ふぁーすと・びじねす・でい
1月4日。
三箇日を終えた最初の平日に仕事始めをした。
仕事始めはみんな忙しそうだ。
一応、まだトレーニング期間中である僕は違うが。
年始の挨拶から、昨年末から溜まっていた用件の対応、打ち合わせ等、行き交うメールやteamsのアイコンの色から忙しい様子が窺い知れる。
teamsというのは社会人のLINEみたいなもので、チャットや通話、会議などがこのアプリでできる。
アイコン横のランプが、緑なら連絡可能、黄色なら退席中、赤なら会議や通話中といった形だ。
この日は特に何もなく業務を終えようとしたところ、
母親からLINEで、
「ご飯食べる?」と。
昨年末から正月明けまで、祖父母がこっちに来ていたこともあり、年末休みからずっと実家でご飯をご馳走になっていた。
一人暮らしをしているところから実家までの距離が近いため、すぐに行ける。
【日誌】は後で書こう。
勤怠を切ると同時に家を出た。
現在、僕は『おん・ざ・じょぶ とれーにんぐ (On the Job Training/OJT)』期間中である。
そう、つまり僕は、
職場のめんたー (先輩)から実務に関する具体的な仕事を与えられ、その仕事を通じて必要な知識・技術・技能・態度などを意図的・計画的・継続的に修得するめんてぃー (指導を受ける人)なのである。 (Wikipediaより)
このOJT期間中には、【日誌】と呼ばれる日々の業務の内容と各業務の実務時間、そしてそこから得られたことをまとめるexcelシートの作成が義務付けられている。
僕は大抵この【日誌】を夕飯を食べ終えてから記入するようにしている。
この日もいつも通り、実家でご飯を食べてから22時頃に記入を始めた。
早々に、ポロンと通知が鳴った。
「Hi, 〇〇〇〇 (僕の下の名前). How are you?」
アイコンからして海外の人だとわかった。
「I'm fine, thank you. And you?」
日本英語教育の産物を一瞬にして打ち込んだ後に思った。
(待てよ、これでいいのか?)
Googleで[How are you?_返答_ビジネス]と検索した。
結果画面を見ると、どうやら同じ悩みを抱えていた人は沢山いたようだ。
Google先生が仰った通りに、こう返した。
「Hi! Great.」
数秒後、流れるように英語の長文が2つ3つと飛んできた。
どうやら相手は、僕が関わっているプロジェクトのデータ管理者であり、僕が処理した文書の問い合わせが今回のチャットの目的らしい。
該当する文書をすぐに確認し、問い合わせに対応する回答を書こうと思ったが、すぐに英語が出てこない。
英語を“聞いたり”、“読んだり”することは大分できるようになったが、“書いたり”することはあまりなかった。
結局、対応を終えたのは24時前になっていた。
日本時間がわからず、僕の緑のアイコンを確認して連絡をしてきた方はどこの国の人なんだろうか?
調べてみるとインドの人だった。
またGoogleで調べてみると、
時差は3時間30分。
あっちは夜の8時半かぁ。
みんな忙しいんだなぁ。
僕が早く対応していれば、早く仕事を終えられたのかなぁ。
勉強しなきゃなぁ。。。
今の会社を選んだ理由の一つは
『【英語】を使う場面が多いから』だ。
大学・大学院時代に論文などを探しているとき、最新の情報は【英語】で広がっていくことを感じる場面が多かった。
あと、まず【英語】を使えるのはカッコイイ。
小学生の頃、海外旅行に行った際に、父親が外人のCAさんに普通に【英語】で話しかけていたのは今でも鮮明に覚えている。
入社式、教育係の一番偉い人による講義があった。
助詞と助動詞以外、ほぼエイゴだった。
とんでもない世界に来てしまったなと思った。
今年の目標は
『アサインされたタスクをアジェンダ通りにアチーブし、レスポンスはASAPに、イシューはメンターにエスカレーションして、自分のキャパを広げつつ、ナレッジをブラッシュアップする!』
ではなく、英語ばかりの環境に身を置いても上記のようなエイゴを使わないように気をつけたい。
僕の近しい友人には、『超絶逆張り男』と『イキった言動舌舐めずり男』がいるので。笑
パソコンを閉じようとしたときに、今度はメールの通知が鳴った。
送り主は日本人だった。
やはり日本の仕事始めが最も忙しい。
なかじま
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