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イッツパーフェクトじゃ!

天外者が公開された。私は3日目の今日になって漸く観に行くことができた。思えば、三浦春馬さんについての記事を書きたくてnoteに登録してから早数か月。以前の記事から4か月近くの時が流れていることにも驚いてしまうほどに、あっという間でもあり、同時に長く平坦な日々でもあった。そして、思いを発信できるほどの気力が湧かずに、ここまできてしまった。

さて、三浦春馬さんが演じる五代友厚は、振り返りたいと思えない2020年の締めくくりに光を与えてくれたように思う。少し先の未来を思うことさえ難しい日々に、足掻こうとする力を授けてくれたように感じられた。公開三日目ということで、映画のネタバレ(実在の人物を描く映画であるため、ネタバレというのか聊か疑問は残る)を避けるため、細かなシーンの言及は避けねばならぬが、確かに動き出すパワーを秘めた台詞が散りばめられている。そして、開国前の女性の生き辛さを描く中に、現代の女性にも通じる逞しさを感じ、また、三浦春馬さんが描き出した、五代友厚の繊細な感情に共感し、心をぐっと掴まれたままエンディングに向かう。必死に夢を追いかけ、味方を得ることも難しかった彼の最期に見えた景色に涙が溢れた。エンドロールで鳴り響く拍手に、五代友厚の人生に三浦春馬の生き様を重ねて見ていることに気づく。

誰もが夢を描ける世になることを願わずにはいられない。三浦春馬さんが産業と語ったエンターテインメント界が明かりを灯し続けられるように。そして、誰もがイッツパーフェクトじゃ!と言える温かな2021年を迎えられるように。

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