ファンアカウント
私はある格闘技が大好きだ。もちろん大好きで応援している選手がおり、Twitterで個人アカウントとは別にファンアカウントを作成し、そのA選手の試合を紹介したり写真をリツイートしたりしている。
次の記事を書きたいが為に、今回このファンアカウントについて書いている。
アカウントのポリシー
ネットでイラストを投稿しているアカウントに関して「作者の何を食べたとかの写真はいらない。イラストだけ見たい」という声を目にしたことがある。
確かに情報発信をするならば情報を見つけやすい方が良い。
専門サイトのように「試合を見たければここを探せば良い」と思ってもらえるようなアカウントを作ろうと思った。
そして、A選手のファンを名乗るからにはA選手だけに絞って運営していこう。そう心に決めた。
そんなファンアカウントを運営する際には自分の中でいくつかの決め事がある。
A選手に関することだけにそのアカウントを使う
投稿から日数が経ったものはリツイートしない
リプライが来たらきちんと返す
できるときにだけ運営し、義務感を持ってやらない
以上の4点だ。
「A選手に関することだけにそのアカウントを使う」については先述した通りだ。
ファンが望むものはA選手に関する情報であり、探しやすさやタイムラインの見やすさを自分なりに考慮した結果だ。
たまに他の選手の良い写真がタイムラインに流れてくることがあるが、良いと思ったらいいねを付ければ良いことを理解しながらグッと我慢している。
2つ目の「投稿から日数が経ったものはリツイートしない」に関しては、情報発信者としてフォロワーを混乱させたくないからだ。
投稿された日付を見れば混乱することもないのだろうが、タイムラインで多くの情報が流れる中で日付に目がいかず「えっ、こんなことあったの!?」と勘違いをした自身の経験があるからと言った方が早いだろう。
連日試合が行われる中で配信されない試合もある。そんな中に過去の写真が紛れ込んでしまうのは“今”が分かりにくいかもしれない。
情報を発信するアカウントだからこそそう決めた。
3つ目の「リプライが来たらきちんと返す」は一見普通のことかもしれないが、一言返すにも神経を使う自分にはできる気がしないと思っていたことだ。
しかしA選手のファンを名乗りアカウント運営をするからには感じが良い奴でいようと決め、きちんと対応していくことをポリシーに盛り込んだ。
ただ良い奴でいようというわけではなく、あくまで感じ良く、誤解されたくないことや思いはきちんと伝えていこうという考えである。
4つ目は自分の性格によるもので、「できるときにだけ運営し、義務感を持ってやらない」と心に決めないと続けられないと思ったからだ。
今までの文を読んでいただき、察しの良い方には私が余裕のない性格をしていることが分かったと思う。
真面目にやればやる程、ありもしない責任を感じて苦しくなる自縛タイプなのだ。
体調や気分が優れないこともあるし、日々の生活もある。
大好きな選手を長く応援していきたいからこそこれが最も大切なポリシーであり、守れているからこそ楽しくアカウントを運営できているのだ。
アカウントを始めて
とにかくアカウントを見てもらう、活用してもらうにはフォロワーを増やすしかない。
個人アカウントとは切り離し別人になったつもりでアカウントを運営していた為、真っ新な状態でフォロワーを増やす必要があった。
まずアカウントを作って始めたことは
しばらく毎日投稿をする
直近の試合に関する情報と関連動画を紹介する
同じファンを見つけてフォローする
選手名で検索して出た写真やポジティブなツイートにいいねとリツイートをする
フォローバックをする
確かこれくらいだっただろうか。
そんなことをできる時にやり、半年程経った頃フォロワー数が100を迎えた。
「もっとA選手の良さを知ってもらいたい」「試合を見てもらいたい」という思いとは裏腹に、悔しさを覚える数字。内心はそう思っていた。
だが、ただ好きでやりたいことをやりたい時にやっているこんなアカウントをフォローしていいねを頂いているのだ。嬉しくないわけがない。
100人を超えたくらいで発表することでもないのだろうが、弱小アカウントにとってその100人はとても大切な100人だった。
感謝をツイートをするといくつかのいいねを頂いた。ありがたい話だ。
中身を出す
当初は感じ良い奴になる為に、らしくない絵文字を使う等ちょっと別人になったつもりで始めたアカウントだったが、いつかやるなと思っていた事件を起こしてしまう。
そう。誤爆である。
個人アカウントだと思ってファンアカウントの方である方にリプライを送ってしまったのだ。
幸い誤爆先は私がA選手を大好きだと知っている方で、笑い話で済んだ為ありがたかった。
その出来事のしばらく後「アカウントの中身がバレてるからもっと工夫が必要」と、こちらの話だと明言されないものの察するものがある投稿を見かけることもあり、誤爆もあったし公にはしないが隠さなくても良いかと思うようになった。
かと言って個人アカウントを公表しようとも思わないし、公に中身はこいつだと言われませんようにと思いながら、知ったとしてもそっとしておいてくれますようにとも願っている。
それ以降、ファンアカウントで自分の思いをツイートするようにもなった。
それが不思議なことに、試合を紹介した時よりも多くの反応があったのだ。
情報発信のアカウントで管理者の中身のことなど必要ないのだろうと思っていた私にとって、中身を出すことも必要なのだと何となく分かった出来事だった。
誤爆をした方にファンアカウント=私という事実を知ってもらえていることも、今では誤爆して良かったなと思える結果である。
変化
中身を出してからというもの、本当に不思議なことに試合紹介より多くのいいねやリプライを頂くようになった。
そこから私はフォロワーに対する愛着が湧き始めたのだと思う。
好きなことの一つであるファンアカウントは自分にとって大切なものではあったが、フォロワーとの関わりをどこか少なくしたいと考えていた。
理由は一言返すにも神経を使うこの性格と過去の経験からだ。
SNSを使っていれば大なり小なり不快な思いをすることがある。私自身にもそのようなことがあり、未然に防ぎたかったのかもしれない。
だがA選手が活躍した時のフォロワーの喜びようを見たり気遣いあるやり取りの中で、フォロワーがとても可愛く思えたのだ。
それから私はポリシーの「リプライはきちんと返す」中に気持ちを入れるようになった。
「感じ良い奴でいよう」とするように、基本的に嫌われたくない思いから外面を良くするのが得意な自分は、表面上丁寧に接することは苦手ではない。
それまでのやり取りはきっと“それ”だったのだろう。
今でもファンアカウントでやり取りをすることは多くはないし自分から話しかけることはほとんどないが、「いつもありがとう」と「可愛い人達」という気持ちがあるだけでリプライを返すことが楽しくなりつつあった。
中身を出すということは自分の内を晒すことでもある。
それをすることで反応が増えたということは、管理者がどんな人間であるかをフォロワーに知ってもらえたということなのだろう。
私自身も、当初の自分なんかより今の私の方がよっぽど気楽で楽しい。そう思っている。
おわりに
さて、長々とTwitterのアカウントについて語ったが、伝えたいのはアカウントの宣伝等ではなく次の記事の出来事だ。
それを伝えたくて、私はこの記事を書いたのだ。
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