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真珠貝のペンダント
今日は、真珠貝のペンダント、というお話をします。
皆さんは、お金の価値とは関係のない宝物を持っていますか?
逆に言うと、お金では買えない唯一無二のものですね。
そのものには、もしかして物に限らないかもしれませんが、何らかの思い出が含まれているはずです。
それを通して感じる、楽しかった、切なかった思い出こそが宝物と言うような。
私の宝物は私が小学校の3、4年生の時に父からもらった真珠貝のペンダントです。
確か、父の旅行のお土産に買ってくれたんだと思います。
銀色の細いチェーンについたペンダントトップは、横を向いて羽ばたいている白い鳥のデザインでした。
真珠の玉ではないので、それほど高くはなかったでしょうが、白くて優しい光を放つペンダントは、私にとっては真珠そのものでした。
なぜなら、私の名前、たまえのたまの字が真珠の珠なので、真珠の思い入れが強かったんです。
名付けた父もそう思ったからなのか、たまたま旅行のツアーの中で真珠工場に立ち寄ったからなのか分かりませんが、父親に初めて大人のアクセサリーのプレゼントをもらって嬉しかったんです。
しかし小学校3、4年生が身に付けるには早すぎました。
ずっと仕舞いっ放しになっていました。
高校生の時父が死に、少し悲しい思い出となったペンダントでしたが、20歳の時運転免許書の最終試験の日、身に付けていこうと思ったのでした。
試験に合格できますようにという願掛けと、娘が免許を取る年齢になりましたよ、という報告の気持ちがあったからです。
そして無事に試験には合格。その後は資格試験の時や、初めて行く海外旅行に同行してもらいました。
この真珠貝のペンダントは父にプレゼントしてもらった思い出に加えて、様々な場面とともにますます深みと輝きを増しています。
これからも大切にしたいと思っています。
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