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「これはお金を入れて電話を掛けられる機械なんだよ」幼稚園児5歳

半年ぶりに会ったお孫ちゃんと、新宿中央公園で遊んでいた時のお話。幼稚園で習ったことを教えたくて仕方ない彼は、目につくものをすべて説明してくれます。

「これは自動販売機で、お金を入れるとジュースが出てくるんだよ」「アメリカの人は英語を話すんだよ」という具合に、とにかくプレゼンが止まりません。でも、そこで「知ってる」なんて言うと彼のモチベーションが下がるので、「へぇ!」「そうなの」と驚く大人の対応を続けていました。

やがて公園の一角にあるものを見つけた彼は、「こっち来て!」と私の手をグイグイ引いて走り出します。そして「これは、お金を入れて電話を掛けられる機械なんだよ!」と自慢げに教えてくれたのは、もちろん公衆電話でした。「懐かしい…」という言葉をぐっと飲みこんで「すごいね」と言ったら、「すごいでしょう!」と。生まれた時から薄っぺらい携帯電話しか知らない子ども達にとって、それは驚くほど大きく異質だったのでしょう。

何を当たり前と感じ、何を異質と感じるか。バックボーンが違えば見方も変わる。この先も、知らないフリをして面白がりながら彼らの世代を見守りたいと思った午後でした。

#新宿中央公園 、#幼稚園児、#公衆電話を知らない世代、#彼らの世代

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