うろろんGO

【うろろん図鑑】

【海の家のうろろん】は、砂があちあちで波打ち際まで歩けないのです。
なので、海の家で特有のうろんさを提供しています。
お高いビール。すぐ溶けるかき氷。伸びている上に冷めた焼きそば。
やる気のない金髪のバイト。

【かき氷屋台にいるうろろん】は、おもにシロップの色が舌によく付くようにしています。
おすすめはメロンとブルーハワイ。イチゴとか、暖色系はいまひとつ。
しゃりしゃりの氷に、たくさんかけてね。かけ放題なんだよ。

【波に揺られているうろろん】は、いつの間にか沖合いに流されてしまっていたのです。
うーん、うーん。さっきより岸が遠い気がする…どうしよう…うろろん…。
うろろんはどんどん、太平洋をアメリカ方面に向かっています。

駅に佇んでいるのは、【鶴見線うろろん】です。
鶴見線の車内には特有のうろんが充満しており、平日はおもに東芝のおじさんたちのうろんを吸っています。
お休みの日も鶴見線に乗って、終点の駅から海を眺めているのです。

【パチンコ屋さんうろろん】は、労働環境が過酷で大変です。
うるさいし、タバコくさいし、おじさんが怒鳴ってるし、落ちてる玉を踏んですてーんってなっちゃうし。
だから、たまにお外に出て、空を見あげているんです。

【小さいうろろん】は、生まれたてのうろろん。
古本屋さんの片隅で生まれて、珈琲の香りにつられて喫茶店にきてしまったのでしょう。
うろろんはうろんを吸い込んで大きくなります。
小さなうろろんはうまく吸えないのです。

【街のうろろん】はぐったりです。
夏休みの始まりの賑わいと、暑さと、賑わっている街でうろんになっているうろんな人たちのうろんを吸い込んで、夕暮れ前にお疲れです。
見つからないように、モニュメントの裏で、すぴー。

【レンタルショップのうろろん】は、棚のかげでひっそりしています。
妖怪ウォッチ、貸出中でごめんね。
孤独のグルメシーズン2の1巻、まだ返却されないね。
あのね、このお店のいいところはね、みんなTカード持ってるの。
このお店、良いお店なの。夜はね、返却ボックスさんとお話しするの。

ららら、言えるかな。みんな、言えるかな。ららら、言えるかな。
うろろんのなまえ。

おもに日々の角ハイボール(濃い目)代の足しになります