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ヨガスタジオはコロナで倒産するのか

コロナ禍の影響を甚大に受けた事業として、まずイベント・旅行宿泊業・飲食業が皆さんの頭に真っ先に浮かぶことだろうと思います。

しかし、おそらくイベント・旅行宿泊業に次いで、ヨガスタジオおよびフィットネス施設への影響は大きく、他事業を含めない施設営業による売上は4月以降ほぼ0という企業は少なくありません。


例に漏れず、うちもそのうちの一社です。



このノートでは、COCOYOGA(2店舗・1サロン)を運営する私自身の会社の状況のご報告でありただの日記ですが、苦しんでいる事業者の方のちょっとした支えになったり、あるいは何か気づきのヒントになったら幸いです。




忍び寄る不穏な足音

2月上旬から日本でも少しずつ広がっていたコロナウイルスが、実体としてスタジオ事業へ影響を表したのは、2月下旬頃だった。


まず発症者が出てしまったのがフィットネスクラブだったため、2月中旬頃に約1週間ほど超大手フィットネスクラブが休館した。

それらが再開を始めた2月27日頃、1店舗のみのスタジオやヨガの先生が個人でやっているヨガ教室は少しずつ1〜2週間の休業を決めていた。


このとき、当社はイベントなども中止となっており月200万円ほど失注していて、影響はすでに大きく受けていたが、スタジオでは、稼働率こそ下がっていたものの、購入に関しては継続・新規共に伸びていた。

昨年から苦戦していた新店・用賀スタジオがようやく軌道に乗り始めたこともあり、スタジオ事業単体の売上は、日数の少ない2月にもかかわらず過去最高であった。

経営者としては大変お恥ずかしい話なのだけど、2月下旬でさえ私はまだ、4月・5月がこんなことになろうとは思いもしなかった。

正直、かなり楽観的に構えてた。いま振り返ると滑稽はほどに、楽観的に構えていた。


ヨガスタジオ利用者の感染

3月1日に、とある大手ヨガスタジオの利用者が、コロナウイルス感染者であったという報道が大々的になされた。3月1日の時点では、今に比べると感染発覚者がとても少なかった分、感染発覚者やその方の利用施設は今とは比べ物にならないくらい大ごととして報道されていた。


この時点で私が考えていたことは、2つのことであった。

ひとつは、「当の大手ヨガスタジオですら、その当該店舗のみを数日休業にするだけで、すぐに営業再開。そのほかの店舗は休まず平常通り営業。」なのだから、うちも営業しても全く問題ないなぁってこと。(まして当社の保有スタジオは3店舗とも3面に窓のあるスタジオで、いわゆる3密にすら該当しない。)

もうひとつは、「利用していた」というだけで、そのヨガスタジオ内で感染したわけでもないにもかかわらず、店名まで大きく報道されてしまうというある種風評被害的な側面がその一件にはあった。それは全く対岸の火事ではないな、ということ。


つまり私たち施設事業者は、「実際に感染させてはいけないこと」はもちろん「感染者の利用を防ぐ」というミッションが課せられた。



一気に転がり落ちていく

この時の社会の雰囲気としては、「実際の数値で見ると死者はインフルエンザ以下で、かつ交通事故の何十分の1で、コロナを恐れて外出自粛なんていうのは『車に引かれちゃうかもしれないから家にいよう』なんていうくらい過剰なものだ」というイメージ。自粛して家に籠っている人に対してこの3月上旬時点では少し揶揄するような空気も一部あったと思う。



さて、ここで施設事業者はというと、先の超大手フィットネスクラブ・1週間ほど自粛をしていた個人ヨガ教室も営業を再開し、その他ほとんど全ての事業者がスタジオを営業した。

休業していたスタジオが開けたこともあり、「峠を超えたかな?」という印象もあった。

この時の私の見立ては、「峠を超えこのまま緩やかに収束。4月末には完全に元どおりの営業ができ、大型連休ではそれまで利用を控えていた多くの新規顧客が見込めるだろう。」相変わらずかなり楽観的だった私は、「ゴールデンウイークからこれまで自粛していた生徒さんのチケット消化に加えて新規も増えるとなるとレッスン数を増やしたほうがいいかもしれない。業務委託の先生を採用しておくか…?」と採用強化を検討していたくらいだった。

現実として3月中旬の時点では、まだ新規体験の方もいらっしゃりそのうちほとんどが入会を決めてくださった。中には通い放題プランに契約をしてくださる方もいた。いい方向に向かって行くのかなと期待させるには十分の材料があった。


営業自粛

しかし期待に反して、3月中旬から下旬にかけて、東京の状況が大きく悪化した。暖かくなり外出する人が増えたからか、一気に感染者数が増加し、オリンピックの延期も正式に決定した。土日は、外出自粛が呼びかけられるなど、なんとなく社会全体的な空気感も変わり始めた。


当スタジオは、最終週の土日は営業の自粛を決めた。電車通勤の先生方の電車内での感染を防ぐ・先生方を危険に晒したくない、というところが理由の大半であった。

そして3月30日・31日はもともと当社の休業日だったので、28日・29日・30日・31日の4日間お休みをすることになった。


この時、講師の先生方からは「私たちのためにこのような決断をしてくれてありがとうございます」という声が多かった。(もちろん、上司部下の関係なのでお気遣いをいただいただけの可能性もある)

生徒さんからは、私の予想に反して、すごく残念がられた。

この頃には、コロナちょっとやばいぞという空気になり始めていたので、そういったお声が多かったのは正直少し面食らった。


それゆえに、「【緊急事態宣言が出なければ】4月1日からは営業を再開する」とそのとき時点では決定していた。


臨時休業

営業自粛中の3月30日くらいから、緊急事態宣言が4月1日か2日に出るという情報が、駆け回った。

そのため先生方や生徒さんには「4月1日からは営業再開」とアナウンスし、感染拡大防止のためのオペレーションも作っていたし、消毒液やマスクの用意など営業ができる準備はしていたが、「まあ休業する羽目になるだろうな」と思っていた。


1日・2日と政府からの発表を待った。

緊急事態宣言は出されなかった。


結局、緊急事態宣言を待つことなく、2日にCOCOYOGAは全スタジオ6日から休業をすることに決めた。


休業までの間も、そんな状況下で働くことに不安がある先生のレッスンは、全て休講とした。

発表をしてから生徒さん方もなんとなく「行かないほうがいいのかな?」という空気になったためか、生徒さんの来店もほぼなかった。

実質は3日から店を閉めた状態だった。



緊急事態宣言

そして、正式に休業した6日の夜に、緊急事態宣言が発令されることが明らかとなった。

期間は5月6日まで。ここヨガにとっては1ヶ月のおやすみだ。



私自身のマインドとしては、3月末までは極めて穏やかに過ごすことを一番に考えていた。

精神的に追い込まれて能力を発揮するタイプではない。ダメになってしまうととことんダメになってしまうタイプだと、昨年人に騙され資金繰りがうまくいかなかった時に痛いほど知った。


単純に見通しが甘かったというのも事実だけど、あえてなるべく楽観的に状況を捉えるようにしていたというのもある。

3月の半ばからなるべく家にいるようにした。この頃はとにかく現実逃避的にゆっくり過ごしていた。

朝から手のかかる煮込み料理を仕込んだり、2年くらいあまりの忙しさにまともに映画を見る時間も取れなかったので、ずっと見たかった映画を片っ端から見たりした。

多分この時、実労時間1日3時間くらい。

それまでが1日18時間週6って感じだったもんだから、本当に本当に急にとにかく暇になった感じ。まぁでも人生こんな時間もいいよな、とそれなりに楽しく過ごしてた。


唯一やったことは、3月上旬に公庫にコロナ特措の融資相談に行っていたくらいのものだ。(当時は低金利で増資できるならラッキーそんなにやばくないけど、相談行っとこーって感じだった。ちなみに3月5日に行った時は公庫ガラガラで待ち時間0秒だった。てか私しかいなかった。)

しかしまぁこれが大きく今生きてくる。公庫の融資については別でまとめるので割愛するが、公庫からの入金が10日遅れてたらうちも4月末はまずい状況だった。




オンラインでも息ができない

さて、公庫のおかげで延命されたわけであるが、依然としてこれからの見通しは立っていない。

輸血されただけで傷口が塞がっていない。失血死まで延命措置を施されただけだ。

このままでは結局数ヶ月後には失血死してしまう。


4月2日にいわゆるオンラインヨガサービスの、COCOYOGA.FMの構想を作り、即座にリリース。

私自身がデザインを組んだ超突貫的なサービスではあるが、その機動力を含めて我ながら可能性を感じていた。

オンラインヨガサービスが、スタジオ再開まで繋いでくれるんじゃないかと。


しかし4月22日現在、そんな希望を私は持っていない。

理由としては大きく二つ。

①あっという間に超レッドオーシャンに

実質ヨガをオンラインかしようなんてアイデアは、画期的な私のオリジナルではなく、それしか手が打てないだけの戦略である。4月2日の時点では確かにまだ可能性が感じられたが、4月22日現在、ヨガスタジオはほぼ全てがオンラインのサービスをやっている。

そして、既存のヨガフィットネスアプリ以上のクオリティをいまのジリ貧の資本で作り出すのも難しい。


②スタジオの維持ができない

オンラインヨガの1回の受講が、スタジオでの1レッスンと同等というのはなかなか生徒さんの納得が得られないと思う。ヨガスタジオのインテリアやアロマの香り、先生の笑顔、アジャストメント、見張られることによるモチベーションアップなど様々な要素があってスタジオでのレッスンは価値が高まっている。

どうしても価格を落とさざるを得ないとなると、現在の雇用を維持しながら、現在の顧客数では到底スタジオの維持ができない。

これがもう2ヶ月で、確実にコロナが収まって生徒さんみんなが戻ってきてくれる、というなら少し無理をしてでも維持してやろうと思える。

でも、半年・1年あるいは2年以上完全な収束が見込めないのであれば、今、誰も使っていないスタジオを維持しておけない。

けれども「実店舗を持つスタジオが行うオンラインレッスン」というものがなければ、私たちが行うオンラインレッスンの競合優位性(オンライン専門で作っているアプリなどの方がオンラインのサービスとしてはやはり精通している)はなくなってしまう。



ウィズコロナ時代のスタジオ経営

仮にどんな形であれ、コロナが人々の脅威ではなくなるなら、その時、それまでの恐怖や不安をケアし慈しむ場として、ヨガスタジオは絶対に必要だと思う。

施設としてのヨガスタジオにしかない価値があるし、コロナの影響もあって、きっと今まで以上にそういった場所や時間の大切さに人々も気づくことだろう。

その時に、そういう安らぎを提供する場の一つがどうかCOCOYOGAであってほしい。


でも現実難しい。

「生き残れさえすれば、シェアの拡大間違いなしだから踏ん張ったもん勝ち」なんて、そんな話でもなくなってきた。




ただ、私はどうにかしてヨガ事業を続けたいのだ。

さらに言うなら、どうにかしてヨガ事業を続ける当社を存続させ続けたいのだ。


ピボットする気もないし、倒産する気もない。



「弊社が世界を救うぞ」って1日仕事に打ち込む日もあれば

「このままどうなるんだろう」ってリビングの椅子に座って空を見つめてたら陽が沈んでるなんて日もある。



さぁ、明日はどうやって生き残ろうか。


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コメント (2)
記事読ませて頂きました。同じような境遇の知人友人を何人か知っているので、心中お察し致します。陰ながら応援しています。
厚労省のサイトに行くと、新コロは、インフルと同じウイルス性の一種の風邪と説明が出ていますね。ワイドショーはこれでもかと毎日煽っていますが。新コロ恐怖症を一刻も早く抜け出したいものです。
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