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事業特性と組織能力を考える

資金調達完了後の事業の進め方

資金調達が完了すると、晴れて事業に集中し、計画の実行に向き合うこととなります。その中で、マーケティングと合わせて、思い切りアクセルを踏みやすいのが「人材採用」です。

一方で、人材採用を急ぐあまりにビジョンやミッションで共感できていない人材を採用した場合に、①30人・100人の壁が当たり前にやってくる。加えて②共感できてないメンバーを中心に離職や反発分子になる。組織の成長痛が二重で発生する危険が伴います。

事業・組織の成長をセットで考える

こうした問題を回避するためには、まず事業成長だけをドライブするのではなく、事業計画の達成に向けて適切な組織になっているのかどうか、組織の能力、個々の能力を見極めながら進捗させる必要があります。

事業の成長は経営者にとって絶対的な指標ですし、事業が良好に進捗していれば、ある程度の組織の問題は自然と解決してしまったりするのも確かです。プロダクトと必死になって向き合っていた10数名から、次のステージに上がるための転換期には、経営者は頭の中に置ける、組織の位置付けをアップデートかけるタイミングになります。

時として、事業計画の予算があったとしても、組織が整わない場合は、そのことを投資家と対話して対策を練ることも重要なのではないでしょうか。

(そもそも、事業計画がうまく進まなくなると、事業モデルを分解して課題分析をすることが良くありますが、事業の因数分解はもちろんですが、組織がボトルネックになっているケースがあるので、それも対話できる投資家でありたいなと常々思っています)

事業特性と組織能力を考える

では、どのような組織の能力を備えるべきなのか?

LINE人事青田氏のnoteが非常に参考になりました。
LINEに入社して考えた、人事戦略と組織能力のこと

事業特性から、備えるべき組織能力を定義し、人事戦略と人事施策を策定する。ペラ一なので作成するのも簡単ですし、非常にシンプル且つ、関係者の共通認識を図るのにパワフルなツールだなと思いました。

私の支援先にも案内して、今後の採用戦略や人事施策の目線合わせなどしていきたいと思います。人事の勉強会は、会社毎に課題が違いすぎて実施が難しいと感じていたのですが、これを策定することで対話もスムーズに行きそうです。

最後に

スタートアップなので成長があってこそです。資金調達能力に自信がある経営チームがある程度の燃費の悪さを承知で、突き進むパターンもあるでしょうし、ビジネスとしての勝負時で組織が多少悲鳴をあげてでも実行しきって成果を勝ち得ること、など意識的に選択をして「あえて負荷を強いる」ことができるような経営者はご一緒してて心強くあります。

参考

ICC記事:7. 成長企業の人事責任者に必要なのは、運用力ではなく「経営・事業に対する理解」だ(リンモチ麻野氏)【終】
特に『「社員に無理を強いる」環境と仕組みをどう作るか?』のパートが関係する部分です。

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