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NFTによるデジタルアートマーケットの爆誕

こんにちはなめたけです。NFTバブルの勢いが弱まってる感じではありますが、引き続きこの領域はとても面白いなぁ、、と思っているので、今日はデジタルアーティストにとっての販売チャネルとしてNFTは画期的だな、という話を少ししたいと思います。

デジタルアートといっても様々な種類がありますが、データで完結するものはコピーが容易であることから、個人が作品を販売することのハードルがとても高かったのです。コピーされることの回避や権利保護のため、映画や漫画は専用の専用のプラットフォームを作ってそこからのみ閲覧可能にすることで作品を流通させてきましたが、そういったメディアのフォーマットに沿わない自由な作品は、クライアントから直接受託を受けて制作するか、ごく稀にデジタルアートに力を入れているギャラリーに買われるかくらいしか販売方法がありませんでした。

ここに現れたのがNFTマーケットです。デジタルデータにできる作品であれば映像や音楽、文章などどんな表現方法であっても、古典的な絵画などと同じようにデータを唯一無二の個体として販売することが出来ます。デジタルクリエーターは今までのようにさまざまな制約の中で作品を作って販売する必要がなく、自分の考える理想的な表現とフォーマットを自由に追求し、それをそのままデジタル作品として販売できるのです。

NFTマーケットが話題になった当初はもちろん、「個体特定できてもコピーはし放題じゃないか」「データを永久保存といったってブロックチェーン上には作品データは無いじゃないか」といった懐疑的な声がたくさん聞かれましたが、Beeple氏の作品が75億円で落札されバンクシーの偽物か本物かわからない作品が出品される事件が起こる中でNFTマーケットに巨額のお金が集まるようになりました。

マルセルデュシャンの「泉」やバンクシーの「Love is in the Bin」のように、アート作品の価値はその周辺でどんなエポックメイキングなストーリーが繰り広げられたかにある、と考えるなら、NFTという存在の危うさはさておき、NFTはすでに立派なアートとして世界から認められ、デジタルクリエーターが活躍できる巨大なマーケットが誕生したと言えるでしょう。

また、NFTは暗号資産の技術的発展に伴ってマーケット自体の機能が急速にアップデートされています。ブロックチェーン上に作品データそのものを保存できるIPFSのような技術であったり、販売された作品が転売された場合にも作家に収益の一部が入る仕組み(欧州のアートマーケットにおける追求権のようなもの)が整備されてきたり、暗号技術ならではのメリットが多く生まれてきています。

今はまだマーケットが生まれたばかりということもあって非常に投機的な流通をしていて手を出しにくいNFTですが、LINEが著名人のNFTを一般に販売するなど、以前の記事でまとめた通り国内の様々な企業がサービスを開始しており、私たちの生活にも着実に近づいてきているのは間違いありません。これを機に、日本でアート作品を買う行為が、もっと身近になればよいのにな、と思うなめたけでした。

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