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何もできない無力感の中でおそらく唯一、自分にできることだと思ったから。

新型コロナウイルスワクチン(モデルナ)接種レポートです。印象や感覚ではなく、できるだけ定量的であるよう努めました。そして得た私の結論は「報告されているデータや、最近の数字で実際に見えてきている効果を私も享受できると考えれば、今回接種して良かったし今後も積極的に打っていきたいと思った」です。

さて、ワクチン接種後の体調変化レポなんぞは掃いて捨てるほどネットに溢れかえっているし、あまりにも個人差が大きい中で私自身の1ケースが誰かの参考になるとは全く思っていません。従ってこれは私自身の備忘録と、将来への祈りだと思って下さい。今後、3回目、4回目の接種が必要になりそうですし。

ただ、ネットに溢れるレポートを見て思うのは、「接種後○日目」のような表記は定量的な正確性に欠けるなあと。つまり、「接種日」と言っても打ったのが午前の早い時間かそれとも仕事終わりの夕方かでは12時間近く違ってくるわけで、従ってここでは「接種後○○時間」で表記を統一します。

また、下図に示す体温は、接種部周辺の熱感の影響を取り除くために、接種した腕とは逆の脇下で計測しています。

※ ワクチンを打つ/打たないは個人の選択の自由であり、打たない方の主張や思想を私が理解する必要はありませんので、意見は一切受け付けません。

モデルナワクチン接種1回目

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大した副反応は出なかったので、上図の体温変化とともに簡潔に記します。図中の頭痛や倦怠感は、副反応ではない可能性もあります。特に頭痛は接種前から数日間続いており、バファリンA(アセチルサリチル酸660mg)の摂取はその対応です。接種後4時間あたりからは、接種部に軽い筋肉痛的な感覚が始まりますが、それ以外の変調はありませんでした。ただし、バファリンAの摂取がなかったら発熱していた可能性はあります。

20時間後あたりからは接種部周辺が軽い赤みと熱感を帯びて痛みが増しますが、腕は余裕で上がる。QOLは変わりません。34時間後のカロナールは、就寝前における痛みと発熱の予防的措置です。結局睡眠中も変調はなく、このまま大したことなく終わるかなと思ったのですが、40時間後あたりから軽い倦怠感を覚え、ほどなく少し熱が上がりました。でも、横になって時が過ぎるのを静かに待っていたら、10時間ほどで倦怠感の消失と共に熱もスッと降下。ただしこれも、副反応かどうかは分かりません。この時は週末だったので、週の疲れが出ただけかも。体調変化の要因は、多面的ですから。

特筆すべきことがあるとすれば、いわゆる「モデルナアーム」でしょうか。接種後9日目あたりから接種部に痒みを覚え、やがて軽い発赤と熱感を伴って3日間ほど続きました。ただしQOLを下げるようなものでは全く無かったので、たまに保冷剤を当てる程度。軟膏を塗るなどはしないまま、静かに消失しました。

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ちょっと失敗だったなと思うのは、これまでの他の様々な接種と同様に、利き手ではない左肩に打ったこと。私は左を下に横向きで寝る癖があるので、接種部に体重が乗るとまあまあ痛い。これは次回への教訓でした。以上、本当に大したことなかったです。mRNAという設計図をしっかり読み込んで、「武器」の作り方を学んでおくれよという想い。

モデルナワクチン接種2回目

1回目のレポートで反省を記したように、今回はあえて利き腕の右肩に打ちました。結果的にはこれが大成功で、左横向きに寝る快適な睡眠癖を維持できました。

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さて、今回は明らかな変調が出ます。1回目接種後の微熱や倦怠感には「週の疲れが出たかも説」を唱えましたが、今回の変調の強度は日常的な振幅を明らかに逸脱するものでした。しかしそれでも、全体的な結論は「どうと言うことはない程度。これで絶大な利益が得られるのは嬉しい。」です。

1回目同様、接種後4時間あたりから接種部に軽い筋肉痛的な感覚が始まります。しかしそれに加えて今回は、6~8時間後から数字に出ない体温感の変調がありました。皮膚は外気を暑く感じるけど、身体の芯は寒がるような感覚。悪寒の手前のような感じです。就寝時も、いつものタオルケットでは足りず毛布を掛けたくなる感覚。その予感は程なく、12時間後あたりからの体温上昇として現れます。

接種から16時間、37.5℃を超える頃には眼の奥の重さや倦怠感も出始めたので、対処に出ました。空腹だったので取り急ぎバナナとゼリーを口にし、ロキソニン60mgとレバミピド100mg(胃粘膜保護剤)を摂取。ただし倦怠感は特殊な強さではなく、まあ熱あるんだしそうだよね、というレベルです。25時間後あたりの頭痛にはバファリンプレミアム(イブプロフェン130mg+アセトアミノフェン130mg)で対処したり、33時間後あたりで再び38℃近くなった際には再度ロキソニン+レバミピドを飲み、全体として継続的な発熱感があったのは正味24時間程度でした。40時間後となる3日目の朝は身体が劇的に軽くなり、発熱中に始まった接種部周辺の軽い発赤と熱感、若干の腫脹は続いていたものの腕は余裕で上がり、ラジオ体操も全力で。

50時間あまり経った頃に再び若干の怠さを覚えて体温を測ると、37.2℃。副反応の「余韻」が残っていたのか、それとも単に夕方には体温が上がる自然なバイオリズムなのか、その両方かは分かりませんが、それも数時間後に平熱へ戻りました。接種部の発赤や熱感はその後も続きましたが、80時間を過ぎたあたりから徐々に軽快しています。

私の場合、今回の主たる副反応は40時間ほどだったでしょうか。3回目以降の接種もありそうな雰囲気なので、今後も、接種の翌日と翌々日は完全休養日とするのが良さそうだという結論に達しました。

もう1週間ほどしたら今回もまたモデルナアームが出るかもしれません。その時は追記します。

(追記)接種から2週間以上が経ちましたが、今回はモデルナアーム(遅延型アレルギー反応としての接種部周辺の発赤)は全く出ていません。ただし、もしかすると「遅延」が短かっただけで、この症状自体は実は出ていた気もします。2回目接種後の図に示した通り、接種部周辺の発赤は接種後75時間以上経ってもなお続きました。これは接種後65時間程度で収まった1回目の時よりも明らかに長いものです。1回目は、一旦おさまった発赤が約9日後に再び現れるという空白があったのに対し、2回目はそれが連続した(空白がなかった)結果として長時間にわたり続いたのでは、という見解です。

薬をどう使うか、についての私見

まず、私は医薬学については素人であることを宣言しておきます。以下は、その上で。

ひとえに解熱鎮痛剤と言っても、メジャーどころだけでもロキソプロフェン、イブプロフェン、アセトアミノフェン、アスピリンなどさまざまあり、どれが最適かは「自分で見極めろ」としか言えない。市販薬だとこれらが混合されているものも多いのでますます複雑です。商品名ではなく、あくまでも成分で見極めるべき(たとえばひとえに「バファリン」といっても、A(アスピリン)とプレミアム(イブプロフェン+アセトアミノフェン)とEX(ロキソプロフェン)では成分が全く違う)。

私の場合、今回の解熱目的にはロキソプロフェン(ロキソニン)60mgを使いましたが、これは以前に整形外科を受診した際に処方されたものが余っていたからです(本来は良くないことですが)。一般にロキソニンは胃への負担が大きいと言われますが、しばしば通称「ロキムコ」として同時処方されるレバミピド(ムコスタ)100mgを飲めば私の場合はこれまで胃の異常を回避できたので、今回も合わせて摂取しました。そして今回も胃の異常はなくしっかり解熱しました。

アセトアミノフェン(カロナール)200mgも手元にありましたが、処方時の「1回2錠(400mg)」という指示用量では経験上効かなかったことが多いのも、今回ロキソニンを選んだ理由です。ただしこれは、(素人考えですが)私には400mgでは足りないからかもしれません。アセトアミノフェンは解熱用途での1日の限度量が1500mg(鎮痛用途では4000mg)と規定されているので(身体に入れる点では同じなのに用途で上限量が違うのは解せないが)、私は1回で600mg程度摂取しても良いのかもしれない。でもやはり素人判断は危険なので、かかりつけ医に「400mgでは効かない気がする」と相談の上で増量すべきです。ちなみにロキソニンの1日限度量は180mgです。

新型コロナウイルス感染症やそれに対するワクチンへの考え方や向き合い方の実に様々な個人差には言いたいことが山ほどありますが、それは今はさておき、大切なのは、自分で知り、自分で考え、自分で決断することだと思います。その営みが時計の針を戻し、私や私たちを再び空へ戻す翼になることを、祈るばかり。

そのお金で、美味しい珈琲をいただきます。 ありがとうございます。