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【前編】【文字起こし】成長率だけを追いかけ過ぎると罠にハマる。SaaS経営者が考えるべき戦略とは。~ Fond 福山太郎

自己紹介

こんにちは、poe(@kujira44048884)です。これまでfreeeという会社でインサイドセールス→PdMとして働いてきて、現在は事業企画という役割をもっています。PricingやChurnが主な関心事で、好きなプロダクトはClockwiseです。

本記事について

2020年8月19日に前田ヒロさんのブログでFondの福山太郎さんへのインタビュー記事が投稿されました。僕もPodcastを聞いていたのですが、その際SmartHRの宮田さんのTweetが目に入りました。

たしかに、聞くだけでも44分とかなりのボリュームなPodcastで情報量が多いので、文字起こしだけでもいろんな方にとって有用そうだなあと思ったのと、個人的にGoogle Speech-to-Text API を使ってみたかったということで、文字起こししてnoteに公開することにしました。公開許可いただいた前田ヒロさん、ありがとうございました!

一旦スピード重視で、読みやすくするための句読点や口語の整理はせず、前半20分をnoteに起こしました。

それではどうぞ。

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こんにちは前田ヒロです。SaaSは追うべき数字が分かりやすいのでどうしてもKPIや成長率に執着しやすいもの。でもやりすぎると罠にはまってしまう。今回のポッドキャストはFondの福山太郎君とSaaSについてディスカッションしました。成長の四つのレバー。エクセル経営の罠、社長の役割、そして良い経営戦略についてなど、様々なトピックスをカバーしました。情報量がかなり多かったので、僕もこのエピソード3回も聞き直しました。それではさっそく聞いてみてください。

成長しやすいSaaSの条件

ー(前田ヒロさん)太郎君、今SaaSスタートアップを経営して何年ぐらい経つんですか。

(福山太郎さん)9年ぐらい。2012に始めたので8年9年ですね。

ーなるほど。8年9年でも多分色々成功と失敗を経験してきたと思うんですけど、その中から特にこの辺失敗したなっていうのってあります?

1つはプロダクトマーケットフィットを探っているときに、最初はできるだけ多くの人に好かれるような製品を作ろうとしてたんですけどやっぱ途中でやればやるほど気付いたのは1000人に好かれるより製品よりも、3人に愛される製品の方が良かったなって気づきを途中で得れたのは良かったなと思いましたね。

ーその気づきってなにかきっかけとかあったんですか?

一つは単価、一つは解約率にでてくるかなと思いますけど、お客の抱える課題が大きければ大きいほど解決した時に感謝される度合いが大きいと。で、その感謝に比例して単価も上がりますし感謝に比例して解約率は下がるので単価が高くて解約率が低ければ基本的には成長しやすいSaaSになるんじゃないかなって個人的に思っているので、そう考えるとやっぱりそのちょっと好かれるじゃなくて愛されてる製品を少ない人にでも、どれだけ作れるというのが実は大事なんじゃないかなと思いますね。

成長率を追いかけすぎた時の罠

ーなるほど、そうですね。Fondは結構歴史をたどってみるといくつかプロダクトがあるかなと。最初はパーツのプロダクトからスタートしてそこから今に発展してると思うんですけどその背景だったりとかそこでは学びだったりとかあったりします?

そうですね。2012年に福利厚生事業のパークっていうのを始めて、2015年に日本でいうとピアボーナスと言われているリワードというビジネスを展開したのである意味productMarketFit行ってるという感じになっています。最初のパークの時は結構反省ではあるんですけどやっぱり他のSaaSの会社とか見ててすごい成長してるの見てるとどうしてもできるだけ成長させるには成長率のとこしか見なかったので、そうするとさっきの例で言うと、3人に愛される製品ではなくて1000人に好かれるプロダクト、なのでそこまで顧客からの熱量は高くないのにできるだけ広げることに注力しすぎしまって、あまり単価もあげられず解約率も高くなったりする時期があったので、そこはパークのときに非常に反省したところで、逆に今度リワードのところはこの反省を踏まえてできるだけ少なくてもいいからも愛される、どれだけお金を払ってもいいから導入したいと思ってもらえるプロダクトをどう作るかっていうのを非常に強く考え続けたってのが大きな違いです。

SaaSのエクセル経営は良くない

ーこのPMFを探すプロセスでは絶対に考えるべきポイントだとか確認するべきポイントあったりします?

まず一つは顧客とできるだけ会うって言うのは本当に大事だなって思ってます。パークを始めたのは2012年の時なんですけれどその時は英語を喋れなかったということもあって、あんまり顧客と話してることがなくて、結構社員に丸投げして、基本見るのはエクセルで数字だけ見るっていう感じの事やっていたんですけれどそれだとどうしても顧客からの声を直接聞けないし、社員を通じての間接的なフィードバックになるし結局どこに本当の課題が潜んでるかってのは分からないまま進まなければいけないのでそういった意味でも顧客と会って話し続けて質問し続けるっていうのは一つ大きく変えたところでかなり大きな役割を果たしたんじゃないかなあと思います。

成長の4つのレバー

ーエクセルだけを見る経営は良くないという話が出てきたと思うんだけど、その罠に入ってしまう理由、特にSaaSの経営者はその罠に入りやすいかなと思っている。(なぜなら)メトリクスは結構分かりやすいんで。エクセルを見るフェーズと多分見ないフェーズがあると思っていて、その見分け方だったりとかどうすればその罠にはまらないとかその辺のアドバイスってあります?

基本的に会社が成長するにあたって、いくつかレバーがあると思うんですけど、僕なりにはインパクトの大きい順に言うと、市場、製品、戦略、戦術この4つの順番なんじゃないかなって思っていて。なのでどの市場に行くかってのが一番大事で次にどんな製品を作るか、その次にその上でどんな戦略を持って行って、かつどんな戦術でoptimizeしていくかと思うんですけどやっぱり一番危険なのは戦術から入ってしまうことで、いろんなブログとかいろんな記事とか読んでると、例えばBtoBだったら1日何回SDRは電話した方がいいとか、1日アポはどうしたらいいとか営業マンの予算はどうしたらいいとかそういった末端の数字のところが非常にフォーカスされて。例えばそれがコンシューマーだったらこのボタンは黄色じゃなくて赤の方がコンバージョン高いとかそういうのがあるんですけどそもそも市場としてイケてない市場にいてあまり刺さってないプロダクトを作ってて、そもそも戦略が的外れていたら、10という数字が12になってもあんまり全体としてはインパクトがないというか。そもそも顧客にとって刺さってない製品を作っているのに、やれeメール送る時間は8時じゃない10時の方がいいみたいなことってあんまりインパクトがないと思っていて、そう考えると一回プロダクトが刺さっていざスケールさせるぞっとなって、わりとエクセルを見てここを2倍にしたら2倍成長できるから来年こうしようっていうのは計画を作ることを何回かやってしまったな、ということがあって、そういった意味ではあまりエクセルを見すぎると逆に大事なことを見失ってしまうんじゃないかなってのは結構考えたことあります。

社長の役割とは(トップダウンとボトムアップで決める事)

ーそうならないように意識的に考えてるとこだったりとか確認してるポイントだったりとか分析してることってあったりします?

社長の役割とはなんぞやってところから入ると私の考えでは一つに、方向性の設定と浸透。僕は英語でClarityと呼んでいるですけど会社の方向性だとか会社のビジョンだとか会社がそもそも何をするだとか、そういったのを設定して浸透すること。二つ目が人材集めですね。採用だとかマネージメントも含めるんですけど人材集め。最後にお金を無くさないようにすること。この三つが大きく言うと社長の役割かなって個人的には思ってるんですけどその中でこの方向性の設定って時に会社にとっての方向性ってどうなのかっていうのは今ボトムアップ経営とか色々言われてますけど、ここはあんまりボトムアップにしちゃいけないところなんじゃないかなって思っていて、例えば顧客が大企業なのかsmbなのか決めるっていうときに、これをふわっとしてボトムアップで決めさせるとそれはsmb担当している人はsmb狙おうっていうし、大企業担当しているひとは大企業狙おうっていうので、結局何も明確な指標っての会社で与えてないんじゃないかなって思っていて、その方向性作りってのはトップが決めなくてはいけないんじゃないかと思っていて、まずここから入っていかないとそもそもどのKPIを見るかってのはそのあくまでサポートなので、順番がKPIから見て戦略を作るになっちゃうと結構崩れちゃうのかなと。逆に戦略ありきのKPI設定なんじゃないかなというのはかなり気をつけるようにしています。

良い戦略とは

ー逆に戦略とかいい方向性の決め方とか定義の仕方とか方向性に含まれる要素って何なのかってあったりします?

そもそも戦略とはなんぞやっていうところで、いろんな人の定義があると思うんですけど、僕なりには目的達成をするときに、リソースを何に割くのかって所だと思っていて、結局ベンチャー問わずリソースは有限である前提のもと、目標達成するにあたって、どこにリソースを割いて、どこにリソースを割かないのであれば一番効果的に目的が達成できるのかどうか。例えば今回の話で言うとARR10億にもっていくにあたって何をして何をしなければ一番最速でたどり着けるのかっていうのを決めなければいけないと。対して戦術はやっぱりとても手段とかオペレーションのoptimizationのところだなと思うんですけど、そこはあくまでも戦略で目的、方向性が決まって何にリソースを使うかを決めた後にじゃあそのリソースをどう使うとより効率的になるかっていうところかなと。まずは会社の目的は何ぞやっていうのをトップが決めて、そのうちにとってリソースは何に使ってリソースは何に使わないとかっていうのを明確にするのが結構大事なんじゃないかな。

顧客に選ばれるための要素

ー戦略を考える時に良い戦略とはとかってあったりします?フレームワークだったりとか考える時の要素だったりとか。

一つのフレームワークを、私が結構使うのはまあ大まかに分けると成功してる会社を見ると今から言う3つのフレームワークのうちに全部がすごくなくていいんですけど少なくとも一つはすごいって言う、このフレームはちょっとわかりずいらいですかね笑。その3つは何かっていうと、一つがプロダクトリーダーシップ。例えばAppleが一番わかり易い例なんですけど、圧倒的にプロダクトがいいので顧客に選ばれるっていうのがプロダクトリーダーシップですね。そもそも携帯電話に10万円以上払うのってめちゃめちゃ高いと思うもののなんで買うかという製品がずば抜けていいから。なのでAppleの製品を買うってのがいわゆるプロダクトリーダーシップ。次のオペレーショナルエクセレンス。オペレーションの過程で何らかの理由で物を安く作れる仕組みがあるので結果的に顧客に提供する時に価格が安くて顧客に支持されると。例えばコンビニとかすごい安い髪の毛切ってくれるところが日本であったりするんですけどあそこって製品がいいとかマーケティングが強いとかありつつも、コアはやっぱりいろんな仕組みなのか規模の経済で圧倒的に安く商品を提供できるってのは強みであると。それがオペレーショナルエクセレンス。最後がCustomer Intimacy。ちょっと日本だと馴染みないんですけどCustomer Intimacyと言われていて、顧客とどれだけ親密な関係を築くかどうか。例えばアメリカのZapposっていう靴屋さんが売ってる靴は同じ商品だけどカスタマーサポートで顧客に圧倒的なワオだとかアハ体験を与える事によって親密な関係を築くというのは結構言われていて、例えばスターバックスとかもそうで。スターバックスのすごいところは、あんなに店舗数があるのに自分の名前覚えてもらって頼んだらカップに名前書いてもらうだとか、そういう顧客の親密な関係があるのでスターバックスを選ぶお客さんがいっぱいいると。そうなってくると最終的に顧客の目線からいって顧客に選ばれる理由ってこの三つのどれか、ないしはコンビネーションだと思うんですよね。そうすると会社にとってこの3軸のうちどの軸が自分達の行きたい軸なのか。自分達は顧客に選ばれる時に製品が圧倒的に良いから選ばれているのかそれとも安いから選ばれてるのか、もしくは顧客と親密な関係があるか選ばれているのか。これはどれが良い悪いでもなくて、プロダクトリーダーってかっこいいのでみんなそれを選びがちなんですけど、そうじゃなくて顧客目線でどれが実際具体理由で買われているのか、だったらその強みのところにダブルダウンしてできるだけそれで本当にもっと強くなる会社を築けるのかっていうのが一つの戦略して大事なキーなんじゃないかなと思います。

ーこれ振り返ってみると自分たちの強みプロダクト、オペレーション、Customer Intimacyなのかっていうのはどういう風に決まっていくのかとかってあったりします?チームの構成で生まれていくのか、たまたまそうなっていくのかそれか結構最初から考えるべきポイントなのかというと

理想はそもそも市場に入る前から考える事。まず競合がどういう戦略をとっていて、それと同じ戦略をとるとそれは戦略をさらに凌駕して実行しなきゃいけないのでかなり難易度は高いと。そうなるとセオリーとしては他の競合と違う戦略を取る方がそもそも戦わないで勝つのは戦略の常なので大事になってくると。そうなって来たときに、そこを狙い撃ちしてどんな製品を作ってどんなオペレーションをして、どんな人を雇っていうのが固まると理想なものの、とはいえ最初ってやっぱりどの市場でどの製品を作るかが一番大事なのでこういうのって後回しになってしまうので、後天的に何ができるかっていうと最初10社20社顧客ができたときに、その顧客ってなんでそもそも自社を選んでくれたのかってのはインタビューしてみるのか自分で考えてみるのか。なので自分たちがこうなりたいの前に顧客はなぜ自社を選んでくれるか、から考えてそれと自社がどうなりたいか合わせて戦略を作ると必然的に、どんな人を雇って、どんなマーケットを狙って、どんなマーケティングアプローチをしてどんなブログ書いてっていうのが全部変わってくるので、そうすると明確にポンポンとパズルのようにできるんじゃないかなと。

ーなるほどね。太郎くんはどういう時間軸で物事考えているんですか?1年先まで結構解像度高く考えてのかそれとも2年先3年先まで解像度高くしてるのかというと。

解像度が高く見えてるのは3年5年のスパンですね。やっぱり3年5年のスパンで会社がどうなりたいのか。5年後に顧客が競合に比べてなぜ選んでくれるのかっていうのを、アマゾンがよく言うプロダクト作る前にプレスリリースを書け、みたいなのはよく聞く話だと思うんですけど、それと似た感じで5年後に顧客は自社をどうして選んでくれるのか。だったらそうなるためには、どんなプロダクトロードマップでどんな人を採用する計画を経れば出来るのかってのが結構分かりやすい戦略の書き方なんじゃないかなと思います。

ーその社長の役割として方向性って凄い重要というとこなんですけど、ここから戦術に落とし込むのは基本的にその社長じゃない別のメンバーに任せてるんですか?

任しているところと任せていないところがあります。例えばプロダクトのところはまだ僕が見てて逆に営業だとか開発のところは他の役員に任せている。

ー具体的に戦略から戦術への落とし込みをちょっと例を伺えると。

例えば一つの例で言うとうちがもともとsmb向けにサービスをメインに提供したんですけど途中から大企業向けに切り替えたという経緯があってその時に、一つ戦略は大企業の中での従業員5000人から1万人のセグメントに絞ろうと。その上で産業を例えば病院に切ろうと。でかつその上で既存のサービスを使ったことがある顧客を狙おうってなった時にある意味大企業5000人から1万人の大企業でかつ病院でっていう戦略が明確になった時に具体的にどんな戦術に落とし込まれるかというと例えばマーケティングの方も広告のキーワードにhospitalって病院の言葉を入れたりだとか。展示会は行く時に病院の購買担当者が集まるトレードショーを探し出したりだとか。ランディングページも病院向けのリワードソリューションって書いてあるのがあって記載してあるロゴには既存の病院のロゴが並んでるとか。ケーススタディにも一番上に病院のケーススタディが出てくるだとか。プロダクトの方も病院の人がどんな他のツールを使ってるんだろでリサーチが始まって例えばアメリカだと病院で満足度調査みたいなのがあって、患者が診察を受けて満足度が高いとそのサービスを提供した看護師さんだとかお医者さん中心に助成金が配られる仕組みがあるんですね。だったらそれと連動して高い評価を受けた人にリワードが自動で送られる仕組みを作ろうというアイデア出てきたりだとか、そういう風に細い一つ一つのアイデアはさすがに全部トップが見れないので逆に大企業で病院を狙うっていう方向性を出した瞬間に具体的に他のメンバーは何をすればいいのかっていう打ち合わせし始めることができるのでそれが戦略ありきの戦術の落とし込みの一つの例なんじゃないかな。

権限移譲の考え方

ーそう考えた時に戦術の落とし込みをできるメンバーを集めないといけないじゃないですか。そのメンバー選びとか採用のポイントだったりとかってあります?

基本的に一番最初、社員が10人前後でARR1億以下だったら社長ができるだけトップダウンでやるっていうのがもしかしたらボトムアップ経営みたいなのには逆らっているかも知れないですけど、最初のフェーズであればあるほどトップダウンでハンズオンした方が早く決まるし明確に方向性がでるんじゃないかと。ただその上で二つ権限移譲していくにあたって、質問しないといけないのかなって思っていて一つがその課題って優先順位TOP3に会社で入るんだっけという質問ですね。そもそも採用するのって何かの課題を解決するのに人を採用するので、そもそも今抱えている課題のTOP3ってなんなのか。TOP3に入ってるか入ってないのかっていうのが一つの質問。二つ目にそれってCEOが直接解決できるかどうか。社長自身で解決できるかどうか。この二つをやっていくと結構見えてくるんじゃないと思っていて。そもそも優先順位TOP3に入んないのであればあんまり大事なことじゃないので、であればできるだけ既存の従業員に任せて自分のハンズオン具合も下げていって既存のメンバーに任せていく。その時目的は現状維持で出来るだけスケールことなので、いわゆるoptimization、そもそもあるものを徐々に徐々に少し良くしてくっているのが一つのゴール。今度優先順位TOP3に入るとCEOが解決できるんであればできるだけCEOが解決した方が解像度が高いですしソリューションも早く決まるのでやった方がいいんじゃないかなと思います。最後にTOP3に入ってるけどCEOが解決できない、例えばマーケティングもやっとこと全くなくて今smbから大企業に切り替えたいのにそもそも何していいか分かんないって時に初めて外部からこれをやったことある人を雇って権限移譲していくってのが大事なんじゃないか。そうなってくるとかさっき既存の従業員に任せるときにはoptimizationがゴールだったんですけど今回の場合はいわゆる変化がゴールになってくると。つまり今のままだと目指したい方向に行けないので外部から人を持ってきて今あるものを変えてその方向に進む。方向性をできるだけ早めてもらうと。なので外部からせっかく入ったのに半年たって何も変わってないって状況だったらそもそもミスだし、優先順位TOP3に入ってるかどうか、CEOが自分で解決できるかどうかの二つの質問で、どの順番に権限委譲してくかっていうのは自然と見えてくるじゃないかなと。

ー今の考え方聞いてると結構社長の長所というか、スーパーパワーは何なのかっていうのを意識して、得意でない部分を他の人に権限委譲して解決てもらうっていう感じですかね?

そうですね。やっぱり特定バックグランドがあるファウンダーってどうしても自分を過小評価しすぎで。例えば営業出身だからプロダクトのことわからないだとかエンジニア出身だから営業のことわからないというのは結構過小評価だなって思っていて、最初のフェーズは基本学べばなんとかなると。特に営業もあんまりコミュニケーションするタイプじゃないから営業に行きたくないっていうエンジニア出身の方結構いると思うんですけど顧客の目線からしたらプロダクト全部理解していてビジョンがあってちゃんと細かい説明までしてくれるファウンダーが来てくれる事って結構大きな要素だったりするわけですよね。それで初めて話してお客の口から来て学べることも多いと思うので最初はできるだけ言い訳をしない、とりあえずやってみる。やってみないうちに人を採用してるとその人がちゃんとできてるかどうかも分かりづらかったりするのでまず最初のフェーズではできるだけ自分でやってみて限界が来たら初めて他の人にお願いするって順番でやらないともう何か起きてるか、現場で何が起きているか上から見るとわかんない状況になってると結構危ないんじゃないかなと。

ーなるほどね。おすすめする権限移譲の順番とかってあります?

まあ一般的には開発しないと売る製品が無いので開発のところが一番大事になってきて、今度開発がそこそこできると、創業者が売りに行って自分で最初の10社とかを売ってくると。で最初の10社売ってくると1人じゃさばききれなくなるのでそこで初めて営業マンを採用すると。個人的には営業マン一人よりも二人を採用した方が万が一うまくいかなかった時に、失敗の原因がその人にあるのか製品にあるのか明確なりやすいので二人雇っておくといいんじゃないかなと思いますけど。営業すると顧客が増えてくるので今度創業者の役割としてはその顧客が満足してくれてるかちゃんと契約更新してくれているかアップセルもしてくれそうか確認しなきゃいけないので、創業者は次にCSのところに入ると。今度お客さんが増え続けてくると、自分で管理できなくなるので、CSの人を雇ったりだとか役員が必要になってくる。そうなってくると今度スケールのフェーズに入ってきだすので、マーケティングにいっていわゆる財務、人事に入って最後がプロダクトなんじゃないかなってのが個人的な考え方かな。

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ここまでPodcastの前半20分08秒まででした。

後半はこちらです。


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