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#005|旧議員会館エレベータ内での出来事(実話)

2001年のことでした.

私は、(旧)衆議院第一議員会館の1Fで、上階行きのエレベータを待っていました.

傍には、一見して、さらにその会話の内容からして、”陳情のために地方から上京してきました” 感が溢れる男性2~3名が立っていました.地方議員用の「バッジ」を着用していなかったので、おそらく一般企業か団体の役職者かと想像しました.年齢は60~70歳代だったでしょうか.

そうこうしているうちに、地下から1階にエレベータが上がってきました.

エレベータの扉が開き、普通に乗り込んだ男性群と私.
中には、女性が一人、奥の方にポツンと立っていました.

旧議員会館のエレベータ.
中央が一般用、右奥が議員専用.

各々、目的階のボタンを押し終えた後のことです.

男性群のうちの1名が、
「お綺麗な方ですね.議員さんでいらっしゃいますか?」
と突然、地下階から一人で上がってきたその女性に語りかけたのです.

すると、その女性は、一瞬怪訝そうな表情を浮かべたものの、目をクッキリと見開き、相手を見つめながら、
「はい、〇〇〇〇と申します.」
と返事しました.

エレベータはその後、女性(議員)が先に降り、男性群が次に降りていきました.

他人の容姿に関して、まして人前で言及することは、当時の価値基準からしても容認できたはずはありませんが、政治の世界では往々にしてみられたことでした.

エレベータは当時から「議員専用」と「一般用」が存在していました.「一般用」は意地でも使わないという議員も少なからずいましたが、党派を問わず「一般用」を利用する議員が目立ってきたのもこの頃です.

この女性議員は2000年に初当選し、現在、次の自民党総裁、内閣総理大臣の座を射止めるべく、活動しています.

以上、実話です.
備忘録として書き留めておきます.


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