Jクラブは ”1000万円” 経営者に払ってでも呼ぶべきだと思う話
ずっとぼくのnoteでは、僕がJリーグにかかわる中で知り得た事実を混じえつつ、僕の意見を述べていくスタイルで投稿しています。
今回僕が非常に重要だと思うこととしては、「Jクラブは"1000万円"を経営者に払うべきだ」と思うという話です。
(※ここで理解しておいて欲しいのは、"1000万"というのは一種の例えで、ちゃんとした給与ということです。つまり、ちゃんとした給与を払ってでも経営者を呼ぶことが非常に価値があるということをいっています。(ちゃんとした給与というと経営者にとっては低いかもしれませんが、ここは一旦論点ではないので議論はなしでお願いしますmm))
Jクラブにおいて経営者が何より大事
Jクラブのような中小企業における社長の役割というのは非常に大きなものがあります。良い経営者であればきっとそのクラブをより良い方向で導くことができるでしょう。
それがうまくいった例としてよく挙げられるのが、Bリーグ・千葉ジェッツの島田慎二さんやJリーグの長崎の高田社長です。
千葉ジェッツの島田さんの本「千葉ジェッツの奇跡 Bリーグ集客ナンバー1クラブの秘密」は千葉ジェッツがスポーツクラブにおいてビジネスマンの島田さんがいかにクラブを変えていったのかがすごくリアルに書かれていて、Jクラブにすぐに応用できる内容だと思うので、まだ読んだことない人は必読の本だと思います。
僕自身もJリーグのビジネススクールでJクラブのリアルを学ばせてもらって、何より思ったのはJクラブの経営者がとても課題だと思いました。
つまり、経営者が変わることはJクラブが大きく成長していく上で非常に重要な要素であるということです。
現状のJクラブ社長の課題
一部変えることが難しいこともありますが、課題であることに違いはないのであえて言及します。
僕がJの経営者と関わる中で大きく課題に感じたことがあります。(※僕がビジネススクールで通った中で関わったクラブに関していっていることなので、全クラブがそうだとはいっていません。)
現状のJクラブの社長は「そもそもビジョンがない」、「ビジネスマンではない」など多くの課題はあるのですが、その根幹にある課題は、Jクラブの社長がどこかの企業や会社からの出向者が多いということです。これは非常に課題であり、なかなか変更することが難しいことでもあります。
もちろん出向社長がみんなダメだといっているわけではないです。例えば川崎フロンターレの武田信平社長などは実際に非常にパッション溢れる社長で実際川崎を営業力で牽引し、事業としてフロンターレを牽引しました。
"市民クラブ" と "責任企業" を持つクラブの大きな相違点
Jクラブはまず大きく、この2つで大きくその容態を分けます。
つまり、責任企業があるのかないのか?(=仮に赤字だったとしても尻拭いしてくれる企業があるのかないのか)です。
責任企業を持つクラブは先ほど課題視した通り、社長は責任企業から派遣されてくるケースがほとんどで、別にサッカー好きでないだけでなく、そもそもビジネスマンとして優秀であると言えないケースが少なくありません。
結果として、その社長はあくまで出向できているのでその在任期間に抜本的な改革などには着手しにくい構造にあります。(=自分の在任期間でヘマを起こしたくない)結果として、なかなかクラブとして変わりにくいという構造にあります。
一方で、市民クラブ。(=責任企業を持たないクラブ)
例えば、えとみほさんで話題になった、栃木SCや薬局を一代で築いた経営者が運営しているサガン鳥栖、あるいは元日本代表監督の岡田さんが運営しているFC今治などは責任企業を持たないため、斬新な施策や過去にとらわれない施策を打てるという点において、また経営者が出向先の人間ではないサッカーやJクラブへの熱い想いを持った人間が立っているがため、事業として大胆な施策を打ちやすいというメリットがあります。
そのため、僕が今まで見てきたクラブを見る限り、こうした市民クラブにしっかりとした経営者が入る場合、より事業として加速していけるポテンシャルがかなりあるんじゃないかと思っています。こういうクラブに積極的に経営者を入れていくことをJリーグ本体がサポートするなりしていくと、きっと少しずつ今のJクラブの組織は変わっていくんじゃないかと思っています。
※責任企業を持つクラブをディスっている訳ではないので、そこはご容赦ください。責任企業があるクラブはお金に余裕があるからこそ、何か積極的に投資して変えていく可能性もあると思います(例えばヴィッセルのイニエスタ獲得など)
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