FF14にDPSメーターを実装すべきか否かの件

何番煎じさ、これw。このタイトルで読みに来る人は間違いなくヒカセンだろうから、サクッと本題に入りましょう。私は実装不要派です。

先ずは公式の見解をおさらいしましょう。なんどか繰り返しアナウンスが出ているようですが、直近のものだと第57回PLLでしょうか。吉Pはこの様に話しています。

この話をすると『じゃあもうなんか公式で実装しろよ』って出るんですよ
だから実装しないって言ってるじゃないですかそれは。それとこれは別問題ですよね。はい別問題です。絶対に、荒れるので。間違いなく荒れるんです。
「そんなことはない、自己研鑽だ」っておっしゃる方がいるんですけど、パーティー募集出ますよ『この数字を証明できる人のみ参加してください』って。絶対やらないです。

このときから特に状況が変わったとは言えないと思いますので、少なくとも当面はDPSメーターの様な機能が追加されることはないでしょう。どうしてもというならFFlogs使えばいいじゃない。それでハラスメント行為とか認定されたらアカウント停止とかFFlogs取り潰しとかありえるから、野良で使うのはやめといた方が良いけれども。
どうせ実装されないのだろうけれども、実装を求める人たちの声にも一理あるのかもしれないので、ちょっと見ていこうじゃないか。あとは私なりのなぜ実装されないかの考察も。(みんなナギ節でヒマなんだろ?私もそうさ)

この度こんな記事を書く気になったきっかけがこちらのツイート。ただこの方実際には「DPSメーター実装しろ」とは言っていないんですよね。

要約すると「低火力奴が可視化されてないから、低火力奴が他の人disれてしまうのが問題。解決法は存在しない。」って言っています。まあだからこのしいなさんは結局「DPSメーター要らない」って言いたいのか、「低火力を自覚させるために必要」って言いたいのかちょっとはっきりしない。
でも一つ明確に同意できるのは自分ができてないのに人のこととやかく言うのはおかしくねぇか、ってことですね。それはその通り。

しかし更に言えば、自分ができてさえいれば人のプレイにケチつけていいのか?となる。いや、それもダメでしょう。草野球の人が大谷翔平にケチつけてたらおかしいって例え話をされていますけど、逆に草野球みて「下手くそ!」ってヤジとばすプロ野球選手がいたら、そいつも大概おかしい。野良PTなんてたまたま同じ電車の車両に乗り合わせたくらいの関係性なんだから、あんまり踏み込んだこと言えないでしょう。電車で隣に座った人がいきなりソシャゲのデッキ構成に口出して来たら怖いでしょう。そうでなくても上手かろうと下手だろうと、他人を貶すようなことはしちゃいけないんですよ。それを弁えない人を黙らせるためにDPSメーター入れろって話なら、それはそれでひどく暴力的なことですよ。例えばの話、美容専門のSNSとかで顔写真の登録が必須になってて、その顔をAIが判定して「あなたの顔面偏差値は40です。偏差値50以上のユーザーに対しては「いいね」しかできません」とか言われたら、誰が使うよそんなSNS。

あとちょっと話が逸れるけど、藤井聡太に難癖つけるアマ棋士とか、大谷翔平に難癖つける草野球のおっちゃんとかはですね、たぶん間違いなく実在するんですよ。どうかしているとは思いますけれども、この広い世界にはどうかしちゃっている人は案外いるんです。FF14プレイヤーも同じです。ちょっとおかしな人はいます。でも世の中ってそういうものですから。そんなおかしな人たちを追い出す世の中よりは、受け入れてくれる世の中の方が良いですよ。

ですからそんなDPSメーターとかは要らないのです。ヘイト順位見とけば十分です。

さて、ここからは要否は別として、実装を妨げるその他の要因についてFPSゲームとFF14を比較しながら考えていきたい。

1.コンテンツの種類の多さ
 Apex Legendsなどはマップの種類が固定か数種類程度。マップの形が多少変わったところでやることは同じ。その繰り返しだけで9割以上を占める。
 一方でFF14はレイドコンテンツはあくまでゲームのごく一部。その中でDPSメーターの有無に意味があるとしたら零式と絶のみだろう。とはいえ零式と絶だけといっても全部で39?種類はある。
⇒FF14はコンテンツ毎にやることが変わる上に、種類も多いので「そのプレイヤー上手いか」を数値化するならコンテンツ毎にやる必要がある。コンテンツ毎に貢献度クライテリアを作るのは単純に工数がかかりすぎる。

2.プレイヤーコミュニティの形
 FF14ではバトルコンテンツだけでできているのではなく、ゲーム内の町やフィールドをプレイヤーが行きかっていて、トラブルのあった相手とバッタリ出くわす可能性がある。一方FPSでは「この人とは組みたくない」と思ったらブラックリストに入れればまずもう出会うことはない。出会ったとしても敵同士なので撃ち〇せば良いだけである。同じサーバー/DCの住民同士で「火力が低い」ってだけで排除していたら、住み心地が悪いったらない。

3.ロールの存在
ご承知の通りFF14にはタンク、ヒーラー、DPSというロール=役割がある。単純なパーティ内の火力比較でいえば当然DPS職が高くなる。DPSの中でもピュアDPSの侍とシナジー重視の詩人では個人の火力で貢献度を比較することはできない。仮にDPSがミスしてヒールの回数が増えたり、蘇生したりすればヒーラーのダメージはその分減る。ヒール不足でナイトがクレメンシーを使えばその分ナイトの火力は下がる。それでも死なせたままにするよりは全員立っていた方がPT火力はふつう高い。だからPT内で火力を測ることにはほぼ意味がない。だからFFlogsはPT間の同ジョブ同士で火力を比べているわけだ。だが高難易度コンテンツでやるべきことはそれだけだろうか。軽減スキルだって重要だ。適切なタイミングで軽減を入れるのが重要になってくるからこその高難易度だと私は思う。それも貢献度算出に使うのか。いったいどれだけの計算をコンテンツ進行と同時並行で走らせれば良いのか。どこまでやればフェアな貢献度計算をしたといえるのだろう。これだけ複雑なゲームで貢献度を正確に評価するのは現実的に不可能だ。

4.DPSメーターによる受益者は誰?
零式と絶のプレイヤーのうち、野良PTで参戦するものの内、火力の低い人をキックしたいと考えている人たちである。そんな極一部の人だけのために割く開発リソース、運営リソースとして、その消費量は妥当だろうか。

こんなところだろうか。
断っておくが、しいなさんのツイートにあるような、火力出てないのに人にとやかく言ってるようなプレイヤーは良くないし、高難易度に挑戦するなら自分のプレイヤースキルを磨く姿勢がとても大事だ。
ただしこの問題をDPSメーターは解決してくれない。DPS値を突き付けてよくなるならFFlogsで十分だし、そんなことをしてもたいていは余計こじれる。ある程度諦めて良いパーティを探すか、身内で固定組むしかないんじゃないかな、結局のところ。

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