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開かずの踏切

どうも、ピースフルクリエーター俺です。


今回は僕が体験した奇妙な話をしたいと思います。

僕の近所には開かずの踏切があります。
その開かずの踏切はその名の通り滅多に開いておらず、僕は人生で開いているのを3回しか見たことがありません。

小学生の時に1回。
中学生の時に1回。
予備校の時に1回。

僕が浪人生だったことは一旦置いといて、今回はこの開かずの踏切について話したいと思います。
おしゃれ消しゴムハンコの作り方を聞きに来た人は帰ってもらって結構です。

僕が住んでいる地域は大都会とは言えないものの、そこそこの都会で皆さんに分かりやすい様に叶姉妹で例えると大都会が恭子さん、僕の地域が美香さん、ゲッターズ飯田が佐賀県と言ったところでしょう。

そのためその踏切を電車が通る回数はまあまあ多いのですがそれにしてもずっと閉まっているのです。
というか電車が通っていない時もずっと閉まっています。

小学生の頃は普通なら徒歩15分で学校に着くのにこの踏切を渡れず遠回りをするため徒歩で30分もかかってしまい、足がキャタピラのおじさんなら軽く90分はかかってしまいます。

だから僕はずっと閉まっているこの踏切のことが嫌いでした。

それから今に至るまで閉じているもの全てが嫌いになり、採れたての貝類や年末年始の銀行 、2度と恋はしないと誓った女の子の心、マッチョが使った後のジャムの瓶の蓋も嫌いになってしまいました。

こんなことではいけないと思い僕は開かずの踏切の謎を解くためにこの踏切の下でずっと日向ぼっこしているおじいちゃん(別名:踏切おじさん)に話を聞いてみました。

踏切おじさん(別名:悪臭ポメラニアン)は僕が小さい頃から毎日あの踏切の近くで日向ぼっこしているから何か知っているはずです。

そう思い僕は悪臭ポメラニアン(別名:マカロンクレープ王子)に話しかけてみました。

ここからは僕とマカロンクレープ王子(別名:小沢正一さん)との会話の一部始終を書きたいと思います。



僕)「こんにちは。どうしておじいさんはずっとここにいらっしゃるんですか?」

小沢さん)「おや、みない顔じゃの。」
    「おぬしも緋眼に導かれたのか?」

僕)「はい?ひがん?どういうことですか?」

小沢さん)「ん!?その首飾りは!?」
「やっと現れたか、お前こそが緋眼の竜戦士の末裔!!」

僕)「え?この首飾りはただの祖父の形見ですよ。」

小沢さん)「これを受け取ってくれ。」
   「そしてどうかこの世界を救ってくれ。」

そう言われて受け取った地図はとても古びた僕の住んでいる地域のもので、僕のつけていた首飾りと左手の甲に昔からある龍の紋章が共鳴するのと同時に地図の中央が赤く光ったのです。

「確か、この赤く光った場所には寂れた神社があったはずだ!!」

まさかの展開でこれから世界を救う大冒険が始まると思うとなんかだるくなって神社に向かったのはそこから3ヶ月後でした。

地図に記された神社はとっくの昔に廃れていて、誰も管理していないせいか木々が生い茂り異様な雰囲気を醸し出していました。

「おい。」

鳥居をくぐった聞き覚えのある声がしました。

「あ、どうも緋眼の竜戦士の末裔です」

「もう救ったぞ、世界。」

「あ、まじすか笑」

「3ヶ月はないじゃろ笑」
「違うやつが救ったわい」

「そうすっよね笑」

「はい、じゃあもう解散じゃ笑」

「まじ申し訳なかったっす笑」
「あっ待っておじいさん。」

「ん?なんじゃ?」

「あの開かずの踏切のことなんか知ってます?」

「あーあれはわしが勝手に作って設置したやつじゃよ」

「え?」

「わし日曜大工が趣味でのぉ、あれはわしが作ったDIY踏切じゃよ」


長年抱えていた謎が解けました。





「まじ申し訳ないっす。」

「じゃあもういいよ。帰って」

「帰る前に


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