究極のストーリー消費を促す7つの個性 〜 ジミン編
きょう10月13日はBTSのボーカル&ダンサー、ジミンのセンイル(誕生日)です。
メンバー名: ジミン
本名: パク・ジミン(박지민、朴智旻、Park Ji-min)
誕生日: 1995年10月13日
BTSメンバー7人中、年齢が上から4番目のジミンはボーカル兼ダンサーです。
一度聴いたら忘れない、柔らかい布をなでるようなファルセットボイス。
芸術高校で現代舞踊を専攻し、激しいヒップホップダンスの合間にバレエのような美しいステップを披露するダンサー。
ステージの上ではときに両性具有のような妖艶さでファンを魅了します。
そんなジミンには、たくさんの顔、そしてたくさんの名前があります。(文末表参照)
半年くらいARMY(BTSファンの愛称)をやっていると、気がついたらその「たくさん」を全て覚えています。
ファンの心をつかむ「ギャップ萌え」
ステージを降りたジミンは、キャラクターが180度変わります。
儚い声、凛としたダンスとは裏腹に・・・
あざとく、かわいく、メンバーに甘えて女の子のような振る舞いをしたと思えば、内気な少年のように背の低さや小指の短さを気にしたり。おとなしい性格かと思うと、地元釜山の方言で男らしく"べらんめぇ調"でしゃべったり。
「いまいくつ?」と聞かれて「みっちゅ」と答えてみたり(!)
いやもう絶対に自分のことが可愛いと分かっててそのポーズしてるでしょ!
と思いきや、とことんストイックに自分のパフォーマンスを磨いていく姿、ダンスや歌の完成度を上げるための必死の練習を見せる。
才能と愛嬌と努力の間を目まぐるしく行ったり来たりするジミンの姿に、ファンは飽きることなく声援を送り続けます。
一粒で何度でも楽しめるハイコンテクストな世界観
デビュー以来8年間、BTS(防弾少年団= バンタンソニョンダン)はバックステージのメンバーの表情を積極的に露出してきました。
YouTubeには2つの公式チャンネルがあり、公式ミュージックビデオを置く「HYBE LABELS」
バックステージやダンス練習動画、パフォーマンスビデオを置く「BANGTANTV」(頻繁に動画を更新してメンバーの仕事に打ち込む姿や冗談を言い合う姿を見せる)
Kポップ中心の配信&SNSプラットフォームweverse。ここではオンライン専門のバラエティ番組「走れ! バンタン」(最新155話)や、twitterには出さないメンバーの写真投稿やつぶやき、さらにメンバー本人がときどきファンの投稿にコメントを残します。
weverseに似ているけれどライブ配信に特化したVLIVEでは、メンバーがスマホから気軽にライブ配信して、ダンス練習したりカラオケしたり、車の移動中にファンに話しかけたり、食事の様子を見せたりします。
長年のコンテンツの蓄積でステージ外のキャラクターを決定づける「名場面」がいくつも生まれ、ファンによる編集で物語が再生産されます。ジミンのキャラクターがファンの記憶に定着していく様子は、朝ドラのヒロインに感情移入していくのと同じ感覚です。
ファンなりたての人はステージとのギャップに萌える。長年のファンは「あー、ジミナー、またやってるよー」と愛着を深める。
そうして確立した「ジミン像」を、所属事務所のHYBEはさらにキャラクター化して巨大ビジネスにしています。その話はまた次の機会に。
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