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色んな人が働ける職場

私が働く会社は若いやり手の社長により、急成長を遂げている。

彼女はとても斬新なアイディアと超ポジティブシンキングの持ち主で、パワーがあって愛嬌と行動力瞬発力で業績を伸ばしてきた。

男より男気あふれるリスクを恐れない仕事スタイルである。

ただ、一方で無鉄砲すぎるところがあり、やりながら考えていくので情報が少なく当初思い描いてたことと違う、という状況に出くわすことが多々ある。変更も多い。状況により、心情により方向性変わることもある。

なのできちんと手順を踏んで正確な情報を与えた上でキチキチと業務をこなしていくタイプの人からしてみれば地獄。

変更なんてものはもろともせず、柔軟に対応できて忍耐力もあって、新しいことにチャレンジするのが好きな人には最高の会社なのである。

私は完全に後者で、性格がものすごい大雑把だし比較的柔軟に対応できて、なにか変更やトラブルがあっても(起きちゃったことはしょうがないか)と思え、同じことの繰り返しの仕事よりトラブルがありつつも新しい出会いがあるこの会社が合っている。

なので、社長の周りにはそんなタイプが多く、そして彼女の周りにいると嵐のようにいろんな事に巻き込まれるため、そういう考えにシフトせざるをえないところがある。

挑戦が好き!成長が好き!新しい出会いが好き!人と接することが好き!大変でもやりがいのある仕事が好き!自分の成果を試したい!

そんな人にもってこいの会社なのであるし、そういう気質がある。

一方、そう思えない人は居づらい会社だ。

来月ある20代前半の女性スタッフが退職する。彼女はとても頭がよくて、コミュニケーションが得意なタイプではないが普通に会話できるし、誰に対しても同じ態度で、仕事に対してとても信頼がおける。だから彼女はだんだんと重要な仕事を上司から任されていき、そしてやりこなすことができた。

その彼女が辞めてしまうのはうちの会社にとって大きな損失である。

ある日、彼女と二人きりで話す機会があって、なぜ辞めようとおもったか聞いた。こんなに優秀で、皆が信頼していて、業務もどんどんできることが増えていって、こんなに成長して評価もしてもらってるのに。

「私、成長したくないんです。責任あるしごともしたくないし、人とコミュケーションとるのが苦痛でした。だからもっと気楽な単純な仕事がしたいんです。」

成長したくない、という言葉は私にとってとても衝撃的だった。

こんなに頭が良いのに、やりこなす能力があるのに、能力使わずにもったいない!やりたくても出来ないならまだしも、脳ある鷹は爪を隠して生きていくなんて、もったいない!

「でもこの会社はそういう気質じゃないから、私みたいな成長したくない人はいらないと思う。だから辞めます。」と。

こういう人もいるのだ。色んな人がいて、会社は成り立っているんだ。どんなタイプの人も安心して働ける会社こそがあるべき姿なんだろう。

今更ながら、色んな人がいる、と学んだ一日だった。


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