見出し画像

【ほぼ週ノーザン】2018年畑全滅の経験からコロナ過を考えるvol.8

2018年ブドウ畑全滅

2018年ちょっとしたミスから畑でバンプ病が広がってしまってほぼ全滅という事態に。その教訓から、今は流行っているコロナについて考えてみたいと思う。

どうやってバンプ病を克服したか

復活するのに2シーズンほどかかってしまったのだけど、どんな対策をしたかといえば、農薬うんぬんの前に、増えてしまった畑の菌量を下げなくてはならない。

1.巻きづるの撤去

画像1

巻きヅルは病原菌が越冬してしまうのでワイヤーに絡まっているものを除去する必要がある。

2.間引く

画像2

とにかく風通しを良く蒸れないように新芽の間隔を広めにする。収穫量は落ちてしまうけど病害をおさえること、広がらせないことを重視しする。

3.レインカット

画像3

バンプ病は雨で伝播する。なのでレインカットとよばれるビニールの傘を設営する。ただ蒸れやすいので画像にあるようにブドウ房周辺は風通しよくする。

4.農薬

バンプ病対策として農薬の散布間隔を約10日として、雨で間隔が広がりすぎないように注意しながら農薬防除をすすめる。また、10アールあたり250リットルの散布となるように散布スピードを低速で行う。

以上のことから2シーズンかかってしまったが畑の菌量が減りバンプ病の発生は抑えられるようになりました。

畑全滅からコロナについて思うこと

農薬に関しても同じものを使い続けると耐性菌が現れ農薬が効かない事態が発生する。また害虫も同じ農薬を使用し続けると耐性ができ、効かなくなる。なので農薬の場合は同じ農薬を使わないようにローテーションを組む必要があったりする。最近おもうのは畑も人間社会も基本は同じで、まず、物理的環境を整えなければ農薬もきかなくなってしまう。
コロナで考えるならワクチンなど使っても変異種があらわれれ効かなくなのであれば、まず、病気が発生まん延しにくい環境づくりが必要だと思います。都会の満員電車、人ごみ、オフィスという小さな空間に集まっての作業、高層ビルは窓が開けられない換気できないなどなど、どうぞまん延してくださいという環境ではどうにもこうにも。とにかく分散させて間隔をとってと考えると、今後、ビルの構造とか都市計画とか見直さなければならないことがやまほど。出勤時間の分散、企業等の地方移転の促進、首都機能の分散、遷都。物理的環境を整えつつ、ワクチンなり薬の研究も並行して進める。3か月完全ロックダウンしたとしても環境が整っていないのだからまた緊急事態宣言の繰り返しとなると思います。

そもそもまん延しにくい環境づくり

過去さまざまな文明が伝染病によって滅んだという記録があります。
都市というものをもう一度、伝染病という視点から考え直す機会が与えられたのではないでしょうか。現代では分散型社会となってもITなど技術でおぎなえることもあるでしょう。また現代では経済金融で言えば、どこか1国がダウンすれば全体がダウンする構造となっていたり、植物検疫で苗木の病気を持ち込まない厳しさがあるのに人間はスルー。グローバル化により生産がどこか1国に偏ってたりするのでその国がダウンすれば世界への供給がとまるなど構造的問題をたくさん抱えてる。薬についてもう一つ。養殖など抗生物質の使い過ぎ、抗生物質が効かないスーパー耐性菌の登場、抗生物質の乱用で効果が下がってきている。抗生物質が効かなければ外科手術は一切できなくなる。分散型社会、障害に強い社会構造、大量生産大量廃棄、そういったことを今一度考え直す時がきたのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?