絵本に学ぶ弱肉強食~ほんとに怖いのは‥~

ふと思い出した、絵本の話。


みなさんは『ちいさいももちゃん』てご存じですか?

あらすじは割愛しますが、ベストセラー絵本です。
児童向けなのに、離婚や肉親の死等、かなり重めの内容盛りだくさん。反面、くつしたやネコや熊がお話したり、死神とか出てくるファンタジー要素、ダークファンタジー要素も。

そのなかでね、ももちゃんのお母さんが、やります。
ももちゃんは、ウシオニ(!)に影を食べられるという被害にあうのですが、

お母さんはウシオニを説得にいき、いうのです。
「あなたウシでしょ?草食でしょ?その辺に生えてる、青々とした草を食べなさい。美味しそうでしょ、
お塩をもってきたから、これをかけて。そしてもう影など食べるの、やめなさい」

なんとお母さんは、どこかで聞いた「◯◯県民にはその辺の草でも食わせておけ」を彷彿とさせる台詞をひっさげるばかりか
(しかも揶揄でなく、塩片手に、本気で)
ウシオニの、オニ要素を全無視して、強引に食生活を変えさせます。
我が子を守るためとはいえなかなかにやり口がえぐい。
しかしながら、はいそうですかとキッチリ草食生活に移行するウシオニも大概。

もうひとつは、これ、おすすめなのですが
「へんな どうつぶ」
間違いじゃないです、
どうぶつじゃなくて、どうつぶ。

動物たちになぜか無償で食べ物を配るおじいさんは、
これまたなぜか「子どものお人形を食べるのが大好き」という、みたこともない変な生き物「どうつぶ」に出会います。
挿し絵をみたとこ、恐竜っぽいのですが。

「おお、わかったぞ、悪い子のお人形を食べるんだね?」
とじいさんが精一杯良いように考えて言うも
「ウウン違う、いうことをよく聞く、いい子のお人形こそ、大好き」
とどうつぶは非常にも言い放ち、おじいさんは頭を抱えます。

とにかくおじいさんは、子どもたちを悲しませないように、
新しい食べ物をこさえて、どうつぶに与えます。
それだけじゃない、
おじいさんはももちゃんのお母さんとはちがい、
どうつぶの容姿をほめていい気持ちにさせてからのことなのです 。
さすが年長者、人心掌握術にたけています。(?)

「おいしいだろ、これでもうお人形は狙わないでね」
「うん!」
どうつぶもまんまと食生活を変えられます。

でもこの絵本、どうつぶマジで可愛いのでおすすめ。
挿し絵では、容姿を誉められポッとなったり、ごろごろ転がって喜んだりと可愛いようすが見られます。

立ち読みしてて笑顔になりました。

他にも色々あった気がするけどなあ、思い出したらまた!

しかし、ももちゃんママといいおじいさんといい‥

本当に怖いのは人間ですよね。(どんなしめくくりかたやねん

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