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高校での縁とかの話。


 写真はちょっと前に食べたパンケーキです。



 フラグを立てるへし折るとか言われるわたしですが、そもそも人が苦手なので別に立てる気も折る気もないんですよ? ほんとだよ?

 前回、高校の図書室の話をしたので、そこで出会った某運動部の部長さんのお話をしようと思います。前回のnoteの人とはまた別の人ですが。



 ☆登場人物おさらい☆

 なみあと……高校生。本を読む。ぼっち。



 ある日、教室で本を読んでいました。

 図書室で見つけたとある海外文学なのですけど、これがけっこう面白くて。ただやたらと分厚くて、放課後の時間だけでは読み終わらず、借りることにしたのです。

 休み時間、借りたそれを教室の自分の席で読んでいると、話しかけてきた人がいました。


 その人のことはあまりよく知らないけど、同学年の人だということは知っていて、何かなと思って顔を上げると、笑顔で「その本、俺も読んだよ」と言われたのを覚えています。

 感想を聞いたら、とても楽しそうに話してくださったので、本が好きな人なんだなぁと思いました。


 また、その物語の主要登場人物の中に犬がいて、わたしの鞄に犬のかたちのキーホルダーがついてることに気づいたその人は「犬が好きなの?」と聞いてきました。

 わたしは、犬も猫も好きだ、動物はかわいいから好きだと答えた覚えがあります。

 そのあとその方は、ときどき図書室で見かけると挨拶をしたり、わたしの席に来てくださって動物の出てくる本の話をしたりしてくれました。



 さて、話変わって。

 冬のある日の、体育の時間のことです。

 わたしは当時から虚弱体質で、喘息やらなんやらの持病を持っていたため、いくつかの運動に関しNGが出ていました。

 その日は、普段わたしのクラスを受け持っている体育の先生が休暇を取っているということで、別の先生が担当していました。

 わたしの体調のことはきちんと引継ぎされていましたが、わたしがぼっちであることは特段引き継がれていなかったようです。みんなが運動しているとき、先生がわたしのことを気にして、わざわざわたしに話しかけてくださいました。


「そういえばなみあとさん、うちのナントカと仲良くしてくれてるらしいね」


 ナントカ。誰だろうと思ったら、本のことで最近よく話しかけてくれるあの人のことだそうです。

 先生は、その人の所属している部活の顧問を務めているとのことでした。


「ナントカのこと覚えてる?」と聞かれたので、わたしは記憶している旨と、「本がお好きらしいですね。このあいだ、感想を聞かせてくださって、おすすめの本も教えてもらいました。運動系の方なのに海外文学にも詳しいって、珍しいですね」とわたしが言ったら、その先生が軽く笑って、

「あいつ、最近はよく図書室に通ってるらしいね。本なんていままでろくに読みもしなかったのに」

 と言いました。



 卒業式の日、例のナントカ氏に、卒業アルバムの最後の真っ白なページを差し出されて「もしよかったら一言書いてくれないか」と言われたので、左上のところに「たくさん本の話をしてくれてありがとう。大学に行ってもお元気で。もしよかったら、卒業後も仲良くしてくださったらうれしいです」と書きました。
 わたしが一番に書いた真っ白な寄せ書きページは、そのすぐ後、彼の友達やファンのところに持っていかれ、どんどん埋まっていきました。


 まぁ連絡先交換しなかったし同窓会にも出てないんでそれ以降は接点ないんですけど。

 本が好きでもないのに図書室に通いつめる人とか完璧に「怖い人」カテゴリに入るじゃないですか。


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