いじめが起こる原因を考えてみた。救うべきはいじめられっ子だけ?

※あくまで個人の考えです。いろんなご意見や考え方があると思います。

私はいじめられっ子でした。期間としては小学生の中〜高学年ごろ。小学校と中学受験塾のダブルでいじめられました。

朝、学校に行けば複数から菌呼ばわりされました。学校が終われば塾でも同じように言われました。そんな状況で勉強に集中できるわけないのに、帰れば家で親に成績のことで怒られました。

小学校の方は小5の時に自殺未遂をしたことで担任の先生が気づき、全いじめっ子を集めて諭すというファインプレーで止まりました。(先生、あなたのおかげで救われました。ありがとうございます。)しかし、塾は最後に志望校に合格するまで終わりませんでした。とても辛い3年間でした。

中学はいじめっ子たちとは別の学校に行けたため離れることは出来ましたが、それから10年経った今でも彼らに対する恐怖感は残っています。きっと同窓会があったら逃げてしまうことでしょう。

なぜ当時の私は親や先生に早い段階で相談しなかったのか。自身の家庭事情など理由は他にもありますが、確かにあの頃から考えていたことがあります。

いじめっ子たちも辛いから。

いじめることがつらいということではありません。いじめっ子たちが私をいじめる理由のひとつには、いじめっ子たちもストレスが溜まっているから、これは八つ当たりなのだ、という理由を当時からなんとなく感じていたのです。

中学受験は早い子だと小学校低学年から勉強に時間と労力を取られます。小学生は遊びたい盛り、学年によってはまだ甘えたい盛りの子もまだいるでしょう。けれど親の言うままに勉強をしなくてはならない。頭のいい学校に入らなければならない。もちろん自分の意思で受験を決め、勉強する子もいるでしょう。でも全員が全員そうとは限らない。親が言うからとか、流れでそうなった子もいるはずなんです。

本当は遊びたい、甘えたい、弱音を吐きたい。でも家族にも先生にも誰にも言えない。言う環境がない。ストレスを発散しようにも、効率的な方法を知らない。どうすればいい?答えを持たない子供の中には、たまたま目に付いた子に八つ当たりをすることもあります。1度八つ当たりをしてしまえば歯止めがかからない。麻薬などと同じで止められなくなってしまう。止めたらストレスが溢れて、どうしようも無くなってしまうから。

普通の子がいじめっ子に変わってしまうのは、悩みや辛さを家族にも誰にも相談できないからだと思うのです。貧困家庭の子もなりえますし、恵まれた家の子でも受験や親が省みてくれないなどの事情で加害者になることもあります。また、いじめられっ子も誰にも相談できずに抱え込みます。

つまりいじめの本質は家庭環境、加害者も被害者も親に相談できないことだと思うのです。

いじめをなくす方法としていじめっ子に復讐する制度を作る、裁判を起こす、損害賠償を払わせるなどいろんなものが上げられています。しかし、私の考えは少し違っています。

確かにいじめられっ子のケアも必要ですが、いじめっ子の心もケアすべきなのではないかと思うのです。なぜいじめられっ子に八つ当たりをしたのか。親との関係性は健常であるのか。親との関係に問題があるならば、いじめっ子とその親はしっかりと話し合うべきでしょう。親が一方的にいじめっ子を叱ったり、逆に過度に擁護するのではなく、自分は親として子供とちゃんと向き合えているのか。自分は自分の子供に信頼されているのか。悩み辛さをいつでも話せるような信頼関係を構築できているのか。

いじめられっ子だけでなく、いじめっ子の問題を解決してから初めて、いじめ問題は解決するのではないか、と私は今、考えています。