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「魚の口に針がひっかかんの可哀想やから、魚釣りには行かれへん」大空テント

1990年代から徐々に数を減らしていた交通事故の死亡者数が、2024年になってついに増加に転じたという記事が。そういえば、2016年に亡くなった芸人・大空テントさんも交通事故死でした。

1980年代の半ばごろ、当時の夫(芸人)の友人だったテントさんは家にも泊まりに来ていました。夫は飲んだ勢いで連れてきたテントさんを置いて、一人でさっさと寝てしまうのです。そうすると話し相手は私だけに。
「こないだ、アリの行列を見とったらな、遅刻してん」「魚の口に針がひっかかんの可哀想やから、魚釣りには行かれへん」などと、とりとめのない話が深夜まで続くのを「ふんふん」と聞き続けるのがお・も・て・な・しだと思って、お付き合いをしておりました。

朝になって夫にその話をすると、「すごいなぁ、テントの話に一晩中付き合える根性があんねや。吉本の人間に言うてみ。ビックリされるから」と。
後日、何かのテレビ番組で「吉本の社員がマネージャーにつきたくない芸人ベスト3」のアンケートに横山やすしさんを抜いて1位になっている彼の名を見つけました。なるほどね。それでも私は、心優しいテントさんのことが大好きでした。

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