J-COREのジャンル定義についてNy4nneが考えていること

〜長くなるので結論から〜
私はJ-COREを、
「日本国内レーベル、トラックメイカーからリリースされたハードコア全般」

と捉えています。
ただし、例外はいくつあっても良い。
もちろん外国人がJ-CORE界隈に入れないわけでもない。
個人的に「ハードコアかな」と思っているものの中にはかなり怪しいものも混じっている。そもそもハードコアじゃないかも…とか

ということで、下記に詳しく記載しました。

先に参考文献載せておきます
Jaycore Invasion 
J-CORE文化大革命 "虐殺完了"
ハードコア・テクノ・ガイドブック: オールドスクール編 (電子音楽解説)
ハードコア・テクノ・ガイドブック インダストリアル編 (電子音楽解説)

下記はさらっと読める↓
ニコニコ大百科
日本のアニメから生まれた音楽ジャンル「J-CORE」とは?

日々インプットしています

1.ごあいさつ
2.ジャンル分けの持つ機能とは
3.ジャンルを分ける方法
4.私のJ-CORE観
5.番外 UK HARDCOREって

1. ごあいさつ
ハードコア大好きマン、ウーマンのみなさんこんにちは。
ハードコア界隈の末端、Ny4nneです。

私はあんまり目立つことが苦手なので普段から端っこで静かにしているのですが、私個人で作っているハードコアmixに対して「J-CORE」という名称を使いたくなってきたので、ここで私の考える「J-CORE」を明確にしておこうと思います。

ハードコアが大好きで何年も追ってきたので、ここでハードコアに対してのリスペクトとしてこのnoteに私の考えを書き記したいと思いました。

従ってこの記事はあくまで(自己満足的な)個人の方針を表明することが目的であって、他者のJ-CORE観を侵したりする意図はありません。
多様性!
SDGsとか胡散臭いけどたまにはいいこと言うね!ただの方便!

2.mixを作ることとジャンル分け
私の活動の話ですが、コミケやM3での新譜リリースを節目にしながら年に数回、個人的にハードコアmixを作っては個人的に楽しんでいます。

mixを作成する上で一つ悩むものがあって、それは曲の”ジャンル分け”です。

”ジャンル分け”は、DJがmixする上でざっくりでも曲を分類してラベル付けすることによって選曲の効率を上げる機能があるという側面を持っていると認識していて、個人でその作業のためにラベル付けするだけなら極論なんでも良いと思っています。

が、問題なのは、それをパブリックな場に公開する時です。
周囲(←これをどれくらいの規模で捉えるか、がまた問題だったりしますが)の認識と齟齬があるジャンル分けのまま公開しちゃうと、それは「思ってたのと違う」とか「それは◎◎じゃなくね?」と言われてしまうということです。

それはそうですね。
周知の事実として、EDMはEDMだし、ハウスはハウスだし、トランスはトランスですからね。
じゃあそれらがどうやってそのジャンルとして振り分けられるのか?を、下記3に考えを記しました。

3.ジャンルを分ける方法
結論から書くと、
・音楽性で分ける方法
と、
・シーンで分ける方法
の2通りあると捉えています。

3.1 音楽性で分ける方法
これはそのジャンルに共通する要素を持っていれば「それ」に分類できるという方法です。
・キックにディストーションかかってる → GABBER※1かな
・サンプリング多用でアーメンブレイク入ってる → ブレイクコア※1かな
みたいな感じですね。
(申し訳なくなるほど簡単で申し訳ないです)

ところで、自分はざっくり
・速い
・強い
・イカれてる
→ ハードコア※2かな
と捉えてしまっています。
(これも見方によっては非常にいい加減で申し訳なくなってくる)
(が、しかし明確に分類しようとする方が逆に悪さ発生することもあるのであえてざっくり書いています)

ここで何が言いたいかというと、
ハードコア※2は、GABBER※1やブレイクコア※1を含んでいる
ということです。
ハードコアはGABBERやブレイクコアの要素を含んでいるからです。

階層がある…と言っても良いし、サブジャンルである…と捉えても良い。
しかし、例えば「俺はGABBER界隈の人間だ!」と主張される方が沢山おられるように、階層間の上位、下位に優劣があるわけでは決してない。みんな対等であって素晴らしくてカッコ良いわけです。
ところで、ジャンルの規模、階層をあえて問題として捉える場合、下記の「シーンで分ける方法」が解答になるかと思います。

3.2 シーンで分ける方法
そもそもシーンとは?
シーン【scene】
1 劇・映画・小説などの場面。「ラストシーン」
2 光景。風景。情景。「劇的なシーンをとらえた写真」
3 ある分野の状況。「九〇年代の音楽シーン」

ここでは3ですね。
ある「分野」の「状況」です。

その「分野」には誰がいるか?
 -  シーンを作れるほど、沢山人がいるか※3
 - 有力な人(という言い方すると伝わりづらいけど、ここではシーンを構成するメンバーに対して影響力を持ってる人)はいるか?※4

「状況」は誰がどうやって決めるか?
 - 沢山の人※3が一つのシーンに集まっており、総意で(それとなく)決まっていったもの
 - 有力な人※4が提唱したもの
※4例1;音ゲーコア
この呼称は当時もの凄くざわつきましたね…しかし本稿ではそこは本題ではありません、少なくとも音楽性での分類法として現在機能しているとは思います

※4例2;HARDCORE RAVE
私が最も尊敬するDJが提唱する、”シーン”。
個人的に最も好きなのでここに上げさせて頂きました。

沢山の人※3、有力な人※4がそれぞれ混ざり合って、、、、、明確な他シーンとの差異、特徴として大きな動きが発生した時に「ジャンル」が定義されるというイメージを持っています。
きっかけは※3が最初でも※4が最初でも良いし、以降相互に影響しあっても良い。
つまり可変ということです。
定義なんて大それた言葉を使ったけど、実体のないものは誰も完璧には定義できない。
巨大で活発なシーンであれば、それが上述の分類上サブジャンルと捉えられるものとしても、、、つまり、始まりはごく小さな差異であったとしても多くの人が「かっこいい!」と飛びついて盛り上がっていったとしたら、それは一つのジャンルに昇華するだろうと私は考えています。

4.私のJ-CORE観
で、ここで、私が捉えている「J-CORE」なんですが、、、
上述の※3で捉えているということです。
可変だし、多くの人の総意であって、”シーン”として捉えているということです。
日本国内ハードコアシーンを大きく捉えて海外との差異をはっきり意識した結果であり、その懐の深さに希望を抱いているということです。

ところで、分類上J-COREだからという理由で例えばGABBERじゃなくなる、、、ということは発生しないんですね。当然複数の要素が両立します。
ここは重要だと思うのであえて言及します。

このようにシーンを大きく捉えると、「それ違くね?」という場面が発生する確率は上がります。
(特に私はハードコアが好きすぎて、聴いたものを何でも「ハードコアかな?」と捉える悪い癖があります)
これは玉石混交ということです。
…曲や音楽性の良し悪しとして「玉石混交」と言っているわけではなく(どんな音楽もみんな素晴らしいからね!)、「それはハードコアか?」という物差しで玉石混合と申し上げております。
シーンからの問い合わせが殺到して炎上するリスクがあるわけです。
しかしながらこれらを踏まえて申し上げたいことは、そうやってシーンに揉まれて角が取れて洗練されたそれは、きっと美しく輝いている筈です。
私はその姿が見たい。
自分のできることは限られているけど、できるだけ長くこのシーンを眺めていたい。


はい、だいぶざっくりした文章ではありますが、私の捉えるJ-COREについては以上です。
これを公の場に晒すことはリスクあって怖いのだけど、あえて出してみます。
まあ誰も見ないかもしれないし。

2022/4/19 ハードコアの末端 Ny4nne
with PLUR

5.番外 UK HARDCOREって
みんな大好き!俺も大好き!
なんだけど、これもなかなか実態が分からない呼称として有名かと思います。

UK HARDCOREは始まりから現在まで、
・TRANCECORE
・DUBCORE
・POWERSTOMP
・HDM
・最近はまた違う感じあるよね
…と、さまざまな面を有していると思います。

これも上述のJ-COREと同様に、
”シーン”として捉えるとジャンルとしての実態が見えてくるんじゃないかな?
と思っています。

ハッピーハードコアとはどう違うのか?
というよくある質問(なんだけど答えられる人が少ない…例に漏れず私も)も思いつく方も沢山いらっしゃるかと思いますが、ここではやめておきます…
(発祥の地域や歴史に差異が認められると思いますが)

UK HARDCOREの話に戻りますが、
この記事を読んで読んでくださった方は既にお気づきになられているかと思いますが、
この”さまざまな面”というのは”音楽性で分けた場合”に現れるジャンル分けなんですね。

下記は私の勝手な推測である点をご容赦いただきたいのですが、
・曲を細やかに定義することで要素を抽出〜活かしたい人;トラックメイカー寄り
→音楽性でジャンルを分けたい
 そうすることによって曲を分析してアイデアを受け継いで自身の作曲のクオリティを上げたい

・多くの人にその音楽の良さをシェアしたい人;DJ寄り
→シーンでジャンルを分けたい
 シーン(≒お客さん)を基準に曲をラベリングした方が整合性の高い(つまりお客さんにうける)mixを作りやすい

なのかな〜なんて思っていたりいなかったり。
はい、戯言でした。


もし全部読んでくださってくれる方がいたら全力で感謝します。
ありがとう!

これ置いておきます↓
Ny4nneのハードコアmix












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