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オンライン講座のカリキュラムを作るまでの試行錯誤の記録

今年の4月から塾をスタートさせる予定だったのですが、コロナの影響で延期となりました。そのまま延期を続けていてもなにも始まらないのでオンライン講座をつくることにしました。そのときに考えていたこと、プロセスを記録しておきます。


書いている人はだれか

中谷柊哉といいます。なかたにしゅうやと読みます。「まなびや 縁側」という、鳥取県日野郡の公設塾ではたらいています。

公設塾とは、自治体が運営する地域の高校生向けの教育施設のことです。

塾といっても勉強をするだけではありません。地域のおもしろい仕事や珍しい経歴の人と関わることによって、より広い視野のもと自分の進路を考えていく場をめざしています。

日野郡公設塾「まなびや 縁側」は今年度の4月からオープンの予定でした。しかし、昨今のコロナ対策のためオープンは延期となってしまいました。現在は学びをストップさせないよう、オンラインでの個別指導を行っていく予定です。


オンラインでの学習方法を洗い出す

まず、オンラインでの学習方法にどのようなものがあるのかを洗い出しました。

1. リアルタイムの一斉授業
2. リアルタイムの1:1個別指導
3. 録画での授業配信
4. 既存のedtechツールの利用(スタサプとか)
5. 上記の組み合わせ

大方このあたりかと思います。このうち、一斉授業はリアルタイム、録画ともに選択肢からすぐに外れました。理由は、オンラインでの一斉授業は既存のYouTube動画等の配信サービスで代替可能なこと、むしろ動画を撮影しそれを配信する戦略は世界中の同業者だけでなく、時間のつぶしかたを提供する様々なコンテンツと競うことになり、勝算が低いことが挙げられます。

既存のedtechツールは個人的な感覚では、偏差値50以上の生徒であれば、積極的に使うことで学習の生産性を上げることが可能だと思っています。しかし、僕たちのターゲットである郡内の高校生はそこまで偏差値が高い生徒ばかりではありません。ゆえに、既存のedtechツールを使うことも選択肢からは外れました。

そうすると自動的に残された選択肢は1:1の個別指導のみになります。さらに、勉強の苦手な子は1:1で手取り足取り教えていかないとなかなか身につかないこともこれまでの経験からわかっているので選択としては正しいかなと感じています。


どう宣伝するか

一般的な学習塾であれば、広告を出して宣伝していくと思いますが、公設塾は行政が運営する塾なので、直接高校生のお宅にお知らせを郵送で送ることができます。今回もそのような手法で直接、オンライン講座のお知らせをお送りしました。オンライン授業のお知らせを郵送で送るというパラドックス感が否めませんが、ターゲットに直接送るという点において、ある種ソーシャルネット的でもあります。


使うツールの選択

1:1の個別指導にも2通りの方法があります。ビデオ通話を使った方法とチャットを使った方法。使うツールとしては次のものを検討しました。

・ビデオ通話系
1. Zoom
2. Vcube
3. Discord
・チャット系
1. 公式LINE
2. 個人LINE
3. Slack

結果的には、ビデオ通話はZoom、チャットは公式LINEで行うこととなりました。別にビデオ通話はVcubeでも良いのですが、おいおい人数が増えてきてワークショップ系のことをやるときにZoomの方が使いやすいこと、教えるときに講師側はPC+スマホの2台体制で表情+紙に書いた内容を撮ることからZoomを使うことにしました。Discordでは1アカウント1カメラのため。

チャット系はLINEがインフラとして普及率が高いので使いたかったこと、Slackはおいおいそっちに誘導して、所連絡+オンラインコミュニティとして機能していくといいなと思ったのですが、とりあえずは手っ取り早く、かつ個人間やりとりにつながらない公式LINEを使って行うことにしました。


教科は英語と数学に限定

指導教科は英語と数学に限定しました。理由としては、成績につながるまでに時間がかかることがあげられます。僕は数学専門で、もう一人のスタッフが英語を担当します。本当は現代文もやれたらいいんですけどね。


生徒側の動線

ここが結構難しく、「電話で予約するか」「LINEで連絡をもらうか」などなど考えましたが、結果的には「HPで予約→塾からメールで折り返し&ZoomまたはLINEのリンクを添付」という形になりました。予約を一か所からのみ可能にしたいこと、塾側の管理のしやすさを考えてのことです。とはいえ、なかなかHPへの誘導と予約をさせるまでのプロセスが長いのでここはおいおい改善していきたいです。


60点でまずは出す

以上のようなプロセスを経て、オンライン講座のカリキュラムを考えました。しかし、まだまだ生徒の反応を見ていないのでこれからどんどん改善していきたいと思います。




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