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心穏やかに珈琲を飲める空間を返して

なんでこの大手チェーン店のカフェはいつも賑わっているんだろう。

正直、特別なことはなにもない。

特別珈琲が美味しいわけでもなく、特別安いわけでもなく、特別美味しいメニューがあるわけでもなく、椅子が居心地よいわけでもなく、何も特別はない。

なのに、いつも人がいてコロナ禍で飲食店が苦境に立たされるなか、いつもどおりの風景がここで見られる。

コロナ後、席を間引いてソーシャルディスタンスを確保しようとしているのはわかるが、ソファー席のレイアウトは変えられないので真ん中の大きなテーブル席の椅子を間引いたことと、エアコンをかけていてもすべての窓を少し開けて、換気に気をつけている。入り口にはアルコール消毒がある。

それだけ。

そして、それだけなのがとても居心地がいい。

今飲食店は安心してお客さんに来てもらうためにさまざまなコロナ対策をしている。私が好きでよく行っていた喫茶店もしかり。

飲食する時以外はマスクを着用。席の使用は1時間まで。二人席のみで、二人以上で来店しても席をくっつけたり椅子を持ってきたりできない。デザートはあるが食事メニューはサンドイッチのみ対応。

何か対策をとらなければ。もし、自分の店でクラスターが発生したら、、、。

わかる、わかるんだけど。正直この条件で今まで感じていたそのカフェの空気感、雰囲気、居心地の良さはなく半減してしまった。足は遠のくし、実際行っても席はがらがら。

コロナ対策なのか、誹謗中傷対策なのか、真面目に対応すればするほど帰って客を遠ざけてしまう。

一番怖いのはコロナでなく人。私の住んでいる地方都市のような田舎は誹謗中傷が耐えない。本当に人間は醜い。このコロナという見えない恐怖のおかげで人間は醜く恐ろしい生き物だと改めて思い知った。

私が最近来ている、何のスペシャルもない喫茶チェーン店は過剰な対策を行っていないから居心地がいいんだ。

経営とコロナによる感染防止策、誹謗中傷対策の両方をやらねばならない企業やお店には本当に辛く苦しい日々であろうと思う。

わたしは個人的にワクチンができて、コロナがおさまるなんて考えは無いので、早く人々の意識が変わってほしいと思う。

どの場所でも心穏やかに珈琲が飲める日を待ち焦がれている。


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