見出し画像

vol. 20(2019/11/12)平和の森公園発泡スチロール訴訟/平和の森公園もイベントスペース化/旧中野刑務所正門移設を検討/安倍街宣捨て看処分費用

▽平和の森公園発泡スチロール訴訟始まる

 東京都中野区が平和の森公園(中野区新井)のスポーツ公園化工事で今年3月から埋めた大量の発泡スチロールが広域避難場所の不燃化義務違反であるとして、酒井直人区長に発泡スチロール代金推定1億円を区に弁償するよう求めた住民訴訟は11月8日、東京地裁で第1回口頭弁論が開かれた。区側はこの件が「住民訴訟の対象にならない」として訴えの却下を求めた。

 裁判長は中野区側に支出など現在までの状況を説明するよう求めた。説明は2020年1月10日(金)午前11時10分からの東京地裁803号法廷での第2回口頭弁論に提出され原告が反論する見通し。誰でも傍聴可。
原告のnote→ https://note.mu/orangkucing/n/n20fb71c61030
この件のまとめ→ https://togetter.com/li/1428109

▽平和の森公園もイベントスペース化

 中野区は11月8日、中野区立総合体育館の管理運営等に関する説明会を区役所で開いた。スポーツ振興課の担当職員は、四季の森公園と広町みらい公園に続いて平和の森公園もイベントスペース化されることを認めた。間もなく決定する体育館と平和の森公園の指定管理者は「当然(イベントの)スキルを持った事業者」と話した。
 指定管理開始の時期は体育館と平和の森公園が指定管理になる、来年の体育館オープン時。体育館は平和の森公園未開園区域に建設中で、完成予定は現在のところ2020年5月下旬。

▽旧中野刑務所正門の「現地保存」方針見直し移設を検討

 中野区は11月11日、大正時代のレンガ建築、旧中野刑務所正門(=平和の門、中野区新井)の学術調査結果を区議会区民委員会に提出、2月に酒井区長が発表した「現地保存し都文化財指定を目指す」方針を見直し、推定5億円をかけ曳家で「移築」することを検討すると報告した。

 平和の森小学校予定地にあるため、敷地内に門を残すことに区議会自民党や都民ファーストが反対している。移設場所の「西に100メートル」とは、区議会自民党が以前から主張していた、平和の森公園南西部の、門越しに公衆トイレが目の前に見えることになる場所と思われる。
 移設で文化財指定の可能性が低くなることが予想され、ただでさえ中野区が文化財候補1件に5億円を支出するとは考えにくいため、「移設」の方針が決まった時点で結局は解体ということになると懸念される。
この件のまとめ(ビューが3万超えている)→ https://togetter.com/li/1402812

▽安倍街宣捨て看板処分費用は誰が

 7月の参院選の応援で安倍首相が中野駅北口で街宣した際に区内に大量の「安倍晋三来る!」という捨て看板が置かれ、中野区職員が撤去していた件で、看板の処分費用を誰が払ったか区に情報公開請求していたが10月下旬に結果が出た。結論は中野区(=税金)。
詳報→ https://nakanocitizens.hatenablog.jp/entry/2019/11/07/213000

▽今週の予定(既に済んだ予定を含む)

11/11(月)10:00中野区議会区民委員会
11/11(月)19:00第8期健康福祉審議会第9回障害部会。中野区役所
11/12(火)13:00中野区議会議会運営委員会
11/14(木)13:00中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会
11/15(金)10:00中野区議会総務委員会
11/15(金)10:00教育委員会定例会。中野区役所
11/15(金)15:00 2019年度第1回中野区都市計画審議会。中野区役所
*区議会、健康福祉審議会、教育委員会、都市計画審議会傍聴可
https://nakanocitizens.hatenablog.com/entry/calendar

▽平和の森公園第2工区工事現況

【元草地広場トップライト閉塞完了】11月11日、中野水再生センターの青壁左の300m陸上トラック建設支障トップライトが、手抜き工法のまま押えコンクリートが打たれ防水工事が完成した。これで元草地広場のトップライトは閉塞完了した。今週の工事予定に「陸上競技場整備工」が追加されているが、走路敷設に着手するのかどうか。コンクリートが乾かないので無理と思われる。

 トラック内側の全面に謎の粉(石灰?)数十トンを混ぜられ、平坦に突き固められた土に既に草がうっすら生えているのが分かる。元草地広場の土は肥沃で逞しい。日々の破壊を見ている者にとってそれが救いだ。
 11月7日に未開園区域のトップライト(手抜き工法でコンクリ打設済み)にプライマーが塗られた。押えコンクリートはまだ打たれていない。(閉塞の手順は、鉄筋を配置→コンクリ打設→プライマー→アスファルト→押えコンを打つ→埋戻し)
 工事予定に伐採工と書かれないままに、さらに伐採が進んだ。

 11月11日、コンクリート滑り台の上部が削られた。元草地広場の園路の工事も進んだ。
 平和の森公園発泡スチロール訴訟第1回口頭弁論の朝、元草地広場にタヌキが出現。

*これまでの工事*
【300メートルトラック】8月30日の説明会での細野公園緑地課長の発言によると走路は "緑ゴムチップウレタン" 舗装。工事請負共同企業体(JV)の住友林業緑化によると施工は9-12月。
 内周にぐるりとU字溝を設置(雨水排水設備工)、U字溝には緑のゴム蓋。U字溝から下水道(合流式)に直結する雨水排水管も設置。
 トラック内側に8月21日からフレキシブルコンテナバッグ(フレコンバッグ、容量約1トン)が数十個置かれ、9月18日から数個ずつ中身の白い粉がトラック内側の土に混ぜ込まれた。この粉は実施設計報告書に記載なく不明。
 300メートルトラック走路と100メートル走路は9月24日から平らに整地されたあと、10月8日、灰色の砕石が敷き固められた。支障トップライト部分には敷かれていない。
 300メートルトラックの西には段差があるため擁壁が作られ、皿形側溝の工事が進んでいる。
【トップライト】平和の森公園には地下下水道処理施設に外光を確保するためのトップライト(天窓)が多数あり、一部が300メートル陸上トラックや園路の支障となる位置にある。
 トップライト閉塞について細野課長は8月30日の説明会で”上からは何もやっていないように見えるが下で足場を組む準備をしている”としていた。東京都下水道局と合意したやり方で閉塞すると2カ月はかかるはずだったが、現在までのところそのやり方では閉塞されていない。
 300メートル陸上トラックの走路支障トップライトを含む、元草地広場西側に6個並んだトップライトは、10月2日と3日に全て破壊された。
 10月8-10日、300メートルトラック支障エリアと元草地広場西側のトップライト計10カ所が埋め戻された。
 一方、トラック走路上とは別の、元草地広場西側トップライト1カ所の閉塞工事は9月27日再開、同日、黒いアスファルトが四角い部分(以前破壊されたトップライトの穴)を埋め、28日その上に白いコーティングがされ、10月4日からアスファルトが流された。これは東京都下水道局と合意し中野区議会で7月に予算増額が認められた工法と違う。
 10月23日、300m陸上トラック建設の支障となっていた青壁東側に6個並んだトップライトが手抜き工法でコンクリートを打設された。
 10月前半に元草地広場の300メートル陸上トラック、地下下水道処理施設トップライト、トラック西側の擁壁、築山撤去跡のコンクリート滑り台、壁泉階段などの工事が急速に進行した。
 10月17日、300メートルトラック西側の支障トップライト(下水道局との合意と異なる手抜き工事で閉塞、埋め戻し)の上にU字溝(雨水排水用)が設置された。
 10月21日、コンクリ滑り台奥の擁壁が完成、西側トップライトのうち埋め戻されてなかった2箇所が埋め戻されたコンクリ滑り台奥の擁壁が完成、西側トップライトのうち埋め戻されてなかった2箇所が埋め戻された。
 11月11日、中野水再生センターの青壁左の300m陸上トラック建設支障トップライトが、手抜き工法のまま押えコンクリートが打たれ防水工事が完成した。これで元草地広場のトップライトは閉塞完了した。
 手抜き工法で閉塞されたトップライトを埋めた上(擁壁右側)に建設中の新園路の皿形側溝の工事が進んでいる。
 未開園区域のトップライトは手抜き工事ののち10月16日にコンクリートで閉塞、18日に周囲の押さえコンクリが30センチほど斫(はつ)られた。10月30日、未開園区域のトップライトの防水工事が始まった。10/16コンクリで閉塞したばかりだが、下水道局と合意した通りに高炉コンクリートを使ったのであればそんなに早く乾くだろうか。
 11月7日に未開園区域のトップライト(手抜き工法でコンクリ打設済み)にプライマーが塗られた。押えコンクリートはまだ打たれていない。
【コンクリ滑り台】小さい子たちの遊び場だった築山を潰した跡にコンクリート製滑り台が建設中。築山を撤去した跡に発泡スチロールを積んでまた土を盛り、一部下地のコンクリートを打ったあと、8月の炎天下に作業員がスコップで手作業で溝を掘って遣り形(位置決めのため仮設する木杭や板)を設置。9月初め遣り形撤去、17日に再び遣り形を設置した。小さい子には危険だとして反対が強かった急斜面は9月26日に作られた。その後少しずつコンクリートが流され、10月中旬までに滑り台下辺までコンクリに覆われた。
 11月11日、コンクリート滑り台の上部が削られた。
【壁泉】東京都下水道局中野水再生センター青壁前の "壁泉" は9月13日、舗装開始。9月28日に階段を作る工事開始、10月10日階段完成。壁泉は “水とみどりの避難場所” を実現するための水をこの公園に注ぎ込むはずだったが、ついに稼働することはなかった。“再整備” 実施設計報告書によると、ラジオ体操お手本などの “ステージ” に変えられる。
【じゃぶじゃぶ池】未開園区域のじゃぶじゃぶ池予定地周辺は、9月10日、除草のあと11-12日、土が除けられ地下下水道処理施設の覆蓋が露出。
【園内灯、BBQ場、入口12等】8月下旬、園内灯を元草地広場と園路付近に設置、元草地広場の北西でバーベキューサイト着工、公園南西部の”入口12“工事開始、公園南西部の児童遊具着工、300メートルトラック西側の擁壁着工。公園南西部には快工房(埼玉県川口市)の複合遊具とトークチューブ(もしもし遊具)、砂場が設置。
【樹木伐採、発泡スチロール埋設】トラック工事支障木など樹木1万2000本伐採は3月に完了。トラック工事のための元草地広場への1億円の"燃える可能性がある" (by豊川前都市基盤部長) 発泡スチロール埋設もほぼ済み。10月10日、元草地広場の野積み発泡スチロールに赤い逆三角の印がついたロープが張られた。

**********

週刊中野非公式ニュースは月曜朝ごろ更新。
twitter→ https://twitter.com/nakanocitizens
非公式ポータル→ https://nakanocitizens.hatenablog.com/entry/top

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?