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「やりすぎたらアカン byハイヤーセルフ


今日は、やりすぎたらあかん、という話をしたいと思います。
皆さんは、このコロナの影響で人生観が変わったという人も多いのではないでしょうか。
今まで当たり前の社会の中での「私」として生きてきたのに、緊急事態宣言、ソーシャルディスタンスなど他人とはなるべく接触しないでくださいと言われたんです。
嫌でも自分自身について考えさせられますよね。

去年の今頃、私は丁度、気功の資格を取っていました。
これから自宅にお客さんを呼んで、施術できるように頑張ろうと思っていた矢先、出鼻をくじくかれてがっかり、の反面、少しほっとしていました。
と言うのも、数年前にすでにクレイテラピーの資格を取って、自宅で施術を始めていたんです。
まず目標30人と頑張って30人の目標を達成しましたが、その後ぱったりとお客さんが来なくなっていました。
このような「人集め」というのが私の苦手なことだったんです。

陶芸でもそうですが、技術を身に付けて伝える職人気質のアイデンティティー。気功やクレイテラピーを習得した時も、そのアイデンティティーで頑張っていました。
ただ、お客さんに来てもらうためには、商品の良さをアピールする必要があります。
しばらくはセールスマンアイデンティティーになりきって頑張るのですが、やはりパワーが必要です。
私は、頑張るのは好きな方ですが、やり方がうまくはまらなくなって空回りしてもつい頑張ってしまいます。
コロナになって一旦全てをストップして考え直す時間ができたんです。

今から8年前、私は自宅の階段から滑り落ちました。
仰向けのままお尻から落ちたので、頭を打ったり手足を骨折したりはしませんでしたが、腰が立たずに自宅のベッドで3ヶ月近く寝て過ごしました。
自宅の廊下を這ってギリギリ1人でトイレに行きましたが、少なくとも1ヵ月はお風呂にも入れませんでした。
ご飯も毎食、母に作って運んでもらうという生活でした。

当然のことながらすべての仕事はお休み。
その時やっていた大鹿村の演劇プロジェクトも参加できず、代役を立てられそうになったけど悔しさを原動力にして参加した。という話は以前しましたので、よかったら聴いてください。

とにかく、ベッドにいる間はお尻が痛くて、泣きながらじっとしているか薬を飲んで寝ているかしか出来ませんでした。
頑張っても体が回復しなければ何もできない。
ベッドの中で一通り痛みや苦しみ、不甲斐なさ孤独感など、いろいろ味は尽くして、それでもまだ時間はあります。

ただ良い発見がありました。
私が社会に存在していなくても、世界は普通に回っているんです。
ザ・日常です。
陶芸の商品を作らなくても仕事に行かなくても誰も大して困らず、代わりの人がやるだけです。
がっかりよりも無駄な肩の荷がおりました。

そして次の年にはピースボートに乗っていました。世界一周約3ヶ月の船旅です。
3ヶ月寝たきり生活がなかったら実現はしていません。
よくよく考えると、8年前の私、頑張るのにうまくいかないというスパイラルにはまっていました。
ごちゃごちゃした考えが出尽くして、とうとう静かになった時、私のハイヤーセルフはニヤリと笑って、ヒョイと制限を超えたんです。

しばらくはこのコロナ禍が続くでしょうが、どこかで「大丈夫、むしろ面白くなりそうだ」と感じている自分がいます。
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(音声配信アプリstand.fm「朗読&トーク たまdiary」)https://stand.fm/channels/5f85c72237dc4cc7e19bf21b

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