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乾しい茸の戻し方とおいしい活用方法

スライスと丸形(ホール)の違いって!?

今回は時々お問い合わせをいただく、乾しい茸の戻し方や活用方法についてまとめてみようと思います。面倒くさそうな乾しい茸ですが、使い方や戻し方によって、便利で料理のおいしさをグッと上げてくれる強い味方になってくれます。是非ご活用いただければ幸いです★
まず、乾しい茸には『スライス』と『丸形(ホール)』があります。
スライス乾しい茸は、スープやお味噌汁、煮込み系など、水分の多い料理であればそのまま戻さずに加えて使うことができます。
丸形乾しい茸は、戻してから煮物に使われたり、しい茸の旨味を甘辛くに含めた含め煮などに使われます。丸形乾しい茸はスライスと異なり、戻してから使います。
この差は、乾燥する時間に由来すると言われています。スライスしてから乾燥する『スライス』は短時間で乾燥できるので、戻すのも短時間でOK。そのまま料理しても大丈夫。しい茸の形のままじっくり乾燥する『丸形(ホール)』は、乾燥するのに長時間乾燥かかるので、じっくり戻してから使うのが良いと言われています。
でも「丸形(ホール)乾しい茸を戻すのって面倒くさい!」、「どうやっていいのかわからない!?」と思いますので、今回は『丸形(ホール)』乾しい茸の戻し方のポイントと、便利な使い方をご紹介したいと思います!

丸形(ホール)乾しい茸の戻すポイントは3つ!

丸形(ホール)乾しい茸を戻すのって、水で戻すだけなんで難しくはないんですが、ちょっとした工夫を加えると、乾しい茸が『ふっくら』『大きく』『旨味たっぷり』になります。戻し汁までおいしくなって料理の強い味方になってくれるんです。3つのポイントとは以下の3点です。

乾しい茸を戻すときの3つのポイント
・さっと洗ってから戻す
・ひたひたの水につけてじっくり戻しましょう
・低温でじっくり戻しましょう

このポイント3つだけ守れば誰でもおいしく乾しい茸を戻すことができます。ひとつずつ見ていきましょう。

1.さっと洗ってから戻しましょう

さっと洗う程度で大丈夫

まずは、袋から出して必要な個数の乾しい茸を取り出したらさっと洗いましょう。こうすることで、戻したときに出てくる戻し汁に、乾しい茸のえぐみや雑味が取れ、素材の旨味が引き出しやすくなります。
洗わない方がいいという方もいらっしゃいますが、えぐみや雑味が出やすいので私たちはさっと洗うのをオススメしています。でも洗いすぎは厳禁です。美味しさが流れてしまいます。さっと洗う程度で大丈夫です◎

2.ひたひたの水につけてじっくり戻しましょう

ZipLocだと空気が抜けるのでしっかり水に浸かります

さっと水洗いしたら、乾しい茸がちょうどひたひたに浸かるくらいの量の水で戻しましょう。この時、ZipLocを使って24時間を目安にじっくりと戻すのをオススメしています。乾燥しているしい茸はどうしてもボールなどの容器だと浮いてしまいます。ZipLocだと袋の中の空気を抜くことができるので、しっかり水に漬けることができ、ムラなく戻すことができます。電子レンジなどでも急いで戻す方法もありますが、じっくり戻すことで『ふっくら』『大きく』戻すことができます。しい茸の本来の食感をしっかり再現できます。

3.低温でじっくり戻しましょう

冷蔵庫で24時間が目安

ひたひたの水に漬けた状態でじっくり戻すのに加えて、実はもう一つ大切なことがあります。それは『低温』で戻すということです。乾しい茸を水で戻すことで、乾しい茸の細胞壁の中にある旨味の元である『リボ核酸(RNA)』がしい茸と戻し汁の中に抽出されます。実はその『RNA』の抽出量がもっとも増える水温は5℃近辺と言われています。冷蔵庫に入れてじっくり24時間戻すと旨み成分の元である『RNA』が多く抽出され、戻し汁を加熱するとこの『RNA』がしい茸の旨味成分として知られている『グアニル酸』に変わると言われています。文献にもよりますが、常温で戻したときと比べると4倍以上も違うも言われています。
低温で戻すことで乾しい茸を『旨味たっぷり』においしく戻すことができるんです。

しい茸の戻し汁を使うとワンランク上の味に◎

戻した出汁を加えると味噌汁がおいしく◎

これまで乾しい茸の戻し方を見てきましたが、上手に戻した乾しい茸。もちろん煮物に使っても、含め煮にしてもとってもおいしいのですが、ZipLocの状態で4-5日保管できるんです。その間に、お味噌汁やスープなどの汁物にこの旨味たっぷりの極上戻し汁をちょっと加えてみてください。いつものお味噌汁なのに、ほっこり深い味わいになります。
他にも汁物や、ちょっとした出汁の代わりに使うと、お料理がワンランク上の深い味わいになると思います◎

以上、乾しい茸の戻し方について見てきました。ちょっとした工夫で本当にずいぶんとおいしく戻せると思いますので、ぜひやってみていただけると嬉しいです。いつもより『大きく』『ふっくら』『旨味たっぷり』に戻せると思います!
最後まで読んで下さり、ありがとうございました!


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