無法地帯のサンマルクカフェ

1記事目がこんなタイトルで申し訳ない。
横浜線中山駅の南口にあるサンマルクカフェのことである。

サンマルクカフェが中山駅にできたのは2016年。
かつてそこには「大竹庵」という蕎麦屋や薬局が並んでいたが、
2016年に何店舗か入る小規模な商業建物に生まれ変わった。

デニーズやカラオケが入る建物の1階に、席数123を誇るサンマルクカフェがオープン。店内はかなり広く、手前にはテーブル席が並び、奥には複数の客が座れる大テーブルとファミレスのようなソファ席もある。

当時は「チョコクロ」もお土産としてまだまだ人気があった。
レジ前に並ぶパフェの食品サンプルも煌びやかで素敵だった。
中山駅前でファーストフード店以外で気軽に立ち寄れるコーヒーショップは、2016年当時はそれほど多くなかったので(ドトールも一時閉店していたし、ビーンズのカフェドクリエぐらいじゃなかろうか、コメダは遠い)、
嬉しかった。

そんなサンマルクカフェができて今年で7年。
業績悪化でパフェの煌びやかな食品サンプルは無くなり、
チョコクロもそこにあるのが当たり前になった。

店内には何枚も「勉強・パソコンやスマホでの作業・ゲーム・睡眠等」を厳しく禁止するポスターが何枚も貼られている。上記による長時間の滞在により相当迷惑している旨が綴られ、行為を発見した場合はスタッフに退店を促されるようである。

確かにこれほどまで広く薄暗いと、学習などは相当はかどりそうだ。
奥のソファ席はかなり背もたれが高く、レジからは人が座っているかもわからない。スタッフの目が届きにくく、コーヒー1杯で長居したい人にとっては願っても無い環境になってしまっている。

かなり厳しい文言のポスターがいたるところに貼られており
「随分制約の厳しい、居心地の悪い場所になったな・・・」と正直思ったのである。

入店当初は。

サンマルクカフェ中山店の客は何一つ意に介していなかった。
教科書・ノートを机いっぱいに広げる学生、並んでノートパソコンで作業する複数の若者、奥のソファで眠っている作業服の男性、小学校高学年ぐらい女の子たちが大きな声で騒ぎ、その横でママ達は話花を咲かせる。

大学生ぐらいの男性の店員達は全く注意する様子はない。
むしろ来店した友達と笑顔でレジ越しにしゃべっている。

無法地帯サンマルクカフェ中山。ポスターはただの脅し。
そうだ、これが中山なのだ。これで良いのだ。
スタバや無印ができなんだかこじゃれた街になってしまうのかと思ったが
根付いている魂は変わらないのだ。危うく騙されるところだった。

安心して店員から見えない座席で新書を開く。
みんなに愛されているサンマルク。きっと中山の人は通い続ける。
時々はチョコクロも買うだろう。
これで良いのだ。どうか末永く。





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