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トコジラミ(南京虫)との仁義なき戦い

閲覧いただきありがとうございます。
2021年6月から3ヶ月ほどに渡り、トコジラミと戦いました、南部ゆずです。
ほんとトコジラミ、しんどい。人間への嫌がらせにスキル全振りしてる。

そして、トコジラミ対策をTwitterで検索すると「調べてもあんまり情報が出てこなくて。。。」とか「周りの人に聞けなくて。。。」という嘆きの声が見られたので、それなら私が調べたトコジラミの特徴や対策をnoteにまとめておこうと思いました。
どうかトコジラミと戦う人の助けになりますように。

※ちなみに、(気持ち悪いので)トコジラミの写真はnote中に出てきません。ご安心ください。

・トコジラミの特徴

まずはトコジラミの外見や生態について。

成虫で1センチ弱。楕円のような形。卵から成虫になるまで5回くらい脱皮します。
餌は人間の血液。血を吸って脱皮して大きくなって、成虫になったら血を吸って繁殖します。
・人の吐く息に含まれる二酸化炭素に反応して、発生源に近寄ってくるらしい。
・成虫は濃い茶色~黒に近い色。幼虫は薄い茶色。血を吸ったあとは色が濃くなる気がします。
・吸血箇所は蚊に刺されたような腫れができ、非常に痒い。そしてなぜか2箇所吸血する。
活動時間は夜~深夜にかけて。ちょうど人間が寝てる時間に活動。
・英語で「Bed bug」と言うだけあって、寝具周りで繁殖。
布や木など天然素材を好む。ツルツルした素材の上は歩けない模様。
・血を吸ったあと、血が混じった黒い糞をする。点状でまとまっている事が多い。
・体が平べったいので、畳と床のすき間やコンセントと壁の隙間、襖の底面、ベッドの隅、マットレスの縫い目の間、メッシュ生地の中などあらゆるところに入り込む。厄介。
・成長速度と寿命についてはダスキンさんのホームページから引用

卵から成虫になるまでの時間や成虫の生存期間は温度や湿度によって変化します。気温25度の場合、卵は約5日で孵化します。卵から成虫になるまでの期間は約40日です。気温18度では125日、15度では236日かかるという報告もあります。成虫の寿命は気温20度程度の場合は9~18カ月です。ただし、27度では3~4カ月と短くなります。
(https://www.duskin.jp/terminix/column/detail/00010/ 2021/10/6アクセス)

・メスが生涯に産む卵の数についても、ダスキンさんのホームページから引用

夏をピークに1日に5~6個。生涯に200~500個の卵を産みます。卵の大きさは1.2ミリ程度です。
https://www.duskin.jp/terminix/column/detail/00010/ 2021/10/6アクセス)

・薬剤耐性のトコジラミが日本に入ってきたので、普通の殺虫剤は効かないことがほとんど。くん煙剤(バ○サン等)も同様。
侵入経路は①海外からのダンボールに付着、②外出先でトコジラミを服やかばんにくっつけて帰宅、など。よって家を清潔にしていても繁殖するときはします。
・発生箇所、症状からダニと間違えやすい。ちなみにダニ対策はトコジラミにはあまり効果がない。

・・・どうでしょうか。ク○っぷりが伝わったでしょうか。
要するに「外から入ってきて、夜中湧き出て血を吸って、一日に5~6個卵を産んでじゃんじゃん増えていき、しかも寿命が数ヶ月単位。さらに普通の殺虫剤は効かない」害虫です。
幸いなことに、病原菌は媒介していません。こいつが病原菌持ってたら人類は甚大な被害を受けると思います。

・トコジラミの駆除はプロにおまかせが一番

では、家にトコジラミがでた場合どのように駆除すればいいのか。
一番いいのはお金を出して駆除業者に依頼することです。
正直言って、殺虫剤効かない、家の清潔度は繁殖にあまり関係ない、家のあらゆる隙間に潜り込んで夜中にしか出てこない、大体は寝室で繁殖するけど服にくっついて家中に広がっている可能性がある虫を自力で卵含めて根絶やしにするのは厳しいです。業者に任せたほうが安心です。

ただ、トコジラミは駆除業者にとっても骨の折れる害虫らしく、駆除費用は比較的高額です。
参考までに、くらしのマーケットマガジンから費用を引用します。

トコジラミ駆除の費用相場は、一般的に30平米(約18.5畳)30,000円から80,000円です。
https://curama.jp/magazine/1066/ 2021/10/6アクセス)

部屋の広さにもよりますが、まず万単位でかかることは確実かと思われます。
しかも駆除は期間を空けて数回実施、トコジラミが繁殖した部屋の布類はすべてスチーム乾燥にかけるか処分が必要になりますので、時間もかかります。

今すぐ万単位でお金を出すことや、時間をかけるのは難しいという方は、応急処置として以下の対策を組み合わせて行ってみてください。できれば全部やることを推奨します。

・トコジラミ対策①まずは捕まえる

前述したとおり、トコジラミは普通の殺虫剤が効きません。なので、直接捕まえたほうが駆除しやすいです。
捕まえる際は、ガムテープにくっつけるのがいいです。ティッシュで捕獲しようとすると平べったい体ですり抜けるし、一度捕獲に失敗するとすぐ隙間に逃げられますので、見つけた瞬間にガムテープにペタっと貼り付けて捨ててください。
虫が苦手な方は、コロコロなど駆使してください。
また、朝起きたらパジャマにコロコロをかけることをおすすめします。
服に付着したトコジラミを別の部屋に移動させる危険があるからです。

なお、掃除機で吸うのはおすすめしません。ダストボックスにいかず、ヘッドのブラシにくっついてることがあります。また、ダストボックスの中でもやつらは生きています。
私はトコジラミがヘッドにくっついていた状態で掃除機のスイッチを入れ、シーツのファスナーにヘッドがあたった瞬間トコジラミが空中に舞い散ったので心に傷を負いました。おすすめしません。

・トコジラミ対策②布製品にスチームを当てる

トコジラミは熱に弱いです。
以前実験した際は、幼虫にはアイロンのスチームを2発、成虫には3発当てたらほぼ確実に死にました。卵も熱で死ぬようです。

なので、トコジラミが発生した部屋の布製品や畳、カーテン、その他当てられるところにアイロンのスチームまたはスチームクリーナーを当ててください。
コインランドリーの温風乾燥もいいようですが、必ずしっかりと温風を当てて死滅させるようにしましょう。そうでないと次の利用者の洗濯物にトコジラミをくっつけてしまう恐れがあります。

・トコジラミ対策③スチームを当てられない布製品は思い切って捨てる

スチームを当てられないとトコジラミを駆除するのは相当難しいです。なので元凶を断つために捨てることも選択肢に入れてください。
なお、捨てる際はトコジラミが拡散しないよう、ビニール袋に入れるなどの対策をしたほうが親切です。わからない場合は自治体等に相談してみてください。

・トコジラミ対策④寝る前にディート配合の虫よけを使用する

トコジラミはディートという虫除け成分を嫌うため、血を吸う確率が下がるようです。
(参照:https://www.earth.jp/saratect/safety/deet/
トコジラミが産卵、成長する際は人の血を吸う必要がありますので、血を吸わせなければ産卵、成長しない=繁殖を抑えられる可能性があります。
また、吸血による腫れ・痒みも防げます。

なお、ディートが含まれている虫よけは使用の際の注意点がいくつかありますので、必ず調べてから使用してください。

ちなみに私はスキンベープミストを使っていました。

・トコジラミ対策⑤トコジラミ用の殺虫剤を買う

先ほどトコジラミには普通の殺虫剤は効かないと書きましたが、トコジラミに効く殺虫剤もございます。ご安心ください。

有名なのはトコジラミゴキブリアースです。
医薬品なので通常のドラッグストア等には売っていないかもしれません。私もAmazonで購入しました。

また、トコジラミが隠れそうな隙間にはバルサン まちぶせスプレーを噴霧すると、弱ったトコジラミがフラフラと出てきたので効果がありました。
こちらも医薬品で店頭では見当たらなかったため、Amazonで購入しました。
(なぜか公式の商品ページが見つからず。。)

なお、どちらもペットや小さいお子さんがいると使えない可能性がありますので、購入前に調べてください。
また、トコジラミゴキブリアースは匂い対策?のためかオレンジオイルが配合されており、噴霧箇所が変色することがありました。
その場合は重曹スプレーで掃除すると多少取れます。

・トコジラミ対策⑥部屋にある隙間を養生テープで塞ぐ

トコジラミは吸血するとき以外、暗がりの隙間に隠れています。
そのため、隠れるポイントを塞ぐことで出入りを防ぐことができます。

私の場合は和室で繁殖したため、畳の隙間を養生テープで塞ぎましたが、養生テープに隠れていたトコジラミがたくさんくっつきました。なかなかの地獄でした。
なお、養生テープにくっついていてもトコジラミは生きていることが大半ですので、剥がす際は十分お気をつけください。悪魔の封印を解き放つ恐れがあります。

・トコジラミ対策⑦布製品はツルツルした素材の収納ケースやビニール袋で保管

トコジラミはツルツルした素材をのぼる事ができませんので、プラチェストやビニール袋で布製品を保管すると繁殖を防ぐことができます。

実際、押入れの中にあったプラチェストで保管していたタオル類にトコジラミがくっついていることはありませんでした。

・トコジラミ対策番外編 ハエトリグモ

これはきちんとしたデータがないためおまじない程度に思っていただきたいのですが、私の家では上記対策を行った上で、家に現れたハエトリグモを放牧していたらトコジラミの姿が見えなくなってきました。
そしてハエトリグモは短期間でものすごく大きくなりました。

・・・食べてくれたんでしょうか?

トコジラミ対策の効果

ここからは私が上記トコジラミ対策をした結果報告となります。
結論から言うと、2021年6月にトコジラミの侵入を許し、8月から対策を開始した結果、10月時点でほぼトコジラミを見ることはなくなり、刺されることもありません。

ただしこれは、私が6月に現住所に引っ越したばかりでものが少なかったこと、発見が早く繁殖箇所が寝室のみだったこと、ペットや小さい子どもがおらず、殺虫剤や虫よけを使える環境だったこと、といったいくつかの幸運が重なったおかげです。

繰り返しになりますが、一番いいのは駆除業者にお願いすることです。
自治体によっては、保健所が相談に乗ってくれることもあるようですので、「(お住まいの自治体名) トコジラミ」で検索してみてください。

最後に

寝ている間に虫に刺されたようなかゆみがある。
ダニ対策をしてても痒みが収まらない。
そんなときは、トコジラミの発生を疑ってみてください。

そして、トコジラミの発生を確認したらすぐに対策をしてください。
早めに対策すればするほど、駆除成功率が高まります。

このnoteがどなたかの助けになれば幸いです。
閲覧いただきありがとうございました。


おまけ:私とトコジラミの90日間戦争

ここからは私とトコジラミの戦いの記録になります。
虫が苦手な人は閲覧しないほうがいいと思います。
多分文字だけでも気持ち悪い描写があります。


正直にいってトコジラミには身体的にも精神的にもかなり被害を受けたので、感想を述べると罵倒だらけになります。
なので、淡々と起こった出来事を書こうと思います。

・毎日尋常じゃないかゆみの吸血痕が数箇所できる

・夜の11時~深夜3時にかけて活動するのでなかなか捕まえられず、トコジラミに刺される恐怖とストレスで睡眠の質が下がる

・夜中ふと目が覚めたら布団の上でトコジラミの成虫3匹に囲まれており、泣きながらガムテープで捕獲した

・捕まえようとしても足が早く平べったいので隙間に逃げられる

・呼気に含まれる二酸化炭素に反応して近寄ってくるため、寝室の隣の部屋でリングフィットをしていたら近づいてくることがしばしばあった。そのため、隣の部屋でリングフィットをすることを「召喚の儀式」と呼んでいた

・ピーク時は毎日平均3~4匹のトコジラミを捕獲していたため、成虫ならオスとメスの区別がつくようになった

・メスを捕まえたときはこれで卵を産み付けられない!と狂喜乱舞した

・幼虫を捕まえたときも、これで成虫になる前に駆除できた!と謎の感動に浸った

・最近見かけないが、単に気温が下がって休眠状態なのではという一抹の不安が残っている

どうか、皆さんはこのような思いをされませんように。
そしてトコジラミは速やかにいなくなってください。とっても迷惑です。

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