見えるものだけが全てではない

東京五輪パラリンピック 組織委員会 の森会長の後任が、川淵三郎氏になりそうだ、そして森会長は川淵氏の相談役になりそうだというニュースを見た時、 良い案だなと私は思った。

身近な例から考えてみる。

夫のゴミ捨てについて妻側から不満が噴出しているが 、その理由は 夫にとってのゴミ捨てが、まとめられているゴミ袋を持って、ゴミ捨て場に行くということだけを指していることによってである。

しかし、実際のゴミ捨て は 、その 前段階としての段取りが 何工程もある。

妻が夫の家事に対して 決して満足できないのは、夫にとっては、見えている部分のみがその行為であり、それに至るまでの段取りを全く考慮していないという点である 。

妻は、 家庭を運営者して、 家庭のあらゆる問題を把握し、その中で優先順位、重要度、効率、さらに コスパなども考えながら、 家事を 行なっている 。

例えば皿洗いよりも、泣いてる子供をあやす方が重要だが、夫は皿洗いにのみ集中し、子供のほうに視線がいっていないなど 。

現代社会の問題点は 、仕事が細分化されすぎて、全体像が見えにくくなっていることにあるのではないだろうか 。

夫の問題点は、家庭においてもサラリーマン気分で家事を行っている というところ であり、 経営者目線の妻とは全く理解し合えていない というところにあると思う。

組織というものは、 家庭でも 東京五輪パラリンピック組織委員会でも、ほぼ同じ構造であるのではないだろうか。

外から見える仕事よりも 段取りだったり、調整だったり、そういった細々とした仕事の方が方こそ重要で、なおかつ膨大な量があるのではないだろうか。

組織の課題、 問題点、 解決策、 なぜその解決策を採用したかなど、 それらの流れを把握しているのは組織でも多分ほんの一握りだろう。

だから組織委員会は無理にでも会長を守ろうとしたのだと思う。

断っておくが、森会長の 発言は、看過できるものではなく、辞任は当然であると思うが、あの年齢の男性に、今更考えを変えさせることは ほぼ不可能だとも思っている。 だから 、考えが 新しい価値観に合ったものに変わっていない人は、公の立場につくべきではないと思っている。

川淵氏が新会長になるかどうかは分からない 。

しかし、 トップのとしての役割を、 よく知っていれば知ってるほど、森会長を重視するのではないだろうか 。


今ふと思ったが、民主党政権がうまくいかなかったのは、結局組織を引き継ぐということが、 理解できていなかったから かもしれない

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