お話感想 FORCE OF FANG -氷焔戦線-
FORCE OF FANG -氷焔戦線-のストーリー感想記事になります。
基本的にネタバレに配慮はしていないです。
今回はキャラ思い出の内容には触れていないのです。
総評
めっちゃ良かった……。
ヨナを中心に、登場キャラの心理描写が色濃く描かれていてグットでした。
その上で、それぞれのキャラの気持ちや行動に、なんでそうなった?って疑問を作らないように、
尺を割いて丁寧に説明してくれたので、読み応えがありました〜。
矢継ぎ早に展開が変わっていくシーンもあり、
次はどんなことが起きてしまうんだろうと、ドキドキワクワクもさせてくれましたね。
それと、
ストーリーの展開の面白さだけではなく〜。
声優さんの演技や、紙芝居の演出、文章の表現の仕方にこだわりを感じたので、
読むだけではなく、目で見て、耳で聞いて、楽しむことができたのです。
毎日チマチマとゆっくり読み進めていきましたが、読み終わるまでの時間は、幸福なひとときだったと思います……。
掴みからマジで良かった
初っ端から確信しました。
あ、これ面白いやつだって……。
1話だけでも見所があり過ぎでした〜。
◆注目したポイント
1.地の文にある漢字に振り仮名が振ってある
2.紙芝居の演出が何を表現しているか、ひと目で分かる
3.演出と地の文を適度に組み合わせることで、説明がくどくなり過ぎずスラスラと読めた
▲ 敗因胸毛おじさんすき。
私が注目したポイントは
相当にマニアックだなぁと思いますが、
お話の展開だけ見ても、
最初の和気あいあいとしたギャグ話は、
掴みとして良かったです〜。
▲ 足下からヌッと、刺客が現れる演出すきぃ……。ここでBGMが止まって環境音だけが流れているのも、不吉でいい。
▲ レイガさんが思案を巡らす瞬間、
背景が暗くなるのは、時の流れがゆっくりと経過してるという、漫画的演出なんだなと……感心。
▲ 弓が放たれた音、それを剣で弾いた音……そしてこの文章(地の文)……!はい、頭の中でカッコイイ映像が流れましたね?!
▲ そして荒野の民の長としてのオウガの姿が初めてお目にかかれる……こんなのもうワクワクしかないよ……。
ここまでが、1話の内容ですが……。
演出がツボを押さえていて、
最&高とベタ褒めでした。
一気に心持っていかれたものです……。
良きシーンをつぶさに見たくなる、激闘編
このお話の作った人たちの
こだわりを感じたところや、私が感心したシーンをただひたすらに褒めていきます。
▲ なるほど、ヨナが人として、傭兵としての在り方を問うのが、今回のお話のメインディッシュなんだな……。
お話のどこに注目して欲しいのか、
その部分を最初にじっくりと掘り下げているの、
分かりやすくて、よきですね。
▲ シャルらしいお気楽な回答でいいね〜。
言ってることはごくフツーなんだけども、言い回しが彼女らしくて面白い。
もう本当に気合い入れて作ってくれているのを
ひしひしと感じたから、
こちらもじっくりと、傾聴(けいちょう)せねば……ってなったけども〜〜。
シャルもヨナも、声を吹き込んでくれてる人たちが、声色一つで感情を豊かに表現してて〜〜。
聴いてて、とても楽しかった!
▲ 言葉は自分を映す鏡とはよく言ったもの。
傭兵としての在り方を悩んでいる彼女にとって、
この仕打ちは、お前は未熟者だと暗に言われているように感じたのだと思う。
▲ 今怒りを向ける相手は、お兄さんじゃあない。
様々な想いが交錯(こうさく)する人間ドラマ……。
あぁ、面白いな!
▲ 妹の言葉に何も答えずに、ただうつむくレイガ兄さんの気持ちを想うと、ただ悲しい……。
お兄ちゃんとしては、
妹の気持ちを尊重してあげたいけど、自分と同じ道には進んで欲しくないのだろう。
余談だけど、
この事態が収束して時が過ぎれば、お兄ちゃんの自責の念は風化して、
妹に感情をぶつけられた。
という事実だけが残って、彼にとって宝物のエピソードになりそうだと思った……。
怒っているヨナも可愛いよ。とかなんとか……。
▲ 彼女は子供が関わってくると輝きを増す。
超カッコイイヒロインだ……。
今回は、おあつらえむきのお話だね。
回想の中で、
狂焔の御子ネルガル君がチラリと登場したのも、
彼女が孤児院出身だと思い出すのに、一役買ってくれているかもです。
▲ シャルの故郷である孤児院を燃やした御子様。
向かうとこ、敵ナシ!なシャルが、
絶望するシーンを描きたいが為に、
役目を与えられたキャラだったハズ……。
これもまた余談だけど、
帝国戦旗のアイシャが所属している組織にも、
<初代>って呼ばれている御子っぽい人が
いるのだけど、いつかお披露目されるのだろうか……。
▲ へぇ〜ってなった。想像力が働いたり、知識欲がちびっと刺激されそうな要素がお話にあるのは読んでて楽しくなる〜。
▲ 子供を戦争の道具に使うなんかゆるせねー!と強い口調から一変して、「それに……」と、急に弱々しい語気になって黙り込む。
そして、チラりとヨナを見るシャル……。
彼女の揺れ動く微妙な感情が、
丁寧に描写されていて、素晴らしい〜〜。
よく見知った仲間内で、自分のキャラじゃない事を言うのは恥ずかしい……。
▲ キャラクターの成長を感じさせつつも、ギャグに昇華するエモい演出。
ヨナと二人きりだったら心配してることをまだ伝えられたかもだけど、
自分のダメっぷりをよ〜く知ってる、オウガには一番悟られたくなかったんだろう……。
ぜってー笑われるし。
▲ 身近なもので例えると、ヨナの気持ちは、害虫を殺せずに逃してしまった感覚に近いかも。
それは、恐怖からか、優しさからの行動か……。
彼女にとっては両方だろう。
▲ 優しいフツーの人であろうとするから、間違えた!と思ったときに、こう、悩むんだよね……。
▲ 気持ち悪くて笑う。でも今はそのシスコンっぷりに心が救われるね。いいお兄ちゃんだ。
▲ 状況が目まぐるしく変わって楽しい!
戦闘シーンは、
単純なドンパチで済ますのではなく、
その様相がしっかりと描かれてて見応えあった。
氷焔戦線という、タイトルに偽りなし。
味方や敵が急にアホになって劣勢、優勢になったりするんじゃなくて、どっちもベストを尽くしているって、分かるお話の展開がいいわね。
これも百戦錬磨のオウガさんが、
お話を読んでいる私を含めて、きちんとみんなに作戦を共有してくれてるお陰……。
▲ このやり口……スゴイね……。
子供を犯罪に加担させるとは……なんてやつだ、許せん!といった怒りや、
子供や巻き込まれた人たちが、ただひたすら可愛そうだ……といった気持ちよりも先に〜。
巧妙な詐欺の手口に感心してしまう感覚に近いものを抱いた……。
▲ 凄まじすぎる。原稿用紙一枚にも満たない内容で、とんでもないものを見せつけてくれたな!
▲ 得体は知れてるんだけど、この得体の知れない不気味な感じ……ええね。
▲ 逆恨みにも程がある……。
元凶の盗賊団はもう、ライネルの傭兵団たちがブッ殺しちゃったからな……。
もはや感情をぶつける先がヨナしかいない……。
ザフル君は、
淡々としていて、悪役としては魅力に欠けるかもしれない。どうしても、コイツ可哀想だなって感情の方が勝ってしまうな。
悪の道を進んでしまった理由として、
悲しい過去があっても良いのだけど……。
過去への同情の気持ちを塗りつぶしてしまう程のゲスさが欲しいのよね。
だけど、今回のお話のテーマにおいては、この悪役がベターな気がする。
ヨナ!コイツは悪だ、ザフルをさっさと✖️せ!!!と思わせたらダメなのだ……。
彼の見てくれが良いのも、そういった感情を抱かせない為の工夫だと思ったり。
▲ 泣き顔差分!!!やった、新しいイラストだ……。白猫のモブキャラすきなんです。
▲ 何度も死んでクリアの糸口を見つけ出すようなゲームで、
あの手この手でプレイヤーを殺しにくるトラップに、ひたすら引っかかる実況者を見る感覚……楽しいわ。ほんと、酷いことやってるけど。
▲ 驚き顔すき。
この少女NPCは、SH2で初登場したのですが〜。
出番があっても、概念兵にさせられたり、怪物化させられたりと、可哀想な役目が多い……。
▲ 言うてる場合か!
でも、とっさにこの言葉が出てくるのは教養がある……。
一難去って、また一難って感じの意味だ。
どうでもよかですが、
私は黒猫もそれなりにプレイしているので、
この言葉を聞くと、「前門の蛇、後門のアリエッタ」って台詞を思い出します……。
▲ 周囲に爆弾が仕掛けられていることに
イチ早く気づき、身を挺(てい)して、シャルや少女を助け出すオウガさん、漢……。
爆発に巻き込まれていたら、間違いなく少女は助からなかっただろう……。
▲ このシーンで一瞬、谷底が映し出されるのは、
オウガが爆風に吹っ飛ばされて谷底に落とされたことを表しているみたい?
オウガがシャルたちをかばった後、
彼がどうなったのか、説明がほぼないので、
ここは分かりづらかった〜ちょっと残念。
最初に読んだときに想像していたのは、
なんか黒こげになって、息していないのかと。
ギャグ漫画だとアフロになってるやつ。
その後シャルも、普通にオウガ見捨てて逃げたみたいだから、アレ!?ってなった……。
▲ 言葉選びのセンスを見て、ヨナ 、めっちゃ感傷的になってるヨナって思った。
オシャレな言い回しは好きだ。
振り仮名が振ってあるから、
読みやすいし、何よりお勉強になるね。
▲ 完全に誘い受けじゃん。
後々明かされるけど、彼はただ死にたい訳ではなく、ヨナに殺されたいのだと分かる。
▲ クエスト中にお話が進行していくのも、没入感あげてくれて良かった。
しかも見逃しても、問題がないようにお話を作っているのも細かい気配り。
▲ シャルらしいシビアな回答でいいね〜〜。
歯に衣着せぬ物言いのシャルも好きだ。
※歯に衣着せぬとは、遠慮せずにハッキリと言うこと。
ちなみに、イシュプールのキャライベントにも同じ表現が出てくるぞ。
ルーンメモリーから今すぐチェック!
▲ オウガがいなくなったことにより、ヨナを抑える側だったシャルまで感情的に。
オウガさん、
あの場において、常にどっしりと構えて冷静にものを見ていて、頼りになる存在だったなぁ。
▲ 9回目の登場にして、改めてシャルの正義に心を動かされた〜。
何度も登場しているキャラって、
もうあんまり描いても美味しいストーリーとかないっしょって勝手に思いがちですが、
それでも、きっちりと活躍させて、
楽しませてくれるライターさん達には、
ひたすら感謝ですね……。
▲ シャルが、ヨナをわざと感情的にさせて
彼女に発破をかけるこのシーン〜。
これ、シャルが初登場したお話を思い起こさせてくれて、良かったです……。
▲ 鎖に縛られた生き方をしていたシャルをオウガが挑発。彼女の感情を解放させて、自身に腹パンさせる。スカッとするシーンだし、オウガの器のデカさがカッコイイんだ……。
BIのときにシャルが、
ライネルのおっさんの言いなりになっているヨナを説得するシーンがあったのですが、
なんか淡々として、オウガみたいなママみ(包容力)がちょっと足りないな〜って思ってたから……。
今回そういうのが見れて良かったです。
これは見たかったものだ。
▲ 彼女は傭兵として、優しく在りたかったし、人として正しく在りたかった。
この地獄は、彼女が優しくあろうとする程、より辛く、厳しいものになる。
▲ そりゃ無理だ……。
戦場で、人を殺す覚悟と、優しく在ろうとする覚悟の質が違い過ぎる。
これまでに丁寧に描かれてきたヨナのキャラクター性と反してしまうから、
分かりきっていた展開……。
▲ 助けて、お兄ちゃん、からの〜、このヒーロームーブめっちゃカッコイイ……。
殺す、殺さないの葛藤(かっとう)が、
お話のクライマックスと思わせて、盛り上がるのはまだまだここから!
すっごく熱い展開に持っていくのがいいなぁ。
▲ 演出も本当にカッコイイし、
言い回しもオシャレで好き。
今はただ、このカッコ良さに酔いたいね。
▲ 妹の優しくあろうとする覚悟が、いかに尊きものであるか、すごくいい感じに解説してくれました。
地獄のような戦場を経験した上での覚悟だから生半可なものじゃない……。
▲ 妹の想いを尊重した上での、
兄の出した答え……とても素敵。
▲ オウガさん、明らかに周りから一歩引いたポジションなのに、何でこんなにカッコイイの……。
周りを引き立てて、支えてくれる、
年長者ポジション本当にいいね……。
▲ ヨナの凍らせる能力は気合でなんとかする。
ときには理屈抜きで少年漫画的な勢いも大事!
▲ 氷の能力ってクールな印象。
だけど、暴走した相手を無力化させる為に
凍らせるというのが、優しさに満ちていて、実にヨナらしい……。
▲ 想いを吐露(とろ)した結果、
自分の立場を見つめ直すことができ、彼女の信念はより強固なものになった!
四キャラともキチンと活躍の場が与えられていて、大変面白いお話でした……。
明確にポジションが分かれており、
それぞれお互いを引き立てあっていましたね。
まだ続くのかと歓喜した、追撃編
お話のメインテーマの部分は、
激闘編で消化してしまったので、
どうなるか、不安半分期待半分でした。
蓋を開けてみると、
外伝的な立ち位置のお話でしたね。
ボイス付きだし、まだまだお話が読めるというお得感あっていい……。
イベントも毎回、激闘編ぐらいのボリュームがあれば嬉しいな。
激闘編はヨナとシャルがメインだった分、
追撃編はレイガとオウガにスポットライトを当ててるのがいいね。
あと、お話自体は激闘編できちんと区切りを付けて終わってるのも評価ポイント。
▲ ボロボロ🤕で笑ってしまった。
怪我をしたら包帯を巻くのが、
なんだか人間味に溢れててクソコラ感あります。
BIのジャンプ漫画パロディの流れを組んで、
シュトロハイムよろしく、サイボーグ化してたらもっと笑ったと思う……。
▲ 赤髪君の洞察を見て、シャルも結構繊細なところあるな〜って思った。
シャルの左目の救済の光って、
ゲームだと回復技の印象なんだけど、
お話だと相手の動きを見切ったりするぐらいで、ヒーラー役としては活躍できないんだなと。
▲ ここのシーン、声優さんの演技に釣られて笑ってしまう……。
▲ 完全に相手のペースに飲まれていたところで
流れを変えてしまうオウガさん、頼りになりすぎでは?
▲ ギーガーを造った、あの方しかり、
続編に使えそうな設定をシレッとバラ撒いてくるスタイル……。
▲ 全体的に喋り方がテンション高いのに、
ここで急に小声でささやくの、面白い。
こういう風に演技してくださいって、指導してる方のセンスも素晴らしいし、
それを演じ切って魅せる声優さんもスゴイなぁ。
▲ 肉を切らせて骨を断つ!
美容に気をつかっている彼にとって、二つの意味で勇気ある行動……!!
▲ 胸毛敗北おじさん……!😢
▲ 綺麗ごとで済まさせない、シビアな目線で見ているのがいい。
ヨナが、守れなかった……ってなるシーンが見たいかどうかは、また別として……。
▲ 現実を突きつけた上で、熱い展開に持っていくの、天才か?
▲ 世界はこんなにだって美しいのだから、と希望を捨てなかったエレノアみを感じた。
人と獣を分けるものは何か、というテーマも紅蓮でよく出てくるから、
今回のお話を描いてくださったのは、WE・紅蓮ライターさんかしら……?
▲ この形式のポータル画面、
タップしなくても勝手に台詞喋ってくれるようになったから聞き逃しにくくなった。
地味に改善されてるのイイよね。
とにかく面白かったです……。
ただ、ボスが不在だったのはショック!
ギーガー…お前と戦いたかった…。
余談 好きな文章表現
ここぞ!という場面で、
状況を説明する地の文を使う。
私が白猫に望んでいたのは、これ!これ!
状況説明が文章以外でもできる、
ゲームや漫画において、この手法は適度に文章を読んだ感が味わえて好きです……。
もちろん、
文章がカッチョイイってのも大事で、
たとえば
「レイガに無数の矢が飛んできた……!」
「レイガは剣で矢を弾いた……!」
などと描かれると、そのまんま過ぎるので、
もう少し文章にお化粧をして欲しいなって思ってしまいます〜。
1.地の文は多用しない
2.文章はオシャレに
この2つの要素が合わさると、
私好みのお話になります……。
(ダグラスが活躍するシーンが正にソレで、その価値観が私に刷り込まれているのです)
1に関して、
地の文を多用しているのが黒猫なんで、
そういうのが読みたい人はそちらを遊んでみるといいと思います。
ストーリーに多く尺を取っているので、キャラ描写もしっかりしてるお話も多いですし。
紙芝居の演出も白猫比べて一日の長があり、
洗練されていて、見てるだけでも面白いですよ。
オートプレイがあるので、
クイズが苦手でも、ストーリー読むだけのゲームとしても遊べます〜〜。
オートプレイも、
いい感じのデッキ組めばクリアが早くなるので、そういったカスタマイズ性も楽しめるでしょう。
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