「『僕は黒いモヤモヤを飼っている。そのモヤモヤはいつも僕の後ろにいるけど、そのモヤモヤが僕の前に出てくると僕は自分が何かわからなくなってしまう』……ですか」
「なんだろな、これ」
川沿いの道を歩いていると何かが書かれていることに気づいた。
本当になんなのだろう。
「あ、あっちにも書いてある」
「続きか?」
「……読めない。消されてて読めない」
「え…」
どうにかして読めないだろうか。
「………ん?」
そういえばどこかで聞いたことがある。
なんかこ本の一小節だったような…。
「…ってあれ。俺だれと話してたんだ?」
まぁいいや。
日も暮れてきたしさっさと家に帰ろう。
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