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生保は恥だが役に立つ

子どもの頃、父の病いが原因で一時期生活保護を受給していた事がある。
あの頃の生活保護は、車は勿論、電話すら持つ事は許されなかった。
私と弟だけが何故給食費を持って行かなくていいのかを無邪気に尋ねられた母が、とても切ない思いをしたと随分後になってから聞いた。

やがて病いが完治し、仕事に戻る事ができた父が生活保護の打ち切りを申し出た時、自ら生活保護を辞めたいと言う父に対し、安定した収入が確保される前に打ち切りを希望する人は珍しいと言われたそうだ。
それほど父にとって生活保護受給は恥だったのだろう。
ただ、父は生活保護に対する感謝も忘れず、毎年「年末助け合い運動」への寄付を亡くなるまで続けていた。

そんな父の教えもあり、私も生活保護からの脱却を試みた事がある。
でも、残念ながら高度成長期真っ只中だった父の時代と、バブル崩壊しデフレが長く続く時代とでは状況が全く違い、私はこうして今でも生活保護から脱却できずにいる。

ただ、私自身が生活保護を恥だと思う反面、生活保護が恥ではなく生きる為の当然の権利としての認識が広がる事を願ってもいる。

特にコロナ禍の影響で自殺者やホームレスや失業者が増えている昨今、生活保護の重要性は大きい。

「子ども・大人食堂」や「炊き出し」「フードバンク」等、NPOや民間頼りの日本政府こそが「恥を知るべき」だと思う。
社会保障を充実させる事は安全保障や国力増強、国際競争にも繋がる、先進国として当然の政策だと思う。

できれば、誰にも恥じる事なく生活が保障されるベーシックインカム導入を私は強く願っている。
月額8万円程度給付されるのであれば、生活扶助・老齢基礎年金・子供手当を廃止しても問題無いと思う。
その為の財源は「生活保障国債」として政府が発行すれば良い。

働く人はより豊かに、働けない人もそれなりに生きて行ける、そんな社会が実現してくれたら私は嬉しい。

私は今日も生かされている・・・感謝

#生活保護
#ベーシックインカム
#財源は国債
#コロナ

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