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#4 不登校からの高校進学

中学校で不登校になった息子が、毎日高校へ通えるようにるまでの経緯を書いていきたいと思います。

見学で出会った高校生たち

中学三年生となり、夏休みくらいから、進路について少しずつ考えるようになりました。その頃には、支援教室には週に4日くらいは通えるようになっていて、行けば、少人数ではありながら、クラスのムードメーカー的な感じで楽しめるようになっていたようです。

なので、中学校へ行けてないことが、私にはほとんど気にならなくなっていて、時々訪ねてくださる中学校の先生には申し訳ないと思いながらも、今さら無理をして行かせるようなことは、もう考えていませんでした。

進路について調べ始めると、公立でも出席日数が足りなくても行けるところもあるらしいとか、通信制の高校、オンラインメインの高校、私立高校など、色々な選択肢があることが分かりました。

秋になり、いくつかの学校説明会に参加し、実際に通っている高校生たちにたくさん出会うことができました。

土日でお休みのはずなのに、わざわざ登校して、案内してくれたり、学校のことを教えてくれたり。

もうそれだけで、十分驚きでしたが、みんな生き生きとしていて、明るく、とても不登校の過去などがあるようには見えませんでした。

もちろん、そういう元気な生徒達が来てくれているのでしょうけれども、それでも、うちの息子もこんな風に生き生きと高校生生活が送れたらなあ!という希望の光を見た気がしました。

子どもを信じて

いよいよ学校を絞ることになりました。最後に決めるのはもちろん子どもですが、自分でもなかなか決めかねてはいるようでした。

最終的に迷っていたのは、一つは家からほど近く、規則や決まりなども緩めな、まずは学校へ通いましょうという感じの私立のA高校。

もう一つは、通学型の通信制高校ですが、校則は厳しく、規律正しい高校生活で進学を目指すというB高校でした。しっかり勉強についていく必要がありそうでしたが、その分、大学への進学にも希望がもてそうです。

ハードルの低いA高校か大学を目指すB高校か。

親としては、印象のよかったB高校がいいのではと思いましたが、中学時代、全く勉強をしなかった息子が、ついていけるのかどうか不安はありました。

支援教室の先生方は、勉強が嫌いなことを知っていたので、A高校の方が通い続けられるのではないかという考えでした。

最終的には、息子がB高校に行きたいと決めたのですが、支援教室の先生から、親の意見で決めていないか?と、暗に心配するお電話もいただきました。

きっと親の思いも子どもは察していたことでしょう。でも、私はそこで初めて、息子から、「大学へ行きたいから」と教えられたのです。

勉強がこんなに嫌なら、大学は行かなくてもいいと思っていましたが、やはり大学への憧れはもっていたのですね。

私と夫は大学のアウトドアサークルの先輩後輩で、大学時代の話を聞くことが多かったこともあるかもしれません。親としても、学歴のためではなく、学生時代にしかできない色々な経験をして欲しいという思いもありました。

そしてもう一つの決め手は、B高校の先生との出会いでした。学校見学、体験入学と話をし、面白くて、歯切れ良くアドバイスしてくれるそうで、その先生が来年度担任になってくれそうだということも、大きな決め手となったようです。

やはり人を動かすのは、人との出会いなのですね。

こうして、息子の堅い決心により、ある通学型通信高校を受験することにしました。受験は一応筆記試験と面接、作文がありました。

ほぼ落ちることはないと分かっていても、合格通知を頂いた時は、息子も本当に嬉しそうでしたね。

そしてその頃から、入学試験に向けて勉強するようになっていましたが、勉強が嫌いだったわけではなく、モチベーションがなかっただけだったことが、次第に分かってくるのでした。

続く

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