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vol.013 【レポート】エクスチェンジプログラムvol.2 大阪中之島美術館×grafデザインコレクションを語る  ギャラリーツアー&トーク

開催日時:2月5日(土) 17:00~20:00
開催場所: 大阪中之島美術館&graf Porch
〈登壇者〉
平井直子(大阪中之島美術館 主任学芸員)
服部滋樹(graf 代表取締役社長)

2月5日、国内有数のデザインコレクションを誇る中之島美術館の主任学芸員 平井直子氏と、中之島を拠点に家具・デザイン・アートなどクリエイティブな活動を展開するgrafの代表 服部滋樹氏が、開館記念「超コレクション展」の会場とをめぐり、graf のオルタナティブスペースPorchにてデザイン作品の魅力を語るイベントを開催しました。

20名の来場者とともに、平井氏と服部氏のアテンドのもと閉館後の中之島美術館で「超コレクション展」を鑑賞。1983年に構想が発表されてから約40年、これまでに収蔵された国内第一級の質を誇る6000点を超えるコレクションから、洋画や日本画、海外の近代絵画、現代美術、グラフィックデザイン、プロダクトデザインなど多彩な作品約400点を鑑賞して頂き、大変見応えのある鑑賞ツアーになりました。

 その後、近接するgraf Porchに場所を移し「超コレクション展」の振り返りや、展覧会展示構成のアイデアや展覧会準備中のエピソードを中心に、各デザイン作品についての背景や、それぞれの考え方までトークが展開されました。

中でも興味深かったのは1859年製造のミヒャエル・トーネットの椅子に関しての話。平井氏は学究的な側面からそのデザイン的価値や形状の美しさに言及した一方、服部氏はもともと家具修理の仕事の経験から、道具としての完成度の高さや、リペアの跡が座面の裏など見えないところに記しとして出現する面白さなどを伝え、双方異なる視点でデザインプロダクトについての想いを語りました。

そして、19世紀後半から1980年代までのデザイン史を、家具やプロダクトのみならず、グラフィックやポスターなどを含めた総合芸術である前衛的なデザイン運動として包括的にトークが展開し、中之島美術館のデザインに対するアプローチについて理解を深めるイベントになりました。

レポート執筆:村川晃一郎(graf 有限会社デコラティブモードナンバースリー)


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