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ガリバー・ロッド男爵のスケッチ帳よりⅡ

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"シバテン"

四本の触腕を持つ、小型のデク。蛸や烏賊のようにしなやかに四肢をうねらせ、木にするすると登ったり、樹々の間を身軽に跳び移ることができる。反面、地上では素早く歩く、走るといったことを不得手としている。

触腕は物を掴むだけではなく、触れているものに微小な根を這わせ、樹々や他のデクから水分や養分を吸収することかできる。

口のように見える部分は操縦席になっており、上下に開いて人が乗り込むことができる。一人乗り。植物や他のデクなどを捕食することはなく、養分や水分の補給は専ら触腕からの吸収に頼っている。

"北辺の村"には二十体が配置されている。人びとの脚となり、生活に欠かせない存在である。

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