『血の通った関係』2022/9/25日記
今日の日記が書き終わる頃には、『ゆうれい犬と街散歩』公式発売日・9/26である。いつもアフィリエイトブログのように記事冒頭に貼っている、👻🐕のamazonリンクも『予約する』から『購入する』に変わっているはず。
今日まであっという間だった……。
2022/9/25日記
ジュンク堂池袋本店さんに伺った。パネルを展示して頂いているそうだ。
パネルをぺたぺた貼ってくださっていた。実績の何もない新人にスペースをいただき、ありがたい。
左から5番目のパネル、ドアがちゃんと開くか気になる。大丈夫かな。
すぐ近くにあったベローチェに入り、ピーナツサンドとコーヒーをいただいた。喫茶店チェーンのベローチェに入るのは初めて。
佐々木ののかさんという物書き（狩猟者）の方がいらっしゃり、私は佐々木さんの本を読むのが好きなのですが、
佐々木さんはベローチェのピーナツサンドを愛しており、私もいつか食べてみたいな〜と思っていたのだった。
ピーナツバターはしっかり甘くてたっぷり入っており、コーヒーと一緒にいただくと脳がジュワッと痺れるくらいおいしかった。
佐々木さんの著作『愛と家族を探して』という本を読むと心がホッとする。さまざまな形の「家族」をしている人たちにインタビューをしていくのだが、「こういうやり方もあるのか！」と衝撃の連続だった。
色々な人が出入りするシェアハウス（？）で色々な大人に育てられた人、婚姻届ではなく独自の“更新性の契約書”を結んで一緒に暮らすカップル、精子バンクを使用しお子さんを産んだXジェンダーの人、などなど。
その中でも特に気になったのは、最終章に登場する「猫と植物しか愛せない」という人である。人間を愛せない人もいる、というただそれだけの事実にホッとする。自分が何者であれどんな道を選んだとしても孤独ではないんだな、と安心したのを覚えている。
いくつか書店を回ったあと、バスに乗り帰宅。道玄坂をぐおーっと登っていく新ルートがおもしろい。
帰宅。
布団の中で『水曜どうでしょう』のyoutube生配信を見る。
昨日もらったお弁当の残りを食べる。おいしかった。
オカンがお祝いにサバランを買ってきてくれた。サバランが好きなのでうれしい。アルコールに弱いので、含まれるお酒でグデグデになる。
『ゆうれい犬と街散歩』を（ビクビクしながら）エゴサーチしていたところ、すごい感想文とであった。
中村一般さん(@nakamuraippan)の新刊『ゆうれい犬と街散歩』を読んだ。柔らかい死の気配？がとても優しくて、ハナちゃんがよくて、散歩したくなったし、終盤にかけて書かれていたことを僕もちゃんと考えられたらいいなと思った。的なことを日記？にも書いた。https://t.co/frzMhVf7sh pic.twitter.com/1rX9ZDQ3U5
— うつぎだいき (@daiki_utsugi) September 25, 2022
うつぎだいきさんという方が書いて下さったのだが、ここまで労力とお時間を割いて自分の作品について語ってもらえるのはぜいたくだな、と思いながら拝読した。
私は毎日自分が死んだときのことや（これは希死念慮ではない。むしろメチャクチャ生きたいと思っている。今自分が死んだら後悔することはなんだろう、あれしておきたいなこれは1度は経験してしたいみたいな感じ）、死なないで無事に生きていくためにはどうすればいいか？というのを考えるのだが、その時に脳内のもう1人の自分がいろいろアドバイスをくれる。
そのいわば脳内のイマジナリーフレンドが、ゆうれい犬である。ハナの名前を借りてしまったが（いつも犬のキャラに何にも考えずハナちゃんと名前をつけている、自分の描く犬がみんなハナに見えるから）、実際に一緒に暮らしていたハナとは別物である。
ゆうれい犬の連載当初はとにかく死にたくなくて、でも「死なねばならない」という声が脳から四六時中してたので、ゆうれい犬に「生きたいんだけどどうすればいいんじゃ〜」と助けを求めていたような感じだった。
なるべく重くならないように、やわらかい感じで描きたかったので、↑の感想文に書かれていた「柔らかい死の気配」という言葉はドキッとした。
オードリーの若林正恭さんの著作に「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」という紀行エッセイ本がある。
その文庫版あとがきに書かれていた『血の通った関係』という言葉が好きなんですけど、これは著者と読者が創作物を通して思念的に繋がることなんですが（ツイッターの相互フォロワーになるとか、実際に現実で会うとかそういうわけではなく、創作物の上で出会うという意味）、
これはまさに血の通った関係なのではないか、と感想文を読んでうれしかった。
作品は世に出た時点で世の中のものになるから、間違ったメッセージとして誤解されることもあるだろうし、ボロカスに思う人もいるだろうなと思っている。みんなのものだからそれはそれでいいなと思う。
ただ、公式の発売日の前にこうした感想をいただけるのはとても励みになるし、漫画描いてて活動してきて本当によかったな、と思えるし自信になる。
どんなアンチコメントが来ても大丈夫そうかもしれない。怖くてamazonレビューは見れないが……。
そうこう書いている間に発売日になってしまった。そろそろ仕事を再開しないと色々間に合わない。
明日はお昼くらいに『ゆうれい犬と街散歩』1話・三軒茶屋編をTwitterにアップする。最後の宣伝だ。がんばるぞ。
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