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己の他責性を自覚した故に、相手の他責性を目を向けるようになった話

こんばんは。南部ゆずです。
先日、白饅頭氏の記事で

女性は自分に「結果責任」が発生することをなにより嫌う。

というフレーズを目にしました。

このフレーズを見たとき、ふと思い出したことがありました。

「そういえば、昔似たようなことを指摘されたな」

と同時に、今の私の性格に過去の指摘が影響していることも思い出せたので、振り返りとしてNoteにまとめます。

学生時代に付き合っていた彼氏は、食べ歩きが趣味で美味しいお店をたくさん知っていました。
そのため、外食をする際は毎回彼氏に店を選んでもらっていました。
私の中では、好きで得意なことを活かしてもらっている、程度の感覚でした。

そんなある日、いつものように店選びをお願いした私に返ってきたのは、彼氏のうんざりした顔と「ねえ、そっちもお店選んでよ。毎回選ぶの大変なんだよ」という苦情でした。

その時の私は、正直に言うと何を言われているのかわからず、混乱したのを覚えています。

私より美味しい店に詳しいのに、大変なの?
自分が行ったことあるお店の中から選ぶのが、そんなに大変?

「だって店詳しいじゃない」くらいの反論をしましたが、彼氏は納得した様子を見せませんでした(今考えると当然だと思います)。
その日は結局彼氏が折れて店を選んでもらえましたが、次に外食するときは私が選ぶことになりました。

さて、外食する日が近づいてきた私は、店を選ぼうとスマホで検索を始めました。
検索ワードは「(地域) おすすめの店」だったかと思います。
検索結果が表示され、上から一つずつ内容を確認していきました。

このお店は予算が合わない、次のお店は美味しそうだけど評価があまり高くない、次のお店も美味しそうだけど写真を見ると店内が狭そう、次のお店は駅から離れてて行きづらい、次のお店は彼氏が苦手なジャンルだからやめておこう、次のお店は………。
スマホとどれくらいにらめっこしていたかはもう覚えていませんが、ようやく「ここはどうだろう…?」と控えめながら提案できるお店を決めた時には疲れを感じていました。
それと同時に、不安を覚えました。
自分の選んだ店がいまいちで彼氏に喜んでもらえなかったらどうしよう。

非常にお恥ずかしい話なのですが、この段階になってようやく、「選ぶのは大変」と言った彼氏の気持ちが理解できました。
お店を決めるということは、

数ある候補の中から一つを選ぶ労力
自分の選択が正解ではなく、相手に喜んでもらえなかった場合の責任

を負わないといけないのです。
そして私は、この責務を日常的に彼氏に負わせていたのです。

当時は素直に「こんな大変なことを押し付けていてごめんなさい」と言えませんでしたが、このNoteを書くことで代わりとさせていただきます。

…さて、彼氏がぶつけてくれた言葉のおかげで自分が他責していたことに気がついた私は、その後プライベートで何か意思決定が必要な場面で積極的に責任を負うようになりました。
友人と遊ぶ際の行き先や集合場所を決めたり、外食する際の店選びや予約も、私が主導する機会が増えました。
その結果、行き先が決まらずイライラすることは減りましたし、自分から誘うことで関係を深めるチャンスも増えたと思っています。

その一方、私の意思決定にタダ乗りするだけで自分から提案しない=責務を負わない人を、より敏感に嗅ぎ分ける癖がついてしまいました
そして、責務を負わない人だと感じ取った時点で、直接指摘こそしませんが、会う頻度を少しずつ下げるといったアクションを起こしてしまうようになりました。

(「いつも店決めてくれてありがとう」など、意思決定にかかるコストを理解して労ってくれる人は大体別の場面で意思決定をしてくれたり、他の形で責務を負ってくれるため、気になりません。)

人に言われて反省したからといって、他人に責務を押し付けていたのを棚に上げて随分都合がいいなと自分でも思います。
しかし、気がついて、責務を負う側の大変さも理解したからこそ、考えてしまうのです。
「なぜ私だけ責任を負うのか?」と。

拙いnoteでしたが、世の中には大変であることを理解して責任を負う女性もいるんですよ、ということが、ほんの少しでも伝わればいいなと思います。


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