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私と息子と、シータヒーリングとジェモセラピー

突然、学校に行かれなくなってしまう、ということはよく耳にする話だ。
学校に行くのをずっと我慢していただとか、人間関係で疲れているだとか様々な理由がある。そういうことではなく、本人としては学校に不満がない、友人関係も順調だ、先生も多くの先生が良い先生で、この学校には入れて良かったと思って通っている。何なら1年生の時は皆勤賞だった。

ところが。

息子は学校に行こうとする、でも途中でお腹が痛くなり、とりあえずトイレ!となり、駆け込む、そうしたらそのまま何時間もお腹が下り続ける、落ち着いたときには疲労困憊、学校に行けずに帰ってくるというのが繰り返されるようになった。1年程前、ある日突然。

ちょうどそのころ。

私はシータヒーリングの講座を基礎や応用を次々と受講し、インチュイティブアナトミーというヒーリングのクラスを受講していた。なかなかハードなのだけれど、自分の中身が少しずつクリアになっていくような感じがしていた。ネガティブなマインドを、変な思い込みを手放していくことの先にこんな出来事が起ころうとは予想外の出来事だった。

講座は受講したい、だから受講する私。
学校に行きたい、学校に行こうとする、でも学校にたどり着くことができずに駅構内のトイレで過ごすことになる息子。
(そんな息子のことを気にしながらまともに受講できているとも思えないけれど。)
その構図は講座修了まで変わらなかった。
ある日を境に学校に行こうとしても行けない子になってしまっていた。

それを講座の講師であるMOTOKOさんは、
「この魂レベルの人」を母親としようと思い、私のところにやってきて十数年、一緒に暮らしていた。ところが、母親はシータヒーリングの講座を受講して、今まで通りの中身の母親では無くなってきていた(とは言っても私はかすかにクリアになったかな、くらいのことで、そこまでの実感はない)。
よって、息子は魂レベルで自分がどうして良いのかわからなくなっている。その結果が学校に行きたくてもいけないという形で現れている。

かなり端折っているが、大体そういう話だ。
「ちょ、待てよ」みたいな感じだろうか。

その状態は講座が終了しても続いた。私に時間があるときは登校に付き添うこともしてみた。けれども、途中でトイレに駆け込むことは変わらなかった。
食べたもの以上に身体から出て行くから痩せていく。食が細くなっていく。体力が落ちていく。
とうとう、いったん学校を休もうということになった。
そして2ヶ月ほど長期欠席となり、そのまま夏休みを迎えた。

家にいれば、何時間もトイレに籠もることはなかった。なので、なおさら一般的な不登校の生徒と同じ目線で学校の先生からは見られがちだった。先生方の理解を得るのもなかなか時間がかかった。
そもそもストレートに説明できないので、ひとつベールにかかったような説明にどうしてもなる。

夏休みが明けて2学期が始まった。
最初の数日は夏休みに蓄えた体力で何とかなっていたが、また同じ状態が起こった。
ただ、毎日、というわけでは無くなっていた。
ある意味改善傾向である。
その後、長期で休むことは無かったが、週に何度か学校に行けた、というような感じだった。
担任の先生から、少しでも授業に出られるように、息子だけ当面の間午前の授業を受けて昼食を済ませて帰ってよいことにすることが提案され、少しずつ通えるようになり、欠席と出席の日数の割合が逆転し、2学期が終了した。
3学期も同じことが続いたが、頻度は減っていた。週に1,2度学校に行けずにトイレに籠もり、止まらない下痢と格闘していた。駅構内のトイレは冬場は外と同じ寒さである。トイレではお尻を出しているわけで。
私はかわいそうだけれど何もしてやれないもどかしさを抱えているしか無かった。

この間、近所のクリニック、更に転院して大学病院でお世話になった。
過敏性腸症候群と診断され、過敏性腸症候群の人に出す下痢止め薬、整腸剤、それでも効かないのでさらには抗うつ剤まで処方されるようになってしまった。
頻度が減っていったというのはそれらがある程度は効果があったということなのだろうと思う。

一方で私はしばらくの間シータヒーリングが怖くなってしまっていた。シータとは関係なく、治ってくれればそれで良かった。
しかし、息子の体調不良も長期間になってしまっており、薬も効いているんだかいないんだかわからない。
シータで具合が悪くなったと仮定すればシータで具合を治すこともできるんじゃ無いか、と考えるようになり、セッションを受けようと思えるまでになった。
晩秋の頃から3月まで同じように講座を終了されている方やtellmeyourstoryという独自のセッションをされている方などのミニセッションを受けるようになっていた。
その度に少しずつ、薄皮を剥ぐように良くなっているとは思っていたが、完全復調には至らずに3学期が終わった。

同時に私は新しい世界をみてみようと、昨年末にジェモセラピーという植物療法の講座の受講を決断し、年が明けてから講座がスタートしていた。
講座内で、「今の一番の困りごと、悩みごと」としてこのことをあげ、これが良いかも、と講師から勧められたのは最初がクルミ+イチジク、その1ヶ月後にクルミ+ボダイジュとなった。

・クルミは腸を整える、外部の影響から精神的に守る
・イチジクは抗不安作用、神経を落ち着かせる、人生の障害を乗り越えるサポート
・ボダイジュは抗不安、不安から来る消化器の緊張を和らげる


新年度になり、クラス替え等ある中で、学校側は最大限の配慮をしてくださり、親しい友人、担任の先生はそのまま前年度から同じクラスになった。
新学期から数日経ち、ちょっと食べ過ぎたかなと思った翌日、また学校に行けずにトイレに直行する日が出た。

おそらく、それが最後になる。
きっと、もうあの状態に戻らないだろうと私の直観は感じ取っている。

ちょっと食べすぎたものは好物なのだけれど、しばらくお預けとして、
「とにかく普通に学校行きたい!」
という息子の望みを自分自身で叶えようよ、と声をかけたときの息子の目の奥の光を忘れない。
あれでスイッチが入ったのだと思う。

それきり、もう帰りたいと早退することも、登校中にトイレから出られなくなる事態も起こらずに、普通に学校に通って1ヶ月半ほどになる。

あと数週間で、症状の出現から1年が経とうとしている。

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