中島中

ネット国民の代表です 超短編作家

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マガジン

  • 恐怖小説 美熟女

    LOVE

最近の記事

奇跡と希望がある

 自然に囲まれたスペースで、若い役者二人がパフォーマンスをおこなった。  それは素晴らしい芸だった。現代のさまざまな問題を乗り越えて、解決の糸口を見つけるヒントが、演目にひそんでいる。 、評論家の南野武が滂沱の涙を流して、全観客が終幕後も拍手を続けていた。  拍手はいつまでも鳴りやまず、無人の舞台には、光が差し込んでいるように、観客には感じられた。  若い役者二人は、終演後、一言も言葉を交わさなかった。翌日、南野武は名前を髪はえ太に改名して、髪がはえてきた。

    • しのび言葉の世界 安倍死ん臓の死

       ボクは、死にました。  ボクは、坊っちゃんです。  ボクったら、勘違いしてました。  ボクったら、むかえ舌です。  撃ち殺されちゃいましたよ!!!  アハハハハ!!  ボクがなぜ撃ち殺されなければならないのですか……?  米の意のままに動かないから、ボクが殺された、とでも?  その通りです。ボクは傀儡です。  ハハハハハハ!!  ハハハハハハ!!  やりっぱなしのまま、死に逃げです。  赤木俊夫さんに呪い殺されちゃいました!!  ウフフ。

      • 何かが変わった尾崎はげ夫

         尾﨑はげ夫は医師会の定例記者会見において、新しい毛生え薬を発表した。  尾﨑に思考能力は一切ない。誰かが書いた原稿を棒読みして喋りきった。  尾﨑を操作する竹中屁蔵は屁を連発しながら記者会見をチェックしていた。  喋る尾崎の背後に金屏風が立てられ、その後ろに竹中屁蔵が隠れていた。屁の音を記者に気づかれて、会場は不穏な空気に変わった。「おい、屁をこくな!!」と誰かが怒鳴り、驚いた竹中屁蔵はピョーンと飛び上がり、頭が天井を突き破り、はまってしまった。会場は笑いに包まれたが、尾崎

        • 秘密の古都

           星野とも子が金閣寺を見て決意を新たに、午後の鈴木肉彦との会合に向かった。 「ハハハハハ、わたしは可愛いから、絶対アイツをものにできるわよ」  星野とも子は200段の急階段をのぼって、息を切らせつつ小さな建物に早足で向かった。  そこには鈴木肉彦がいて、星野とも子は愛の告白をするつもりが、アゴが外れて、開きっ放しの口に何処からか飛んできたCDが吸い込まれた。  「アガガ………」  星野とも子の顔が醜い顔になり、告白もできなかった。  金閣寺が燃えて、星野とも子は二度と金閣寺を

        奇跡と希望がある

        マガジン

        • 恐怖小説 美熟女
          3本

        記事

          町中華に行くな!! ラーメン川岡屋

           池ちゃんはYシャツにスラックスとサンダル履き。小腹がすいてラーメン川岡屋に足を向けた。  店に近づくと犬の死骸の臭いを連想させる悪臭が池ちゃんを襲った。池ちゃんは鼻を押さえて、 「く、くせぇーーっ!駐車場で、この臭さ!店内はどうなのよ」  と言って、入店した。  雰囲気の悪い店だ、と池ちゃんは思った。挨拶も無いし、お冷やも持ってこない。便所の芳香剤のごとき臭いが店内に充満している。「くせっ!」と呟いた池ちゃんはテーブルを指でなぞり、匂いを嗅いでみると、ウンコの臭いがした。

          町中華に行くな!! ラーメン川岡屋

          しょう次郎の明日

           売れない役者の少次郎が、 「サムライの様に、いさぎよく、役者をやめよう」  と決心して、役者を辞めてヤクザになった。 「ハッハッハッハ、ハーーッハハハハ。俺は偉えんだよ!ヤクザの世界でトップに立ってやるよ! 」  粋なスタイルの少次郎が街に現れて、みかじめ料を徴収したり、芸能人の悩みを聞いて解決してやったりと、動き始めた。  少次郎はデパートのショーウィンドに反射した自分の姿を敵と勘違いして、逃げたら消防車にぶつかり鼻血が勢いよく吹き出して、演技と現実の違いを知った。しかし

          しょう次郎の明日

          ささ川七不思議

           ささ川地区に住むトックンなる男子中学生が鉛筆を1ダース購入した。  鉛筆には一本ずつ『ラブラブトックン』と印字されている。 「ヤダ〜ッ。この鉛筆カワイイ〜」  トックンはしなを作り、甲高い声で感想をもらした。 「さっそく、使ってみようかな」  カッターで鉛筆を削ると、芯が飛んでトックンの額に深くめり込んだ。「イヤ〜〜ッ、痛い!痛い!」  医者に行こうと自転車にまたがってペダルを漕いだ。ささ川地区は山奥にあり、山を下って診療所までノンストップで行ける。トックンは全裸になり、「

          ささ川七不思議

          しのび言葉の世界 麻原死用光の死

           わたしの人生は、嘘にクソを塗り固め続けた小心者のウソクソ人生でありました。  わたしは!……わたしは、教祖ではなく、コラムニストです。  己の欲望に忠実なわたしが偉くなるためには、四つの課題があります。  いや、ありません。  ブーデーのわたしがオナラをしながらマントラを唱えて、わたしを崇拝する人々に向けて!全力で、何かを行います。  そしてわたしは、灰色の獄舎で、ププッ…オ、オナッて死にます!これを読んでる貴方は石原裕次郎に似てます。

          しのび言葉の世界 麻原死用光の死

          明死製菓は滅びる

          「明死製菓はもう終わりだよ!!レプリコンワクチンを絶対に使用するなよ!!もし使用した場合、社長とその一族、明死製菓全社員、面白半分に殺してまわるから。いいか!分かったな」  明死製菓にこんな電話を入れた女が、汁岡県警に逮捕されそうになったが、されなかった。  その後、明死製菓のワクチン製造工場に火をつけた男が群萬県警に逮捕されそうになったが、されなかった。  某警官が、パトカーと消防車を間違えてしまい、時速200キロで高速道路をぶっ飛ばしながら放水して、 「治安を守るぜ!!警

          明死製菓は滅びる

          売国政治家は消える

           警察に追われる身の河野ダメ郎が、首都高をぶっ飛ばしてパトカーを振り切ろうとしていた。 「なんで僕が追われなければならないんだ……」  涙目の河野ダメ郎は車が横転して通行をストップさせた。 「ヤッタ〜走って逃げよう」  河野ダメ郎は頭の良い男である。逃げながら万札をバラ撒いた。警察は追いかけるよりも万札に夢中で、河野ダメ郎は逃亡に成功した。  河野ダメ郎の近くに血まみれの外国人が現れた。河野ダメ郎はカステラをあげた。先ほどの横転事故に巻き込まれた外国人への見舞いである。河野ダ

          売国政治家は消える

          文化の夜明け

           五人衆は、それぞれがニタニタとクソもらしの如き笑顔で崖っぷちに直立不動していた。 「セコセコひろしげ、です。よろしくお願いします」  セコセコひろしげが90度のお辞儀をして挨拶した。  それに対して五人衆は反応を示さず、セコセコひろしげの次の言葉を待った。 「おマ〜◯コ。ウケた?ウケた?笑って!?セコセコ弱っちゃ〜う。どう?面白いでしょう」  五人衆はぎこちない動作で崖から飛び降りて、姿が見えなくなった。  セコセコひろしげは、崖下からリバウンドした五人衆の肉片が両目を直撃

          文化の夜明け

          スーパーエリート エロ田くさ男

           厚性省幹部のエロ田くさ男は小便を済ますと便所の外に出た。その時、エロ田は急いでいた。エロ田は改札口に向かった。早足で何人もの人を追い抜かし、厚性省の最寄駅まで電車に乗る。  エロ田は良からぬことを思いつき、手帳に言葉を書きとめた。電車は最寄駅に到着して、再び歩き始めた。その時に、エロ田の顔面にカブト虫が張りついた。 「ウウッ……」  息ができなくなったエロ田はカブト虫を引き離そうと掴んだ。 「うわっ……こ、これは……」  カブト虫の顔をよく見たら、テレビで一年に一度見るあの

          スーパーエリート エロ田くさ男

          N国民 SS(48歳 トラック運転手)

           ネット国民のSS、彼は鼻炎の症状が朝から気になって、かかりつけの耳鼻科医に連絡して、仕事に向かう前に診察をしてもらった。薬を出されて、昼ご飯を食ったらこれを飲んで、仕事場の2回の仮眠室で少し横になろうと思った。   SSは毎日が同じことの繰り返しで、一体俺は何故生まれてきたのか、などと哲学的な疑問が頭を支配する瞬間に悩まされている。結局、覚醒剤に頼るしかないと思って、知り合いのヤクザに連絡した。 「SS?久しぶり。どうかした?薬物………いや……在庫は………ハァ??お前ちょっ

          N国民 SS(48歳 トラック運転手)

          陰謀論は全て真実

           今年の7月に、日本銀行券の新札が発行される。  ある人が警鐘を鳴らした。 「新札発行は国民のタンス預金をクリアーにしたいから。そして10月に虐殺レプリコンワクチンの接種がスタートする。バカ政府は国民を殺して、カネだけ分捕りたい。モホリカ合衆国の疫病管理センターが来年4月この国に設置される。虐殺レプリコンワクチンの治験データ欲しさに、進出して来る。心ある人々が集まり、意識を高めて、国賊連中を政権から放り出す。あなたも、強力してくれますか?」  駅前でベンチに座っていたカス女子

          陰謀論は全て真実

          陰謀論は幸福論

           屁たれラップのカリスマと呼ばれるヘブラ横井が、ある人の訪問を受けた。  ビルの一室で、ヘブラは誰もいないのに格好つけたポーズである人を待っていた。  ある人はヘブラに『説明』をした。 「バカ政府が国民の個人情報を安く売り飛ばしている。バカ政府が情報の管理をネット業界最大手のアマソンに任せている。アマソンに天下ったモホリカ合衆国の諜報機関トップのアレクッサが、その情報を悪用するだろう。  バカ政府はデジタル庁なる無意味なセクションをつくって、情報の管理を池袋の会社にやらせたが

          陰謀論は幸福論

          お笑いユーチューバー ゆきひろ

           今日も早朝からお笑いユーチューバーの活動を始めるため、ゆきひろは自撮りの準備を始めた。  ボクはイケてるから、時給六百万欲しい、とゆきひろは常々思っている。  三十分ほどの映像を収録して、ゆきひろは全能感を味わった。  しかし動画公開すると、『カス』『国賊』『チンカス』『ワンパターン』とか、汚い言葉がネット国民から届けられて、 「ウフフ、みんながボクに嫉妬してるようだ。ボクも作り笑顔の練習を続けたり、自慢話をたれ流して、さらに憧れの対象にならないと……」  そう感じて、ニタ

          お笑いユーチューバー ゆきひろ