見出し画像

祖父の葬式

忌中、元気でチュウ
なこです
先日、祖父が死にました
91歳の大往生でした

土曜日、妙にはやく起きて布団でだらだらしていたら母からメールで第一報あり
「しまむら 喪服」
「レンタル 喪服」
などで検索しつつ、祖父の入院していた病院へ
奇しくも私の産まれた病院だし、祖母が働いていた病院だし、祖母が亡くなった病院でもある

いまどきあり得ないだろ、八人部屋…
と思いつつ、肉親の情より死体怖い気持ちがあって病院ではあまりじいちゃんに近寄れず
ぴちぴちのおばあちゃんがイケメン理学療法士に手を取られて廊下を歩いているとき、通りかかったもう一人のイケメン理学療法士にもう片方の手を取ってもらって嬉しそうにしていたのが印象深い
ああいう婆さんになりたい

葬儀会社の人は程なくやってきて、祖父はスバル車で葬儀場へ
残された人々はおじの運転するプリウスでそれを追う
変な色のプリウスに乗ってる人は運転が下手だとか思っててごめん

葬儀場にて、葬儀の打ち合わせスタート
まず火葬の予約ありきなので、いつどこで火葬するのかを決めつつ、葬儀のプランを決めつつ、基本プランから外すものあり、オプションでつけるものあり
たまたま祖母の葬儀をしたのと同じ斎場で、しかも六畳くらいの同じ小部屋が空いてて、それは良かったなあと思った

翌日はなんかぼんやりと過ごした
その次の日は出勤して、忌引きの申請
じつは前の週も具合が悪くて長らく休んだので上司には忌引きを取るのを嫌そうにされたが、まあ気にしない
翌日以降の引き継ぎなどをして帰った

その翌日は、つまり葬儀の前日で、落ち着かないような暇なような気持ちだった
喪服については、まあ黒い服ならいいんじゃないの、身内しか来ないし、ということになって、母に一揃い借りたのだった
暇なので最後のじいちゃんに会いに行こうと思い立ち、葬儀場の安置されている部屋に行った
おかんとおばが、すでに納骨の打ち合わせをしていた
早い
納骨の予定日に予定があったのを速攻LINEでキャンセルしたりしつつ、お弁当をつまんだりした
祖父が入院直前に入居していた老人ホームの方が来て、生前の様子を聞いたりした
ここ数年、全然会いに行っていなかったので、お話を聞けて良かったと思う

葬儀当日
せっかく買った黒タイツがきつくて履けなかったりしつつ、斎場へ
見知らぬ親戚が三人もいた
ひとりは母のいとこ、もう二人は祖父のいとこだった
祖父のいとこは家系図を作っているということで、大判にコピーした家系図を人数分配ってくれた
こういう、調べ物をして成果物を配るのが好きなのは血筋なんだろうか

お棺には、数年前に寄稿した俳句を印刷していれた
じいちゃんは俳人だったのだ
ごめん、季語入ってないから、これは川柳だね
じいちゃんの両親の写真も棺に入れられていたけど、それは燃えてしまうと何も残らないので、慌ててiPhoneで撮影した
ひいおじいちゃんとひいおばあちゃん、ということになる
あったこと無いけど

霊柩車はクラウンアスリートだった
トヨタかよ
棺を固定する金具がついててかっこいい
運転手さんも、「女騎士!」って感じのポニテ細身長身のかっこいいお姉さんだった
うちらはタクシーで霊柩車を追う
火葬場はきれいで、市営なので料金表もはばんと掲示されていて、なう火葬中の人のお名前なども掲示されている
きっと天国で同期なんだろうな、と思った

あっけなく棺は炉に入り、隣のブースからは読経が聞こえてくる
うちはお坊さんを呼ばなかったけど、ついでにうちのじいさんの冥福も祈ってくれ、と思っていたら、その隣のブースからまた別の読経が被って聞こえてきた
たぶん、本人たちはやりにくいんじゃないかな

無宗教うちはとなりの貰い経

などという狂歌をよみ、やはり季語は難しいな、と思う

一時間ほど、焼き上がりを待合室で待つ
主な話題は家系図だ
じいちゃんに弟がいたのは新発見だったらしい

納骨の準備ができたとアナウンスされ、炉からでてきたじいちゃんは、随分と骨の量が多かった
うん、多いな、この骨壷に入るのかな?って思った
そうしたらやっぱり入らなくて、係りの人がばきばき砕いていた
ううむ
画像をZIPにするようなものか…

その後は骨壷を持って帰る係りと精進落としをする班に別れて現地解散
精進落としに懐石料理を食べるのがすごくプレッシャーだったけれど(不安障害なので)、まあちょっとずつ箸をつけてクリア
次回は納骨の後にお食事会らしく、大変ゆううつです

じいちゃん、形見分けは歳時記と旺盛な食欲でよろしくお願いします

おもに日々の角ハイボール(濃い目)代の足しになります