偏にん肉、いのり
凄まじい一重でしょ。
二重の子はかわいいけど、一重は美しいぜ。
遮るものがないからね〜、うすくうつくしい。
ひとえ に んにく
18歳になりました。数日前。ワタシは元気です。
これが奇跡か迷信か、はたまた延長戦、
ワタシは消えずに生きております。
18歳になったら消えることができると
心のどこかで信じておりました。
無理でした。
消える自分を想像して、あんなにやわらかく
引いていた線が。少女の絵が。
ワタシを嘲笑います。
不思議と嫌な思いはしません。
所詮どちらも空想。虚しいのはあちら。
微笑み合うという解釈の世界。
常に、失うことを考えずにはいられません。
時効と寿命は意図がちがいますが、
そんなこと人間だから。ワタシは生き物なので
些細です。どうでもいいです。
地を踏みしめます。空を斬ります。
ワタシがどれだけ泣いたところで、
その涙が金になるわけではありません。
ワタシがどれだけ想ったところで、
その想いが金になるわけではありません。
それならむしろ、空洞を有する風通しのよい人間に
なるべきなのでしょう。
ごめんもう無理です。今更。
中身が詰まっているという自覚をどうしても
手放すことができないのです。
好きで悩んで、好きで苦しんで、好きで生きてます。
他人のことで悩みすぎて、身体を少しだけ
壊してしまっておりました。
つまり、身体を壊すのだって好きなのです。
あの息の詰まる、内臓がひっくり返るような
吐き気にどうしても、ワタシを見つけてしまって。
肉塊ということを知ってなお。
ああワタシは生きているので。
あなたには関係ないのですが。
死ぬまで生きさせて欲しいのです。
そして、あなたの幸せを最後まで
消えてしまう最後まで 願わせて欲しいのです。
みんなのことだよ。
いのりは有限です。伝わる量だって。
そして時間を超えることができません。
今の幸せを踏みしめて踏み込んで、
それを言葉にして。
それが未来につながると信じて。
あなたの先にいたいのです。いのりが。
いのりを超えたらそれは欲なので、
きみにだけは見られたくありません。
はしたないと言われましても。
人間の可能性の方が低いし。しょうがない。
いつかいのりにも終わりが来るかもしれません。
あなたがワタシを忘れてしまったり
ワタシがあなたを忘れてしまったり
ワタシが死んでしまったり。
だからここに置いていきます。
ワタシは海辺に佇む、肉塊です。
あなたがよりあなたらしく、
しあわせになれることをワタシはここから
ずーっといのっております。
あともうちょいいい匂いになりたいです。
18歳だもんね!
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