない〜

土日が、沖永良部島・知名町のお祭りだった。
日曜が本祭、土曜は前夜祭だ。
町の人総出でお祭りに繰り出す。
スーパー、商店も、お祭りに合わせて閉まってしまう。
こんなに人がいたんだ… 普段はそこまで多くの人を見かけない。島だから、小さなまちだから、、と思っていたが、、こんななん?!!! 子どももこんないるんだ!!  浴衣を着てる人も多く、気合いを感じる✨

本祭の昨日、
私は一週間ほど前に唐突に誘われた「くり船競争大会」に、朝から参加した。
どんなものなのか、船も何も見たこともないから、緊張とワクワクと不安が混ざっていた。
男子が先だったので、自分の出番の前にどんなものか見ることができた…よかった。
しかし…しかしね…
女子、あたししか来てないんだけど。
私を誘ったオジサンは最初、人数が集まるか分からないと言っていた…前夜祭で会った時確認したら「集まってないけど集めるから来て」と言われた。
マジ?結局集まらなかったのか?なんだかソワソワした。
一人女性が来た!と思ったら、その人は船漕ぎに参加しないと言う。え…?
トイレに行って戻って来たら、おぉ、女性が増えているではないか!しかし、9人必要なところ、5人くらいしかいない…そして、さっき「参加しない」と言ってた女性が強引に「出て」と声をかけられている。もうすぐ始まるのに、今集めてるんかい‼️めちゃ驚いたし心で爆笑した。
「あと〇〇と〇〇がいるはず!」と、本当に今、人を探して声をかけている。
集まったのか集まっないのか私にはよく分からないまま、もう集合だから行きましょうと、スタート地点へ向かった。なんとその道すがら、声をかけている!え?!今?!
最終的に、スタート地点にはなんとか9人集まった。いや違うな、8人だ。8人で漕ぎ+先導する人(全体のリズムを合わせる為に音を鳴らす人)が必要なのだが、その一人は男でも良いとのことで、男性が来てくれた。
マジめっちゃ直前に揃った🤣🤣🤣
最初に「参加しない」と言ってたけど出させられた人と私二人が初心者で、そこで簡単にレクチャーがあった。これがかなり重要だった。
これは予選。予選に通れば決勝。
今年は練習もしてないし、決勝なんていらない、一回で終わりでいい、楽しもう!という和気あいあいとした雰囲気で船に乗った。
3チームずつ予選。
油断してるうちにスタートした!
お?思ったよりオールは軽いぞ♪
周りのチームなんて気にする余裕もなく、ただただ音に合わせ、声に合わせ、前の人に合わせ、オールを振った。
私は左側の方前から3番目に座っていた。
一番前の右側の人が上手いらしく、私は彼女をチラ見しながら真似してみた。
海水がめっちゃ目にかかって来て、目が痛い。
気付けば私も声を出し、気付けば折り返し地点。
残りの半分が遠くてしんどいと聞いていた、その半分だ!
 ソーレ! ソーレ! ソーレ!
目痛っ!水しょっぺ!もんぺびっちょびちょ!
ゴールした。
おぉー 2位だった。

その後、順位ではなくタイムでの上位3位が発表された。その3チームが決勝進出。
な、なんと、3番目に我がチームが呼ばれたのだ‼️
思わず手を叩いて大爆笑してしまった🤣🤣🤣この練習0の掻き集めチームが決勝進出とは!!
一回でいいって言ってたのに!!

いやー、でも私、嬉しかった。
もう一回できるんだ、って。
楽しかったんだーーーーー♪♪♪♪♪

決勝は、私はもっと声を張った。
精一杯声を張ったって、海ではかき消される。声を張って、もっと楽しんだ。

 ソーレ! ソーレ! ソーレ!

こんなに思い切り声を出したのは、いつぶりだろう?怒鳴る声ではなく、こんなに楽しい声を。
一回目より、二回目の後半が、本当にしんどかった。
結果は、残念ながら、三位だったけど
めちゃくちゃ楽しかった。
そうして、仲間の誰の名前も知らないまま、私の名前も誰も知らないまま、笑顔で感想や挨拶を交わし、別れた😄

これでもうお昼。
汗と海水でびちょびちょな体で帰宅し、ぬるい水風呂に浸かった。とても気持ち良くて、しばらく浸かりながら「最高じゃん」私は呟いた。石けんで全身洗った。

お昼を食べたり、洗濯したり、気になってた靴を洗ったり、家の蟻と格闘したり、網戸が外れて格闘したり、なんだかんだしてると、のんびり屋の私は、あっという間に夜の中にいた。
お祭りは、子ども向けの時間とか、ステージとか、ずっと続いていて全部を少しずつでも見たかったができなかった。
しかし夜のクライマックス、花火。それだけは外せない。
花火の開始30分前には、ふらふらと外へ出た。
ステージを見に行った。
知名町の高校生が全国レベルのエイサーを踊っていた。
夕食は家で作るつもりが、出店が並んでいたので全て見て回り、フランクフルト状の肉巻きおにぎりを買って、ステージの”ちなぼう“(知名町キャラクター)達を見ながら立ち食いした。
すでに、花火を見る人達で海の前の会場は埋め尽くされている。
それでも私一人ぐらい座れる場所はそこら中に空いていた。どこで見ようか、家の方へ行こうか、気の向くままふらふらと歩いた。
家の向こうのスーパーを目指そうと歩き出した私は、途中で道を反れた。空が暗い方暗い方へ行き先を求め歩いていた。人が多い所は、照明もたくさん点いている。でも私は、暗さ=星がよく見える方を求めて足が動いた。
いい場所を見つけた。人はまばら。

こんな花火は初めてだった。
花火の方角に建物がないから、
花火がはぜる前の火玉が昇って行くのが下から全部見える。
花火そのものは、今までと変わりはないけど。
そして、
ドーンと花開き
キラキラと消えて行った後、
まだ花火が残ってる???と思ったら
それは、星だった。
それくらい、
花火の消え際のキラキラと同じくらい、
周りで満天の星がキラキラしているのだ。
そして、
BGMは海の音。ざわめき。

私は、こんなものを見てしまったら、もう東京にも刈谷にも(出身地)にも帰れない…と思った。
虫は苦手だけど、それでも。他の何かを我慢しても。

移住お試し住宅の選考に落ちた時、移住を一か月先送りにしなくて良かった。もししてたら、こんな素晴らしいものが見られなかった。その選択肢を私から奪った元夫を、でかしたと思った。

後で聞いたら、人の多い会場の方では、花火と共に音楽を流したり、シャボン玉ショーもやってたそうで、あぁ…それだったらやっぱり私は離れた所で見て正解だったと思った。
私には、花火と空と星と海だけが最高だった。

朝も夜も最高な気分を味わった、
初めてのこの町のお祭りだった。
また、町民総出、町の一大イベントという雰囲気も、ぞくぞくとわくわくと、温かい気持ちにさせてくれた。
来年は、私はどう変化しているだろう?

・・・

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