接触(2)
このとき私は鬱病真っ最中。1日の大半をベッドで過ごしていました。私をヒーリングしたヒーラーさんはそのことを見抜き、インナーチャイルドを癒すようにと勧めてきました。これは子ども時代の苦しい自分を癒すことらしい。知人からのLINEには、ヒーラーさんから教わったこんな方法が書かれていました。
ーーー 自分の子宮辺りに両手を添えて、自分自身がお腹の中に居るイメージをして下さい。そのイメージが出来たら、お腹に宿った自分自身に向け沢山の愛を込めて、「生まれてきてくれてありがとう」「今までごめんね」「許してね」「ありがとう」「愛しているよ」と声を掛けて癒して下さい。「ありがとう」「愛してます」と言う言葉だけでもOKです。その言葉を約5分位繰り返して、自分自身のインナーチャイルドを癒して下さい。
私の心は拒絶反応を示しました。「愛している」が言えない。嘘でも絶対に口にしたくない。教えてもらった自己ヒーリングは心地よいので今後も続けたいけれど、インナーチャイルドは考えるのも嫌。私には無理。
知人にこのことを話したところ、ヒーラーさんが私にもヒーリングをしてくれることになりました。父に効果が出ていたので、ヒーリングを受けることへの抵抗は全くなく、どんな感じなのだろうと興味津々。
いつものようにベッドで過ごしていたある日のこと、突然頭に軽く電流が走るような感覚を覚えました。先日と同じ感覚だったので、ヒーリングが始まったのだろうと横になり、その心地よい電流を味わうことにしました。
この日以来、1日に何度もこの感覚に襲われるようになりました。それは電流のような感覚だけでなく、耳鳴りのようないくつかの音波、体が勝手にストレッチのような動きをするなどさまざまで、何故かはわからないけれど、私は怖がるわけでもなく当たり前のようにそれらを受け止め、その効力を信じました。
ところが、それらの感覚がそのうち何時間も続くようになったので、無料でしてくれている上、ほかに仕事を抱えているヒーラーさんが、何時間も私にかかりきりになるものだろうか?と不思議に思うようになりました。そこで、ヒーラーさんとの間に入ってくれている人に「ヒーリングって何時間もしてくれるものなのですか?」と尋ねてみたのです。
答えはNOでした。ヒーリングにかけている時間は2、30分程度とのこと。しかも毎日のことではなかったのです。では、このところ毎日何時間も私にヒーリングしているのは誰?この音波やら電波やらの心地よい感覚は、一体どこからきているの?
「Aさん(ヒーラーさんの名前)じゃなかったんだね。あなたは誰?」
心の中で声をかけました。あなたはヒーラーさんじゃなかった。何者なのか?
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