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中国リーグ「PEL」/2023年シーズン詳細・見どころ・視聴方法

PEL (Peace Elite League) とは、モバイルFPSゲーム「和平精英」の中国プロリーグのこと。2019年11月の設立から約3年半、今年の春シーズンの賞金総額は日本円にして約3億5千万円と世界のモバイルeスポーツの中でも最大規模のリーグになっています。
(注:和平精英=中国版PUBGモバイル)

2023年の年間スケジュール

2/9-4/22    PEL 春シーズン
5/?-8/?      PEL 夏シーズン
7/?-7/?      PMWI
8/?-8/?      PMGC選抜大会
9/23-10/8  アジア競技大会
11/?- 12/?  PMGC


昨年同様春夏2シーズン→PMGC選抜大会という構成。
世界大会については7月のPMWIに2チーム11月からのPMGCに4チーム出場することが既に発表されています。進出基準は下記の通り。

PMWI代表(2枠)
・春シーズンの1位/2位

PMGCグランドファイナル招待(1枠)
・春夏シーズンの年間ポイント合計1位(画像参照)
PMGC代表(3枠)
・春夏シーズンの年間ポイント合計2位/3位(画像)
・8月のPMGC選抜大会優勝チーム

年間ポイントは各シーズンファイナルの順位によって与えられます。夏シーズンのほうが高め。

7月のPMWIはPEL夏シーズンと開催期間が被るので出場チームはめちゃくちゃ忙しくなりそう。

更に9月末には昨年から延期されていたアジア版オリンピック、アジア競技大会が開催されます。代表選手は7月15日に発表予定。(※チーム選出ではなく個人選出)
自国での開催+初めてeスポーツが正式種目になる大事な大会ということで中国は大変気合が入っており、これに照準を合わせた結果今年も鬼のような過密スケジュールが組まれています。今年はオフシーズン無し!!毎月大会が見れるよやったねPELファン!!

春シーズンの概要

レギュラーシーズン 2/9-3/19 (6週)

木曜:予選
 前週の6位以下のチームが参加
 →上位10チームがウィークリーファイナル進出
金土日:ウィークリーファイナル

 前週の上位5チーム+木曜の予選通過10チーム

一発勝負の予選、優勝すると1000万円と高額賞金のかかったウィークリーファイナルと毎日プレッシャーのかかる熱い戦いがみられます。

プレーオフ 3/30-4/9 

※レギュラーリーグの総合得点順に最大25ポイントを持った状態でスタートします。

レギュラーシーズンの総合得点順に
最大25点保持した形でスタートします

1週目(3/30-4/2)
レギュラーシーズンの総得点Top15が参加
 →Top5がファイナル進出

2週目(4/6-4/9)
1週目の6位以下+レギュラーシーズン16-20位が参加
 →Top10がファイナル進出

プレーオフの勝ち抜け基準が昨年とは変わりました。どのチームにも4日間のチャンスがあるのは良いですね。裏を返せば最大25ポイントを持ち込めるとはいえレギュラーリーグの総合順位はほぼ意味を成しません。

プレーオフでも勝ち抜けた順に最大25ポイントをファイナルに持ち込むことができます。

ファイナル 4/19-4/22

※プレーオフの順位順に最大25ポイントを持った状態でスタートします。

総合優勝賞金は約1億円
優勝・準優勝チームが7月にサウジアラビアのリヤドで開催される世界大会PMWIに出場します。

※どのステージも毎週木~日曜日、午後7時開始です!

ルール

ポイントルール

ドン勝10p/キル1p(ただし第1-2フェーズはキル2p
ポイントルールは昨年から変更無し。
国際戦がドン勝10pに変わったので序盤キルポ2倍以外はポイントルールが同じになりました。

個人的にはキルポ2倍含めると
さすがに順位ポイントとキルポイントのバランス悪いと思う

マップとマッチ数

ミラマー×2 / サノック×1 / エランゲル×3
昨年からはミラマーが1マッチ追加され1日6マッチに。

マッチ数増えたのに
終わる時間が今までとほぼ変わらないのが凄い

その他PUBGモバイルとの仕様の違い

・和平版の安全地帯外は体力ではなく独自のパルスゲージが減る
(ドリンク等のブーストアイテムで回復)
・パルスの大きさ/収縮率/速さ/ダメージが違う。
・武器リコイル/投げ物ダメージ/車両耐久値等が違う
・水中などの見え方や足音など音の聞こえ方が違う
・水中回復ができないなど一部仕様が違う
・グローバルルールと使用できる武器や車両が違う
・グローバルルールとは違いキルログのプレイヤー名が表示される
・マッチ前に飛ぶ区間を選択する独自ルールがある

使用端末

OnePlus Ace2
2月に発売された新機種で価格は約5.5万円〜
残念ながら日本未進出のブランドです。

Snapdragon8+ Gen1搭載
AnTuTuスコア 108万
100W急速充電
ゲームでのフレーム補間機能 等
スペック等詳細↓
https://androplus.org/entry/oneplus-ace-2-launch/

NV Paraboyが去年に引き続きアンバサダーになっています

参加チーム

昨年からはPeRoが撤退。PMGC出場のタイミングでSMGがWOLにオーナー変更になったぐらいでお馴染みの20チームに戻っています。

下部リーグPEN優勝2チームが昇格資格を持っていましたが、PELスロットが高額すぎて参入できず。

昨年からの変更点

開催地

配信で見てる分にはあまり変化はありませんが、常設会場が今まで3年開催されていた西安からパンダで有名な四川省成都に変わりました。西安同様eスポーツ政策にに力を入れている都市らしい。新しい常設会場では久しぶりに有観客での開催となっています!

チケットは1日1000円弱。いつか現地で見てみたい

マッチ数

ミラマーが追加になって1日5マッチから6マッチに。ミラマー好きなのでマッチ増えて嬉しいですが、1日6戦は疲れが溜まりそう。

プレーオフ方式

2日間計10マッチごとに上位勝ち抜け→4日間計24マッチごとに上位勝ち抜けに
4日間あればより実力差で決まると思うので納得。

またプレーオフにレギュラーシーズンの総合得点順に最大25ポイントが持ち込めるようになりました。レギュラーシーズントップになると1ドン勝分ぐらいのアドバンテージがあることになりますが、これが大きいか小さいかは何とも言えない気がします。

賞金が半減

ウイークリーファイナル優勝が100万元→50万元(約1000万円)、総合優勝は1000万元→500万元(約1億円)と半減。

円換算だと昨年一気に円安になった影響で半減まで感じないのと、これでまだ世界大会と同規模という高額さ。でも選手は賞金半減はがっかりしますよね。

新武器の導入

一番大きな変更。特にフルトン回収機が導入されたことにより空から敵が降ってくるとんでも展開に。いろいろあるようなので次でまとめます。

見どころ①新武器、新物資

未プレイ勢で武器かなり疎いので間違ってたら訂正下さい。

フルトン
安全地帯外から一気に飛行機に乗ってゾーン内に入れるアイテム。Rint・・・南島アンチの救世主となっている他、中心ポジションへの奇襲や今まで行けなかった屋根上や山など高所のポジション取り、抑えたポジションから真上に上がっての情報収集などシーズン序盤では様々な使い道を探っている様子がみられます。逆に対策として上から降りてくるパラシュート撃ちも今後精度があがりそう。

まさかの装着忘れで
この後一人安置外に取り残されるWBG MingSkr

爆発弓

範囲ダメージがある弓。木裏や岩裏で耐えている敵への攻撃がしやすい他、近距離でも家屋戦でグレポンのような使い方で体力を削ったり、スモーク中の見えない敵に撃ちこんだりと多様な使われ方をしています。

矢を窓枠に当ててしまい範囲ダメージをくらうParaboy

M417

伏せ撃ちの安定性があり、M416の中距離を補完したようなDMR。

DP使いだったParaboyが好きそうだと思ったら
やっぱり使ってました。

MK20‐H

7ミリの中距離に強いAR。これも安定性があり、リロードが速い。

MK20-HとM417使い道被ってる気が

AC-VAL

9mm弾のAR。PUBGモバイルには未導入のはずですが去年からなぜか国際戦でも見かけます。

Paraboyによると「ゴミではないが使えない」

SPAS-12

7発装填のセミオートショットガン。Livikのベネリとほぼ同じ性能。

WBG Suk、既に今シーズン弓使いとして知られていますが
他にも新武器を積極的に試しています

ハニーバジャー

モバイル版にも今年のアプデで登場。射速が速く近距離に強い7ミリのAR。

サーマイトグレネード

粘着性があり、車や壁、人などにくっついて燃える。火炎瓶の上位互換のイメージ。湧きは少ない

バンプストック

M16A4/SKS/SLRなど、セミオート武器をフルオートに変えることができるアタッチメント。

P90(物資武器)/AMR(物資武器)/クーペ(車)/自転車/グライダー

逆に今まで無かったんですね。

沸きが少ないのか好まれていないのか今のところ見かけないアイテムも多いですが、この中でもフルトンは今までムーブや情報力が重視されていたPELの傾向を大きく変えています。エンタメ大会になるのか、これらを競技に昇華させるのか。どんな使い方をするのか注目して見るのが面白そうです。

見どころ②未成年BANからの復帰選手

政府の方針により18歳未満の大会出場が規制された21年9月の未成年BAN。あれから1年半が経過した今から戻ってくるのは当時年齢制限ギリギリの16歳で1軍に昇格していた各チームのいわばエース選手です。個人的注目の3名を紹介します。

STE 派大兴 (昨夏成人)

1つ1つのプレーが細かいところまで丁寧で見ていて気持ちがいい選手。ただSTEは昨年大型補強をして既にロースターがかなり固まっているので、毎マッチ安定して力を発揮できるかがロースター奪取の鍵になりそう。

LGD 凌杀(と阿福)

以前LGDの2軍で大暴れしていた時の印象が強烈。
火力抜群ながらポジションはオーダー、LGDが長年抱えているオーダー実質不在問題が一気に解決できる可能性があります。
同じく成人組の阿福とはユース時代から長期間組んでいて息ぴったりで、未成年BAN組が抱える合流後のチームへの適応の難しさが少ないのも大きなメリットです。

NV Yi(3/19に成人)

21年のS2にレギュラー出場していた選手。BAN期間中は北米NAでプレーしていました。
なかなか決まらないNV4人目の大本命。ただ出場できるのは早くてプレーオフからなので、合流後すぐに力を発揮できるかに注目しています。

見どころ③新チームの成長

1月の初旬に移籍期間が終わった後、スクリムが開始されたのはPEL開始の数日前。実は各チーム新チームでほぼ練習できないままシーズンに突入しています。
シーズン中は週2日しか練習日が無いため、各チーム大会をこなしながらチームを固めていく形に。毎週どころか1日ごとに選手変えるチームも珍しくなく、今までよりも選手の交代が多くなっています。
Week1で15位だったKONEがロースターを2名変えてWeek2優勝したように、メンバー交代によって一気に調子を上げるチームが出てくるので各チームのロースターの変化に毎回注目です。

今シーズンの移籍選手

以前のPELはお互いを知りつくした状態でスタートし、完成度の高さで勝負をつけていた印象。
対して今のPELはほぼ0の状態からスタートし、シーズンを戦いながらどれだけ新人がチームに適応できるか、そして新アイテム等のメタに対して適応できるかの適応スピードで勝負が決まる印象です。シーズン前半は強いチームというより次週以降伸びしろがありそうなチームを意識すると面白いかもしれません。

視聴方法

配信アプリ

PELはBiliBili/Douyuなど7種類の中国の配信プラットフォームで配信されています。その中でも「HUYA Live」というアプリが使いやすいので、以前noteでインストール/使用方法をまとめています。

主配信だけでなくチーム視点マップ配信、選手の普段の個人配信なども見れるのでガッツリ見る方にはアプリがおすすめ。PMJLと同じでPELも視聴者数が重要課題になっているので、応援の意味でもアプリはおすすめ。

今年からはMiGuというNBA配信などスポーツ系に強い配信プラットフォームでも配信が始まったそうです。

Weibo

中国版Twitter「Weibo」を使っている場合はPEL公式アカウント(https://weibo.com/u/7307175708)でも配信を見ることができます。

ゲーム内

和平精英のゲーム内でもロビーの右下より視聴が可能です。ファイナル等では視聴イベントもやっています。

Youtubeのミラー配信

YouTubeでもリーグから許可を得た人がミラー配信しています。

今シーズンからAoshiさんが解説配信されてます↓
Aoshiさん https://www.youtube.com/@aoshirc2801


過去に許可を得て配信していたチャンネル↓
ZooTay (英語解説) https://www.youtube.com/c/ZooTay
NV Xifan (NV視点英語翻訳あり)   https://www.youtube.com/c/XifanPubgMobile


以前観戦用にdiscordサーバーを作成しております。情報等も残してますので観戦時や交流に使って下さい!
https://discord.gg/sMPhJteVTp


まとめ


・PELとはPUBGモバイルの中国プロリーグのこと
・PMGC 2度優勝のNVなど猛者だらけ
・賞金は毎週1000万円、総合優勝したら1億円
・今年は毎月大会やってる
毎週木曜~日曜夜7時から配信アプリHUYAYoutubeで視聴可能
・今年からフルトン導入などエンタメ高め、新武器いろいろ
・新チームの成長が楽しめる

※画像はPEL公式Weiboからの引用です
https://weibo.com/u/7307175708

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