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男はつらいよ第26作~寅次郎かもめ歌を見て

昭和55年12月の作品。1980年。映画に登場する風景も、日本が発展していく様子がうかがえる。
博の工場もボーナスが出ていたし、正月の過ごし方も、お祝いのムードがいっぱいで豊かな感じだ。今回は博はマイホームを中古で購入。サラリーマン家庭のそういった生活モデルが確立しつつあることがうかがえる。

あと、国勢調査の調査員がとらやさんを訪れる様子も。

ヒロインは伊藤蘭。キャンディーズがデビューしたのが1973年だそうなので、このころは一世を風靡したヒット曲が出た後で、映画に進出したのだろう。

地方ロケは、北海道江差。江差追分が「かもめ~」から始まる歌のようだ。
奥尻島ではイカの干しものがたくさん干してある風景。

金銭動向について。寅さんが博に渡そうとした新築・引っ越しのお祝いが2万円。これが相当高いほうだったようだ。これを博が恐縮して受け取らない話が今回のメインのひとつ。
もう一つが伊藤蘭との出会いから定時制高校への入学、そして恋人の村田雄浩の登場による寅さんの失恋までの一連のストーリーが2つ目。

セブンイレブンも登場。コンビニというよりは、小さめのスーパーのようだ。ロゴのマークも赤一色で今と少し違う。
あと定時制高校だが、寅さんで学校が舞台になったのは初めてか。

物語として、盛り上がりに欠ける作品とも感じたが、様々な昭和の時代背景が見えるのはいつものとおり興味深い。

画像引用元はこちら。
https://www.cinemaclassics.jp/tora-san/movie/26/

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